15本目〜16本目の剣閑話休題

 聖剣。それは絶対の剣。

 アーサー。それは折れない心。

 その名は。それは技を持って示す物。

 絶対の剣技。それが聖剣の"名"だ。


「さてアーサー王。ここまででなにか学びを得ることはありましたか?」

「学びですか?そうですね色んな国や街町があるというのは知りました!」

「では問題。その学びを用いて私のなにかを超えることは可能か。」

 ???。こえる?

「実際にやった方が速い。私は木剣でアーサー王は聖剣を使い相手を上回った方が勝ち。というルールで戦いましょう。」

「なるほど。ジェロお得意の一回だけしか使えないシリーズを見られる訳ですね。面白い。このパーシバル、審判を買って出ます。」


 ───兵舎奥訓練所

「では向かい合って下さい。ルールは3つ。殺さないこと、剣を離さないこと、その上で相手を上回るつまり『参った』と言わせれば勝ちです。」

 でははじめ!

(これは斬っていいんですかね)

 ジェロは構えずにこちらを見据えている。

 アーサーが走り剣を振り下ろした。

 剣の切っ先が首を捉える。

(これは斬って良いんですかね?)

 ジェロは木剣に手をかけてこちらを伺っている。

 アーサーが歩きジェロを見つめる。

 ぐっ。ジェロが木剣を握るのに反応してアーサーが剣を振り下ろす。

 剣がジェロの髪を撫でるように千切る。

(これはきっていいんですかね!?)

 ジェロが木剣を抜くか抜かないか迷っている。

 アーサーが警戒しつつ近づく。

 ジェロが木剣を抜いた。

 それを遮るようにアーサーが剣を振り抜く。

 ジェロの腹を開き真っ二つに。

 斬った。斬った...はず。

(これは斬っ)

「   ざ   ん   !   !   」

 ジェロが木剣を構えて言葉通り斬。

 アーサーのなにが起こったか分からず立つ。

 パラっ。

 ふと気がつくと訓練所の壁に亀裂が入っていた。

 が、それ以上に。

「!!!」

 アーサーは振り向けなかった。

 今の状況を置いては。

「アーサー?服が切れてませんか?」

 最後にパーシバルが気づいた。

「さてアーサー王。これまでの経験上これは貴女は負けを認めざる負えない。かな。」

「ま、負けました。」

 アーサーが負けたことはすぐに城中、城下町中に、知らぬものなどいないと言わしめた。


 人は負けを知り立ち止まる。

 兵は負けを知り己を見返す。

 王は負けを知り何を死売る。


 15本目〜16本目の剣閑話休題読了。

 Thi・16本目の剣を初めますよろしいですか?

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