第8話 閑話~ナイトハイム王国の思惑①

今回はレギオンとエリミアの両視点で送りしています。


****ギリオン視点****


私の名前はナイトハイム王国の第一王子レギオン=ナイトハイム。

歳は24歳でになったばかりだ。

昨日、国王より王太子の役目をもらい、召喚した異世界人の現状を騎士団長のアレンから聞いた。

まさか....こんなに酷いとは思わなかったぞ?


騎士団長のアインが俺に聞いて来た。


『ギリオン様、これで良いのでしょうか?』


『ギャラックの案が一番ベストな選択になるからな?』


其処にビクトルが割って入る。

『まあ、良いんじゃない? どうせ使い捨ての道具だから』


お前っていつもながら冷血だなあ。

此奴はビクトル=ナイトハイム。歳は20歳で第二王子である。

冷血で自分が嫌いな奴には容赦なく殺す趣味があるのだ。


『しかし、ギャラックよ。中々いい案だ。リイカとミズホも勇者パーティに入れているには関心したぜ』


『そうですな。ビクトル様のお気にいりの女性ですから。レギオン様のレイカ様も同じパーティで良かったと思いますぞ?』


そう.....私達に媚びを売っているのが、この国の宰相ガルグ=ギャラック侯爵。

歳は50歳で国王が一番信頼している者だ。

此奴はなんでも知っているみたいだな?

実はビクトルがアイラとミズホを勇者パーティに入れている理由は、この二人がビクトルの性奴隷だったからだ。無論、私もレイカを性奴隷をしている。

最初にレイカを見た私はどうしても私の者にしたい為、その日の夜の夕食後に私はレイカの飲み物にビクトルはアイラとミズホの飲み物に睡眠薬を入れたのだ。

そして、お互いが欲しいと思った女性の部屋に行って、媚薬入り目覚め薬を口移しをして目覚めた時、王族の固定スキル『支配』を使って私はレイカをビクトルはミズホとアイラを犯したのだ。

レイカの身体はとても良かったぞ?

豊満な胸と激しい声を上げて喜んで行く様をな。

その後、毎日レイカの所に行きレイカを抱いたら、レイカはうっとりとした目で


『大好きです。ギリオン様』って言うんだぞ?

その事を何故かギャラックから聞かされた時は肝を冷やしたぞ?


『それで、迷宮ダンジョンに行かせて大丈夫なのか?』


『其処にいるアインと副団長ユリウスと魔法騎士団の副団長のミランダが付き添いにするので問題ないかと』

『漆黒の翼』の騎士団長アインはこの国の中で最強な戦士だ。

職業は暗黒騎士レベル120を超えている。

副団長のユリウスもナンバー2の戦士だ。

職業は暗殺者でレベルは100で我が妹のセシリアの愛玩具おもちゃだ。

魔法騎士団の副団長ミランダは我が双子の姉エリーゼの愛玩具おもちゃで職業は大魔導士レベル140のダークエルフだ。

この3人は我が国でのトップ3であったのだ。


『そして、残りの24人の基本職の異世界人の付き添いはどうするのだ?』


『そこは私が言わせて貰うわ』

ギャラックに質問しようとしたら代わりに妹のセシリアが話した。

妹のセシリアはこの国の戦力強化をする為に固定スキル『人物鑑定』を使い、能力がある人物を王都と隣のロイゼン王国の中間にある要塞都市グランベルグの自分の研究室である実験をしていた。


『グランベルクで色々と実験をした結果、遂に成功したわ。魔獣の細胞を身体に注入され脳にはエリーゼお姉様が開発した『支配の魔道具』を埋め込ませ出来たのが改造騎士団『暗黒の牙』よ?』


『その『暗黒の牙』の団員は何名いるのか?』


『現在増殖中だけど、今の所は100名いるわ。その中で使い捨て出来るのが約30名いるからそこから使えばいいわ』

シルビアの話を聞いてビクトルは確認した。


『それなら残りは24名で6人パーティだと4組出来るはず。そのにシルビアの私兵3名ずつ入れたら良いじゃん。もしも、こいつらが死んでも良いし、生き残った場合はエリーゼ姉上とセシリアの研究に使ったら良いじゃんか?』


ビクトルよ? 良い考えだ。


『そうだな。勇者パーティの男性メンバーも二人の技術を施して行けば問題ないな』


『ビクトル様、レギオン様。その通りにございます』


『セシリア、エリーゼ。それで頼む』


『『わかったわ』』


『ビクトルよ? アイラとミズホをお前に従順されろな?』


『それは、ギリオン兄上も同じ事でしょう?』


『『そうであったな。わはははは』』

ビクトルと私は大笑いしていた。

しかし、騎士団長のアインが気になる事を言い始めた。


『反乱の件、どうしますか?』


『首謀者は分かったのか?』


『今の所は....何も。しかし、心当りがありますぞ。ガーランド伯爵です』


『あいつか.....。アイン。お前の騎士団に諜報部隊がいたな?』


『はい。諜報出来るのが2人と暗殺出来るのが2人います』


『よし。ガーランド伯爵周辺を調べて私に報告しろ。結果次第では暗殺の指示は私が行う』


『御意』


『それでよろしいですか? 父上』


『......よろじい....』


『そうと分かれば、準備して2週間後に実施だ』


こうして私達、王族の会議は終わったのであった。

しかし、エリミアは何故此処に来ないのだ?

それが、私が気になる事だ。


(まさかな....あのエリミアが....ありえない....役立たずな妹に何が出来るのだ)

私は心の中で思って自室に戻った。

さてとレイカを抱いて寝るとするか。


*****エリミア視点*****

私の名前はエリミア=ナイトハイム。

この国の第三王女です。

歳は14歳で来年成人式を迎えます。

私は12歳の時、ある女神の加護をいただきました。

その神は、この国を崇拝している女神エステリーゼ様ではなくて兄妹の神でした。

参考にするとナイトハイム王国は人口約1000万人の軍事国家であります。

王都の他、4か所に要塞都市があり、其処に騎士団が各都市に2万人派遣しています。王族や貴族は約1000人ほどで残りは一般市民ですが、7割が農民で奴隷に近い扱いをしています。

今、ナイトハイムはロマリア王国との戦争の準備をしている最中で、その一つが異世界人を召喚して最強兵士としての戦力を作る計画でした。

召喚した異世界人は35名で内2名が17歳以上です。

理由は簡単です。召喚する時に『17歳で30名以上の男女』と限定しての召喚でした。召喚するのにエリミアお姉様とエリーゼお姉様の二人が研究して作った改造兵士の中で失敗品約5000人の魔力を使って呼び出したのです。

呼び出す際には女神エステリーゼ様の信託によって指示された召喚魔法陣を使ったと私の侍女から聞きました。

色々ありますが、何故私が兄妹の神と通話出来るのかわかりません。

しかし....。


『こんばんわあ。エリミアちゃん』


『こんばんは。エリミア君』

兄妹の神の声が聴こえてきました。


『こんばんは、女神エレナ様。創造神ラファエル様』


『サンキュ。あの4人を森林地帯に転送されてごめりんこ』


あのう....本当に女神なのですか?


『あの4人はどう言う人達なのですか?』


『エリミア君。あの4人は君と同じ加護を持った4人なのだよ?』


『しかし、あの4人の職業は底辺の職業で役に立たないのでは?』


『ああ。それね。私達があのクソったれにバレないようにしただけなのよ?』

エステリーゼ様をクソったれって言うなんて.....って思ったけど、納得しましたわ。

だって、エレナ様とラファエル様のお陰でこの国以外の人達との交流が出来ているのですから.....帝国とガイアス王国は除くけどね?


『あの4人は此れからどうする予定ですか?』


『そうね。正樹さんの知識で明菜さん職業が最強な職だって事がわかって。みどりさんも明日香さんもレベル上げすればこの国に負けないわ』


『エリミア君。ところで同胞が出来ているのかな?』


『今は少数ですが、ガーランド伯爵始め数人の貴族がで相談している最中です。多分、お兄様達にはバレていないと思います。それにしても固定スキル『脳内会議』は便利ですね?』


『そのスキルはある私達の加護を持った人しか使えないからな?』


『うんうん。しかも、王族や貴族しかとか使えないから。特にロマリア王国にはあの女王の他、粒ぞろいが一杯いるからね?』


『ロマリア王国の女王、ビクトリア=ガーネット=ロマリアですか? あの方の言い方は少し......。』


『まあまあ、歳の割には年下好きだからね?』

ラファエル様が答えた時、何処からとなく女性の声が....。


『何いっているのかなああ。堅物ラファエル様と天然エレナちゃん』


『『出たあああ。年増女王!』』


『誰が年増だって!』


『『すいませんでした!(ごめりんこ)』』

エレナ様、ラファエル様......あの女王が怖いんだ......。


『それより、二人とも。あの4人はロイゼンに向っているの?』


『そうだ。ロイゼンで冒険者登録してロイゼンの迷宮ダンジョンに入って貰う事になっている』


『え~。此処に来るのはいつになるのかな~』


『そうだな、ロイゼンの迷宮は1つしかないから、攻略したらロマリアに来ると思うぞ.....多分......。』


『多分ってなによ! 多分って!』


『それは私にもわからないのだ。あそこは私達とクソったれエステリーゼの両方で信仰しているからな?』


『そうなのね? それじゃあ、?』


『待たなくても良いのでは? あの娘は冒険者だろう? しかもCランクの』


『本当はSランクですって! ギルド本部長に言ってCランクに偽装しているのよ?』


『それならいいのだが。女王よ? 本当に良いのか?』


『何が?』


『松風正樹の嫁にするのに問題ないのか?』


『大丈夫よ? 私にはシリウスがいるから。ねえ。エリミアちゃん』


『....はい....』


『エリミアちゃんってシリウスにホノ字になっているの?』


『....はい』

なんて事をいうのですかああああ!


『うちのシリウスのだよねえ』

そうなのです。

ビクトリア女王の王子シリウス=ガーネット=ロマリアは私の元婚約者です。

実は4年前、お父様がなる前、ナイトハイムとロマリアとの同盟を結ぶ為に私がシリウス様の妻とする約束があったのですが、何故か破棄になってしまって今に至ります。


『あのクソったれエステリーゼが4年前に信仰している人間全部に『女神エレナの信仰している人を全滅しろ』って信託が下りた時、この世界は混乱をしているのよ?』


『そうだな....帝国も今は王位継承権の争いが始まろうとしているし、レオバード連邦はエルフ族とハーフエルフ&ダークエルフの派閥争いで色々なっているし、ガイアスではあのになってナイトハイムのエリーゼと結婚するって聞いている』


その事は聞いていないわ。


『まあガイアス国王の技術をエステリーゼがこの世界に使ったからなあ』


『お兄ちゃん。それは私達も同じだよ?』


『そうだったな。まさか、あれが試作だと思わなかったぞ?』


『でも、良かったじゃん。正樹ちゃんが作ったあの人のテストしていたのは』


『それは、幸運だった。何せお陰で召喚する前に加護を上げたからな?』


『お兄ちゃん。聞きたい事があるの? みどりちゃんと明日香ちゃんは正樹ちゃんの幼馴染でわかるけど、明菜ちゃんはどうしてなの?』


『緑川明菜君は、あのだったんだ。昔死んでエステリーゼによって転生させられたんだよ? 記憶は残っているけどな?』


『大丈夫なの?』


『それは大丈夫だ。地球の神に確認した所、緑川明菜君の兄、本当は義理の兄で葛城真一郎かつらぎしんいちろうは、幼い時、明菜君を虐待していたんだよ。其処で龍神勝彦が児童相談所に相談をして施設に入っていたんだ。』


『それで、正樹ちゃんの関係者って事でそうなったのね?』


『その通りだ。それでこれからの事を言うのでよく聞きなさい。正樹君達はロイゼンに行って迷宮に潜るはずだ。それが終ったらロマリアに行く事になる。そこでビクトリア君が正樹君のサポートに入り、再びハイトハイムに潜入して、エリミア君と共闘してナイトハイムを元に戻す』


『わかりました』


『わかったわあ。エレナちゃん。ラファエルちゃん』


また......ちゃん付けにしている.....。


『おそらく1年後に合おう。では去らば!』

そう言って兄妹の神の声とビクトリア女王の声が聴こえなくなってしまった。


はあ.....あと1年も我慢しないと行けないの....って来年15歳だ。

つまり....成人なのねえ。

どうなるのかしらっと思っている私であった。










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