第8話 ダンジョン・サーチ(嘘)
場所を人間と魔物が戦っている場所から移して洞窟の片隅へと3人で移動する。
「オイッ!何でオレまで連れてきた!?オレはまだ戦い足りねぇんだよ」
「落ち着けカリオ、セリフがまんまバーサーカーだぞ。それよりゼオン、戦線から外れて何をするつもりなんだ?」
不貞腐れるカリオをなだめたグリフさんに今後の俺達の行動を説明する。
「少し待って下さい」と前置きをして地面に触れる、そこで俺は魔王パワーを発動させた。これはこの洞窟の情報を吸い上げているのだ、具体的言うとその構造、存在する魔物、罠などの有無。それら全ての情報を知ることが出来る。
この魔王パワーでなんでそんなことが出来るのかは知らない、出来るからしているだけだ。
「ゼッゼオン、一体感何をしているんだ?」
「これはダンジョン・サーチと言う魔法です。このダンジョンの構造や魔物がどの辺りにいるのかを知ることが出来る魔法ですよ」
ダンジョン・サーチなんて魔法はない、嘘だ。
「そんな魔法聞いた事がないぞ?魔法使いのわたしにはそんな真似が出来るとは思えないが…」
「まあこれでも魔王でしたから、このくらいは訳ありませんよ」
「……その魔王って設定じゃなかったのか?」
「失礼な、本当に俺は魔王だったんだ」
カリオにツッコまれて反論する、まあブサメンが理由で魔王軍は解散したがな。
「……よしっダンジョンの構造と敵の位置が分かりました」
「……やはりこの洞窟はダンジョン、魔物達のテリトリーだったわけか」
「普通の洞窟にしては深すぎるとは思ってたんだよな!」
俺はグリフさんとカリオに説明を始める。
「このダンジョンは2階構想のダンジョンです、1階はここで自然の洞窟をかなりの規模拡張した物だが、2階からは建造物の内部のようなダンジョンが続いています。魔物達の精鋭はそこからですね、罠なども多数あります」
「なる程な、最初は罠も何もない自然の洞窟に似せたダンジョンと雑魚で油断させて奥までノコノコ来たところを本隊が一気に叩くって訳だな」
「雑魚共がセコい真似しやがって!」
そうっ恐らく魔物達は最初からアガン子爵が言うことを聞くことはないと予想していた、その上で魔物を配置して人間達を迎え撃っている。
まさかとは思うがその奥さんとやらがいる屋敷に攫う為の別働隊とかいないよな?さらに別の出入り口とかあったら下手をすると逃げられるぞ?。
「そして2階の最深部に最も強い力を持った魔物とその精鋭部隊とおぼしき魔物達が控えています。そこで提案なのですが……」
「提案ねぇ……何をするんだ?」
「俺ならダンジョンに細工をすれば敵に見つかることなくその最深部までいける。だから俺達でその魔物の首魁を倒してしまわないか?」
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