第10話 まあ悪い事じゃない

エロゲに救われた思いがある。

それは俺の事だが.....エロゲのイメージとしてはそれなりに有害なものであるという認識がある。

だけど俺にとってはエロゲはなくてはならない存在だ。

だからエロゲが害悪って思って欲しくはない気持ちもある。

人は何に救われるか分からないしな。


「タノシミですねぇ!」


「.....そうだな。.....コスプレ用品とか選んで買うしな」


「そうだねぇ」


3人で俺達はコスプレ用品とか買う為に外に出ていた。

電車に乗ってから揺られてそのままオタクの聖地に向かう。

しかしまぁ.....その。

両手に花の俺は男性達に妬まれていた。

何であんなモブみたいなのに、的な感じで、であるが。


「.....その。蒼井」


「.....どうしたの?」


「.....あまり密着すると.....ヤバいんだが」


「.....あ.....えっと。こういうシュチュエーションもあるでしょ?電車でイタズラなんてシュチュエーション」


「まあリアルでやったらヤバいけどな!!!!!」


本当にこの子ったら!

思いながら慌てているとミーシャが、そうですね!、とニヤニヤする。

ミーシャまで何か企んでいるのか?

勘弁してくれ。


思いながら俺は蒼井を見る。

その蒼井だが。

何故か耳まで真っ赤になっていた。

何だコイツ、と思ってズボンを見る。

あ、と思ってしまった。


「.....せ、生理反応だ.....」


「.....だ、だよね」


真っ赤になりながら俯く俺達。

何が起こったかはもう説明したくない。

だけど蒼井という美少女とその。

胸とシュチュエーション.....で。

反応してしまった。


「.....?.....蒼井サン?拓也サン?」


「何でもないぞミーシャ。取り敢えずは早く駅に着く事を祈りたい」


「.....???」


ミーシャまで知られたらたまったものではない。

そもそもどういう反応をされるか分かったものではない。

思いながら俺は何とか下半身を静めてから。

そのまま駅に降りる。

すると、私に興奮したの、と耳打ちされた。


「.....あ、蒼井。冗談でもよせ」


「.....うふふ。嬉しいかも」


「.....何というか失礼な姿を晒してしまった」


「失礼な姿じゃないよね。.....だ、だって.....ボッ.....」


「い、言うな!!!!?」


蒼井の口を塞ぎながらそのまま俺達はオタクの聖地まで歩いてきた。

ミーシャが?を浮かべているがそれに苦笑しながら。

それから見上げる。


所謂、ア◯メイトであるが。

やっぱりオタク達がいっぱい居た。

学校帰りの、である。


「ここがオタクの聖地ですネ!久々です!」


「そうだなぁ.....なかなか忙しくて」


「ここがそうなんだね」


「さあさあ蒼井サン!拓也サン!」


そう言いながら駆け出して行くミーシャ。

店内に走って入って行く。

オイオイ。怒られるぞ。

思いながら見ていると.....クスクスと蒼井が笑った。

そして笑顔になる。


「.....ミーシャさん子供だね」


「それは確かにな。.....めっちゃ子供だわ」


「.....うん。拓也くんも楽しい?」


「.....それはまあな。.....お前とも一緒だし」


「.....ふえ?」


真っ赤になる蒼井。

俺はその姿に首を傾げる。

すると蒼井は照れ隠しの様に、い、行こうか、と言い出した。

それから走って行く蒼井。

お前もかよ、と思いながら俺は手を引かれる。


「.....でもこういうのもたまには良いかもな」


そんな事を呟きながら俺達はそのままアニメグッズを見る。

今季のアニメ派閥のグッズである。

ふむ。可愛いではないか。

思いながら俺は眺めていく。

そして、買おうかな、と思ったグッズも買う。


「.....あ.....」


そうしているとゲームコーナー。

つまり.....エロゲのコーナーが見える。

おっぱい丸出しの女の子の姿とかがチラ見出来る.....。


真っ赤になる蒼井。

まだ流石にあまり耐性があまりないんだな、と思うが。

っていうかそんな事を俺が言ってどないする。

思いながら居るとミーシャが能天気に戻って来た。


「また今度、私服で来ましょう.....エロゲは」


「能天気だな.....お前。無理だろ」


「無理ではないですよ!.....いけるハズです。ゴリ押しで」


「.....」


コイツという奴は。

思いながら盛大に溜息を吐く。

それから、蒼井、と声を掛ける。

すると蒼井は、ヒャい!、と反応する。

俺はその姿に.....言い辛いと思っていたが何とか切り出す。


「.....ミーシャにもうエロゲ貸してもらったら」


「そ、そうですね!あは、アハハ」


「.....恥ずかしければ良いんだぞ?こんな事を言う俺がイカれているし」


「いや。勉強しないといけないし。.....やるよ。エッチな事も心底から慣れないと!」


「.....勉強って。何でだ.....」


思いながら俺は額に手を添える。

信じられない事ばっか起こるな今日は。

そんな感じで俺は額に手を添える。

そしてみんなでアニメグッズを見て周り。

最後にコスプレの品をみんなで見に来た。

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