18本目の剣

夏といえばSOU!怖い話!

100本の蝋燭を立てていざ!

蝋燭が消える頃には何もなくなってる。

不思議な不思議な100本のロウソク。


「アロマキャンドル?残念ながらわたしは扱ってないね。」

夏のある朝。アーサーはジェロに尋ねた。

『ねぇ?いい匂いのする蝋燭ってあるじゃない?あれってどこ売ってるかな?』

その質問の答えがこれだ。

つまり、欲しいなら探せと。

「アロマキャンドルはわたしも欲しい。協力しよう。」

「協力?どんな?」

ふぅーむ。そう言って考え始めた。

「例えばだが、原料から作るのはどうだろう?」

「原料?ってなに?」

「一般的に蝋燭の原料は脂をこしたものだが、アロマキャンドルなら蜂蜜だな。」

アームドパルトが割って入った。

「ほう。アームドパルト殿はアロマキャンドルを作ったことが?」

アームドパルトがカッコつけてタバコをふかしてむせながら

「ごほっごほっ。まぁ女の子にプレゼントしたりな。」

なら、とジェロは地図を取り出した。

「ここにクマのよくでる森がある。もちろんクマの主食と言えばハチミツだ。ならここに行くのはどうだろう?剣を取りに行くついでに。」

「う・・・ん??剣って?」

「アーサーは知らないのか?守(も)りの木だ。」

「アーサー王。守(も)りの木の護りの森だよ。なんでも守護を司ってるらしい。」

守護?

「嗚呼。石像を回ると良いことがあるとな。」


ーーーーーー北へ2週間

ここが護りの森。

ザッザッ。

「アーサー王。ハチミツは我々が集めるから守りの木に剣を取りにいってはどうだろう?」

「ふっ。アームドパルトの焚き火が火を吹くぜ。」

「煙で燻すの?ま、まあ騎士っていったって剣使わなきゃダメってわけでもないよね・・・?」

森の真ん中、守りの木。

・・・。

木に剣は刺さってない?

グルっと一周したが見つからない。

「確か東西南北に石像って。そこ?」

まずは西へ。ザッザッ。

虎の立派な像がある。 

道に沿って木が立ち並ぶ。 

?。なんか変な人がいるな。

「もしもーし?なにしてるんですかー?」

「僕か?よっと!」

虎の像から飛び降りた。

「えっと?はじめまして、こんにちはわたしはアーサー。貴方は?」

変な形の帽子をとり会釈した。

「ども!僕はボルズ。護りの木の伝説を探しに来た!」

剣を抜きにきたのか。 

「ここには剣あった?」

「ねっす!そもそも護りの木は真ん中の大樹なのでそこになかったらないっという!」

「でもわかんないよ?護りの木を"守ってる"かも。ねえ?一緒に探さない?」

「いっすよ!守ってるってなったら東西南北の獣像の近くかなって僕も思ってて!」

東の方を指差して元気に答える。

ザッザッ。

東の像が見えてきた。龍の像だ。

周りを見る。

川の流れる少し坂になった所だ。

「うーん。ないかな?そっちは?」

「ない!しかし獣像と言いつつ龍は獣ではないし!」

確かにそう。獣の定義は毛が生えてること。

「龍に毛は生えてないよね。なになに?青の龍の加護をここに?」

石像に色ついてないよ・・・?

「怠慢!しかしながら像を見て想像する楽しさもありけり!」

「次、行こっか?」

次は北へ。

ザッザッ。

岡に・・・亀の像。獣とは? 

「なになに?亀に縋りし蛇の像?」

よく見ると亀の尻尾に小さく蛇が絡みついている。

「驚愕の事実!北の獣像は亀と蛇!」

御朱印はこちらへ。

看板の上にも蛇と亀。どっちメインだ?

「最後だね。南行こうか?」

南へ。

ザッザッ。

火の鳥の像。

もはや獣って?状態。

「!!ありました!鳥の裏の木に剣が!」

なになに?護りの木の守りの剣?

「自分が!すみません。アーサー王以外にも剣は抜けるのかという興味が勝って!」

グググ・・・。

「抜けないね?なんか剣抜きたいの?」

「そうです!僕は伝説を集めるのが趣味でいま、聖杯を探すのに剣を用意しようと!」

「とりあえず、ごほん!タリスに決めました!」

スッ!

「んで、お近づきの印に。どうぞ。」

「あ、あざっす!アーサー王に近づけるなんて光栄至極!」


アロマキャンドルを作ってたアームドパルト達は・・・。

「ふむ。固まってきたな。アームドパルト殿これでよいか?」

「嗚呼。どうせなら沢山作るぞ。」

あと何本作る気だよ・・・。


18本目の剣読了。

Thi・19本目の剣をはじめますよろしいですか?

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