第22話 グリフ、立つ!
さてっそれじゃあ妹達を一瞬で無力化して俺の強い感じを演出しようとしたその時。
「ゼオン!ここはわたしとカレナに任せろ!お前はミーリア王女を連れて城に行くんだ!」
なんとグリフさんが遂に立ち上がる、戦うと言うのか?俺も薄々この人は魔法とか使えないのでは?っと疑っていた矢先に、グリフさんは手に持つ杖を高々と掲げてそう言った。
それはまさに「ここは俺に任せて先に行け!」的な演出であった。俺はそう言う感じの展開嫌いじゃない。よしっここは──。
「あ?バカかお前、お前と2人とかオレにコイツら2人と同時にやれってのか?この究極クラスの足でまといがよ!」
「………………………」
「カレナ辞めなさい!お前は本当に相手を傷つける言葉を遠慮なく……見ろ!グリフさんが膝を抱えてすねてしまったぞ!」
「あのーー!2人がそろそろこちらを攻撃してこようとしてますから!」
無言となってしまったグリフさんを見て、俺は心配しカレナはとても嬉しそうに笑う。このドS戦士め!それとミーリアはレプゴブの死骸から奪い取った剣を手にしてエミリーと戦い出した。
流石はリアル戦場だ、自体がリアルタイムで動いているな。ちなみにシンシアがこちらに右手を向けている、攻撃魔法だな。
「黒こげにしてあげる!ファイアーランス!」
宙に出現した炎の槍。それがこちらに向かってすっ飛んで来た、面倒くさいし俺が消し飛ばすか?。
しかしその時。またしてもあの人が立つ!。
「いい加減ムカッときたぞ!貴様らーーー!アクアウォーール!」
グリフさんが叫ぶと水の壁が炎の槍を阻むように出現した。シンシアの魔法は一瞬で水の壁の前に消え失せる。
「……え?グリフ、お前使えない魔法使いじゃなかったのか?もしくは魔法なんて使えないとか」
「バカかお前、わたしは使えない魔法使いなんかではない!普通にゼオンが強いから面倒くさい事は全て丸投げしてただけだ!」
「結局クズじゃねぇか!戦え!」
「落ち着けカレナ、そもそも俺が何の力もない男にさん付けとかすると思うか?」
「そっそうか、それもそうだな……」
ウソである、別に一緒に行動する人間にそんなステータスを俺は求めない。気軽に駄弁れる間柄の人間関係が一番だと思う俺だ。
しかし最近グリフさんの株がカレナの中であまりにも低くなってきてるのでここは1つヨイショする作戦である。
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