第26話 魔王の国

「!?、ミーリア、貴様!」


 偽ミーリア、魔王パワーで用意した彼女の正体はデスサイスだ。デスサイスには他人化ける能力なんて本来はない、しかし魔王パワーなら姿を変える事くらいなんて事はない。


 偽ミーリアの鎌にイッチモツを刈り取られたレプゴブ共は倒れて死んだ。そして流石にレプゴブキングも目の前のミーリアの異常さにきづいたか。


 俺は魔王パワーを解除して連中の前に姿を現す。本物のミーリアの方は姿を消したままにしておこう。


「この腐れ外道!」


「なっなにものだ!」


「俺の名はゼオン。貴様らレプゴブ共をこの国から駆逐し、この国を救う為に来た男だ!」


 俺は調子の良いことを言った。これによりミーリアの俺への心証は更に良くなる筈だ。


「ゼオンさん頑張って下さい!」


 俺は無言で頷いた。


「貴様どこから……まさかそのミーリアがオおかしいのは」


「本物の彼女は既に城から脱出した。他の王女も直ぐに救えるだろう、たとえ貴様らに従っていてもその貴様を倒せば正気に戻るだろうからな」


「………貴様どこまで我が国の内情を」


「ここは貴様のくにではないここは……」


 ここは俺のハーレムの拠点となる国だ、ミーリアをはじめあの2人もハーレム要員として囲い。更に上流階級の美女や美少女をゲットする為にこの国は必要なんだよ。


 俺は無言でミーリアを見た。ミーリアも無言で頷く。


(ゼオンさん、たまにスケベな視線を向けてきますがきっと……多分、この国の民を助けようとしているのですよね)


 うんうん、ミーリアもきっと俺のハーレム王国建国に力を貸してくれると言う意味で頷いたに違いないな。

 俺は気合いを入れ直してレプゴブキングと相対する。


「ふざけるなよ!このブサイクな人間が!お前達、やれ!」

 レプゴブキングの号令で動き出すレプゴブ共、しかしもうコソコソする必要がない俺は魔王パワーを遠慮なく使う。


「燃え上がれ」


「ギャアアアアッ!」「ガァアアウッ!?」「アァアアアアーーッ!」「バカなッ!?」


「………くっ!」


 灰色の炎が吹き上がる、レプゴブ共は一瞬で炎に吞まれて消えてなくなる。レプゴブキングは咄嗟にイスから退避して逃れた、まあわざと逃がしたんだけどな。


 やはりボスキャラには主人公の引き立て役になってもらわなければな。レプゴブキングよ貴様をボコボコにして俺はこの国の王への道を切り開く!。


 メインヒロインが処女なのは譲れないが、童貞を捨てた後なら女性の経験人数なんて関係ない。性病すらも魔王パワーで完治させてハッスル出来る自信がある。


「レプゴブキング、カイゼル!貴様を倒し……この国の女性達を解放する!」


 そして俺の夢のハーレムのハーレム要員を更に多く確保するのだぁあーー!。





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