第9話 カリオはカレナ(魔王興味なバキッ!)

 そしてなんやかんやと少し話をした、流石に俺も驚いたが相手はペチャパイ。務めて冷静に話をする。


「カレナ、それがお前の本当の名前か」

「そっそうだよ!」

「フッ……お前がまさか女だったとはな」

「おっオレが女だと悪いのかよ!文句あんのか!?」


「文句も興味もない、それよりもカリオ改めカレナ。今から俺達は──」

「よせっゼオン。ってか興味ないとか余計な一言は女性に嫌われるから辞めなさいマジで」


 むっ確かに女性に嫌われたくはない。今後は自重しよう。しかし美少女と言っても本当に少女なのでマジでどうでもいい。胸が……いやっともかくカリオがカレナでも話を進める。


「俺達はお前が寝こけてる間にレプコブ達との死闘をくり広げていたんだ。そしてこれからヤツらの根城ゴブリンキングダムを──」

「だからまてって!もう少しこのカリオ…じゃなくてカレナの大事な見せ場を大切にして!」


「なっなにが見せ場だ!着替えるから外に出てろよアラフォー共!」


 外に追いやられる俺達だ。カレナの着替えとか別に視界に入っても何とも思わないのだからどうでもよくないか?。


「今……めちゃくちゃ失礼な事を考えているな?巨乳じゃないからってゼオンよ」

「巨乳どころか平均すらなかったじゃないですか」

「そう言う事言うな、きっと本人が1番─」


「聞こえてんだよおっぱい星人とクソ魔法使いが!もう良いから入って来いよクソが!」

「クソがとか辞めなさい!カレナ!めっ!」

「そう言うのが嫌だから女だって知られたくなかったんだよ!めんどくせーーなっ!」


 俺達は中に入る、話を進めたいがグリフさんがカレナに話をさせる事を優先させるので話を聞く。


「カレナ、先ずは何か話す事はないか?」

「はっ話す事って言ってもな……」

「お前はジェンダーレスなのか?女が好きなのか?」


「ゼオン。魔王でもそう言うのはダメ。パワハラセクハラモラハラのトリプルアウトだぞ」

「オレは普通に異性が好きだよ、それとオレオレ言ってるけどジェンダーレスじゃねぇな」


「普通に答えるなよ、もう少し女の子らしく」

「そう言うのもよくないんだぜ?気が利く男になろうとしてなれないヤツなんだよお前は!」


 カレナの言葉にグリフさんが内心イラッとしたのか額に青筋が……この神経太いハンマー使いにそう言う気遣いはするだけ無駄だろうに。


 コイツは1人この過酷な世界を生きてきた、歳も性別も関係ない。コイツは強い、力云々ではなく中身が見た目より遥かに強靭なのだ。

俺はコイツを同格として扱う、だから遠慮はしないで話をする。


「オレは戦士だと言ったろう?女だなんだとオレに負かされたヤツがうるさくてウザいから顔を隠して服装もタボついたのを着ていたんだよ。けどもうバレちまったし辞めるわ」


「そうか、まあそんな事だろうとは思っていたさ。それじゃあ俺達の方の話ももう少し詳しく話すぞ」


 そして説明を再開する。夜明け前には説明も終わるだろう。




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