10話の次
初めての失職を経験したときはどうしたものかと思ったが、なんやかんやで良い方向へと転がった。当時はこれ以上よくなることはあり得ないと思っていたが、人間万事塞翁が馬というものだ。残虐に命を奪うということに抵抗はあったが、よく考えればもともとそんな仕事をしていた。
向いている方向は違えど、信頼できる仲間と出会い、形を変えてでも帰って来れた事が、非常に嬉しかった。冒険者を辞めざるを得なくなった時、少なからずもう一度やり直したいと願っていたから、今の状況にはこれ以上なく満足している。
おっと、また仕事が入った。
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