第32話 並び立つ王
さてっ俺はあのキモ剣をどう料理してやろうかと考えている、するとカイゼルが話し掛けてきた。
「あれ程の魔力の斬撃を物ともしない防御魔法、やはり貴様の力は我を遙かに超えているようだな」
「当然だ、これでも一応魔王だからな」
「………魔王?フッまあいい、貴様はヤツを倒してミーリアを救いたいか?」
俺は何を当たり前の事をっと言う、カイゼルは言葉を続けた。
「ならばヤツを倒す方法を教える、簡単な事だ先ずはあのバリアを破壊する。そしてヤツがまたバリアを張る前に本体である剣を破壊すればいい」
「しかしバリアを破壊されれば距離を取られるぞ?そしたらまたバリアを張られる」
「………故にこちらは2人同時に行く」
なる程、少しは考えている訳だ。
「我が残された全ての力でバリアを破壊する、お前はあの目障りな魔剣を破壊しろ」
「………いいのか?仮に全て上手くいってもミーリアや国の女達は」
「構わん、これは我が清算すべきこと。自分の為にする事だ」
どうやらカイゼルは覚悟は出来ているらしいな、あのキモ剣は性格が悪い。恐らくあのバリアは破壊されたと同時に破壊した物に攻撃した威力と同等のダメージを与える魔法のバリアだと俺は見ている。
つまりカイゼルは……俺はヤツの意志を汲むことにした。
「分かった、行くぞカイゼル!」
「フンッ!しくじるなよゼオン!」
ブサメン魔王とゴブリンの王。2人の王が並び立つ。最早生きて喋る武器なんて低ランクの雑魚モンスターに負ける気がしない。
「くっ!さっさと死ねよ!このブサイク共がー!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねーーーーーッ!」
俺達の魔王バリアを纏って突進した。
操られたミーリアの攻撃ではこのバリアは破れない、一気に距離を詰める。
「くっくるなぁーーーーーー!」
「貴様も我も共に地獄に行くべき外道。ならば共に行くぞ!」
カイゼルが右手を握り拳をつくる、その拳から緑色の光が発せられる。膨大な魔力がカイゼルの拳に集約する。
「喰らえ!ゴブリン!パワーフォーーース!」
カイゼルの渾身の右ストレート!キモ剣のバリアを破壊した。
「馬鹿め!ボクのバリアは破壊したヤツにその攻撃のダメージを反射するんだ!死ねぇ!」
その瞬間、眩い光が俺達の視界を埋め尽くした。
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