第2話 女神にも見捨てられた…けどな
一応魔王パワーで城の中に誰か残っていないかを確認する。誰もいない。
「マジかぁ~~1人もいないとか萎えるわぁ~」
魔王パワーとは要はチートだ大抵の事は何でも出来る、今は漫画とかで言う千里眼と透視を同時にして魔物が誰もいないかを確認した。何度確認しても誰もいなかったのである。泣ける。
どうする?俺はこれから1人で人類と戦うのか?城で偉そうにしてるだけの簡単な役職だって聞いたから魔王になったのに、こんなのあんまりだ!。
「…けど魔王軍をいちから立て直すなんてのもごめんだしな~~なにより面倒くさ過ぎるし」
とかブツブツボッチが文句を言っていたら妙な気配を感じた、これは………闇の女神の気配だ!。
『──魔王ゼオン、聞こえますか?』
「ッ!?はいっ聞こえてます!」
これは声だけが俺の頭の中に聞こえている、きっとどうしょうも無い俺に力を貸してくれる的な事ではなかろうか。俺は現状を説明する。
「闇の女神様、魔王軍は俺が……ブサメン魔王だから仕えたくないと言って解散してしまいました!これからどうすれば良いのですか!?」
『───────いやっどうしょうもないわよ』
…………ファッ!?。
『これまで転生させたヤツらは、まあ姿もそれっぽくしてたけど。それだと魔王としての力に割けるリソースがかなり少なくなっていた訳よ~だから今回は姿の変更は一切なしで最強パワーに全振りしたんだけど……まさかブサイク過ぎるから魔王軍解散とか流石に女神でも見通せないわそんな未来~~ウケる~~~』
なんかいきなり流暢に喋りまくるってるぞこの女神………。
『まあ本来なら?魔王の力で洗脳でも隷属化でも完全支配でも出来るでしょうに……アラフォーまで童貞のお前には、まあそんな度胸もないわよね?フフフ』
「………………」
うわっむっかっつっく!何だよこの女神、あの白い空間で会った時と完全に別人じゃん。まあこう言うチャラいのも嫌いではありませんがね。そして童貞を侮辱するなぁーーーっ!。
『そこで今回の失敗でわたしも流石にこりました』
「……………え?」
『もうその世界で悪が栄える事は期待しません、わたしは別の世界に行きますので。お前もその世界で好きに生きなさい、魔王の力は手切れ金って事でバイバイ~~~』
女神の気配が完全に消えた……。
「まっマジでどっか行きやがった……あのクソエロ褐色ボインの股クサ女神がーーーーーっ!」
股が臭そうなのは俺の妄想だ。
「……ハァッならもう好きに生きるぞマジで」
俺は魔王パワーで空間魔法的な事をした。魔王城の宝物庫の中にあったお宝を魔王製の異空間へと移動させたのだ。
クックックッ俺がブサメン魔王だからって解散した連中に慈悲はない。今後また魔王軍が再結成しないように軍資金になりそうな物は全て俺の異世界ぶらり旅の資金にしてくれるわ!。
……あっもちろん魔王になるなんて事を了承するような人間なので
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