第3話『真実と関係』
「凛?今日は風に当たらないのか?」「もういいの!気持ちいいけど、すぐ冷めちゃうから」と柊の事を遠ざけようと心で言い聞かせていた。
「そうか!なら凛、そろそろ私の仕事を手伝ってくれないか?」と微笑む
「仕事?」と疑問に思うも目の前に出された写真には柊と母親が親しそうにしていた。
「こいつな、佳代子が逃げた男の息子なんだが、どうやら佳代子と関係があるらしい。2年前に男が事故死してからずっと監視させていたが、まぁ佳代子もやるな笑 若い男に手を出すなんて笑」と淡々と話し出すも写真に映る柊の事で頭がいっぱいとなりその場から飛び出した。
「凛!待ちなさい!」とその声に幹部の一人が凛を捕まれるもその腕を振り切って出ていく。
「やめろ!まぁいい。頭を冷やすには丁度いいだろう」と帰りを待つ事にした。
凛はどこまで走るのだろう、もう足の感覚もなく、朦朧としていたその時「おいっ」と腕を捕まれ振り向くとそこには柊がいた。
動揺を隠せなかった凛はとっさに柊に抱きついた。
「何?俺の事待ってた?」とニヤけるも「んな訳ないじゃん!暇つぶしの相手がいなくてつまらなかっただけ!」と離れ柊に背を向けた。
「素直じゃねぇの笑」と凛の肩に顔を埋めた。そのまま小屋に行くと凛は布団に寝転がり眠りについた。
そして、「起きたか?」と凛の目覚めに気づくように隣にいてくれた様だ。
「ずっとここに居てもいい?」とか細い声で柊に言うと「ああ」と素っ気なく感じた凛は体を起こし柊にキスをした。
「嫌なんじゃねぇのかよ」「嫌じゃない」と互いに心の中の糸がブチッと切れた途端、起きたばかりの凛を押し倒すと何度の深いキスを交し、身体を重ねた。そして二人はどんどん深い沼にハマり止まらなくなっていった。
翌朝、先に目覚めた凛は柊の寝顔を見ながら「ありがとう、さよなら」と小屋を後にした。
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