第5話 明菜の本当の職がわかる日が来た

次の日から俺達4人は兄妹の神によって来た建物を拠点として主に周辺で魔物狩りをして生活をしていた。

朝、朝食後で俺と明菜さんのサブ職を最初に料理人を選んでもらい、俺は鍛冶師と錬金術師の2つ選んだ。

理由は2つある。

一つは俺達の武器装備が無い為、もう一つは移動手段の道具が無い為である。


それで、俺は最初に作ったのがこれだった。


「よし、出来たぞ。さすがにレベル1じゃこれしか作れなかったわ。明日香と俺はこの「鉄の剣」だ。みどりは「鉄の棍棒」で明菜さんは「包丁」だ」


朝に仁科と望月から下の名前で呼んで欲しいとものすげえ圧をかけて来るのでしょうがなく了承したのだが、何故か二人は赤くニヤけた顔でモジモジしていた。

何で?


「正樹、私は此れで良いけど。みどりは「鉄の棍棒」なの?明菜さんに至っては「包丁」なのかわかんない」


「ああ。それね。みどりの主戦武器は「杖」なんだ。「杖」は「木工技師」しなければ出来ないから「錬金術師」と「鍛冶師」の職カンストしたら次は「木工技師」と「付与魔術士」を選ぼうと考えている。明菜さんの「包丁」は「料理人」が装備できる武器で「料理人」の職をカンストして他の職に変更しても装備が可能なのだ」


「そう言う事ならわかったわ。それでどの辺りから魔物を狩るの?」


「明日香....貴方何も聞いていないの? 朝に兄妹神から狩りの場所を聞いたのでしょう? 少しは神様の事を聞きなさい」


「みどりは分かるの?」


「それは......。明菜さんはわかります?」


「私も分からないって。狩る場所が何処なのか知らないのよ?」


「「「地理の先生なのに....」」」


「貴方達.....怒るわよ?」


「「「すいませんでした!」」」


「よろしい。それで正樹君は分かるの?」


「場所は拠点から北に進んだ所にゴブリン達がいるって聞いた。今の俺達には「魔物探知」とかはないので固まって移動しよう」


俺はそう答えて拠点から北に進む。

ちなみに俺達の武器は何で鉄製なのかと言うと、「錬金術師」のスキル「分離」と「錬成」を使って拠点にあったいらない鉄製の道具を「分離」で余分な物質を取り「錬成」で純粋な鉄に変えて「鍛冶師」のスキル「鉄製鍛冶」で鉄製の武器を作ったのだ。

明日香が希望していた「刀」は原料が鋼鉄製の為、今の俺のレベルでは出来ない。


そうしている内に目の前にゴブリン2体が現れた。


「明日香は右のゴブリンを左は俺が。みどりは俺達が傷ついたら回復を頼む。明菜さんはそのままでお願いする。行くぞ!」


「「「おおー!」」」

俺と明日香は身体強化をしてゴブリンに斬り込んだ。

身体強化はすげえ!

マジでゴブリンの動きが遅いぞ。

これなら倒せる!っと言った途端、ゴブリンは死んでいた.....瞬殺だった。


「マジ? 今、私の「剣士」のレベルが5になった」


「私も「神官」のレベルが5に....明菜先生は?」


「みどりさん。先生呼びはしなくていいわ。私の「料理人」のレベルが10になったわ。これなら直ぐに他の職も上げれるわ」


「俺が一番レベル上がりは遅いなあ。やっとレベル3だ。まあサブ職のレベルは8になったなので問題ないっと」


「ねえねえ。ゴブリン倒しても殺した恐怖は感じられないのは何故?」


「明日香、それは私達が「全異常状態耐性無効」になっているからだよ? 恐怖耐性が無効になっているから、恐怖を感じていないの」


「さすが! みどり。このクラスの委員長であるね?」


「もう明日香...茶化さないで」


「明日香、みどり。次行くぞ! 今日中に明菜さんのある職の条件に到達するネタ職のカンスト目指すからな!」


「「了解!」」

こうして、俺達は明菜さんのネタ職カンストを目指し夕方までゴブリンを討伐して行った。

拠点に戻ると俺達は拠点での各自役割を決めて行動を開始した。


*******

1週間後、明菜は俺が指示したネタ職を全てカンストした。

これで明菜も本当の職になれるはずだ。


その翌日、俺達は拠点の大広間にある男女の像の前に立っていた。


「おーい。聞こえるか! 兄妹の神さん」


『『どうしたの?』』


「明菜の侍女が転職出来るかどうか確認して欲しいんだ」


『どれどれ』


『確認するわね...ってこれってマジですか?』


「出て来たのか?」


『『そうだよ。その職で良いのね?』』

エレナとラファエルは俺達に確認をして来た。


「お願いする」


『『了解。緑川明菜の職を変更します.......完了しました。』』


「これで明菜も最強職になったぞ!」


俺が胸張って言うと女性陣からは大声で怒鳴りつける。


「「「正樹。教えてよ!」」」


「分かったよ.....兄妹の神さん。明菜に教えてくれるか?」


『私が代表で話しますね。緑川明菜さん。貴方の本当の職は.......「」です』

エレナが話すと女性陣は驚いた顔になった。

特に明菜は直立不動に固まっている。


「明菜、大丈夫かああ?」


「明菜さん。本当に「賢者」になったの?」


「すごすぎるって....正樹! あんた知っていたのね!」


「苦しい....って。明日香! 俺の首を絞めるな!」


『『君達はレベルは上がったの?』』


「後は明菜のレベルを上げたら此処から出ようと思うが。何処に行けば良い?」


『それなら「ロマリア王国」か又は「ロイゼン王国」の何方かに行けば良いかと思うわ。「ロマリア王国」は私達を信仰している国だけど、今は色々問題があるのよ? 逆に「ロイゼン王国」は中立国なので先ずはロイゼンで冒険者になってランクを上げてからロマリアに行ったら良いと思うわ』


『その方が良いかも知れん。ロマリアに行くとレベル上げが出来なくなるからな?』


「それはどうしてなのか?」


『それはな...この世界の国にはダンジョンと言う迷宮があって、ロマリアの迷宮は難易度が高い為、今は閉鎖しているのさ。ロイゼンには迷宮都市シルバーレイクがあって其処に行けば簡単に迷宮に行けるはずだよ?』


「今の俺達には其処が良いかも知れんなあ。ありがとう、助かった」


『今度、出会いが出来るのはロマリア王国の王都のエレナ教会だね』


『『じゃあ。またね』』

兄妹の神は消えて行った。

残った俺達4人はステータス確認を行った。

先ずは俺からだ。

******

松風正樹 17歳 男 童貞  

職:無職レベル58 

サブ職:戦士レベル60・付与魔術士レベル10

鍛冶師レベルMAX・木工鍛冶師レベルMAX・錬金術師レベルMAX

身長185センチ 体重65キロ

HP12800 MP8000

能力 物理攻撃S・魔法攻撃D・物理防御A・魔法防御B・俊敏B・器用S・運A

基本スキル:剣術<8>・刀術<8>・格闘<8>・身体強化

固定スキル:松風流剣術・松風流格闘術

職スキル:武器制作・防具制作・木工武器制作・錬成・分離&合成・

加護:ラファエルの加護・エレナの加護

******

俺は鍛冶師と木工鍛冶師と錬金術師がカンストしていて付与魔術師は職を始めたばかりだ。

これは後々俺達に必要になるので先に取得しないといけない。

次はみどりだ。


******

仁科みどり 17歳 女 処女 職業:神官レベル80

身長155センチ 体重50キロ B94W60H86

HP5000 MP5000

能力 物理攻撃D・魔法攻撃C・物理防御D・魔法防御B・俊敏B・器用C・運B

基本スキル:身体強化・回復魔法<9>

加護:ラファエルの加護・エレナの加護

******

みどりの方は後少しでカンストしたら司祭になるなあ。

司祭は継続回復魔法と聖属性魔法が使えてサブ職の枠が1個増える。

それを下級職にすれば後方でも攻撃が出来るはずだ。


続いて明日香の方だが

******

望月明日香 17歳 女 処女 職業:剣士レベル80

身長163センチ 体重49キロ B81W58H83

HP8500 MP20000

能力 物理攻撃A・魔法攻撃C・物理防御A・魔法防御C・俊敏S・器用B・運B

基本スキル:身体強化・剣術<9>・槍術<8>・刀術<9>

固定スキル:望月流剣術・望月流薙刀術・望月流抜刀術

加護:ラファエルの加護・エレナの加護

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******

緑川明菜 20歳 女 処女 職業:賢者レベル1(サブ職空枠2・空2)

身長160センチ 体重49キロ B88W57H85

HP500 MP500

能力 物理攻撃D・魔法攻撃C・物理攻撃D・魔法攻撃C・俊敏C・器用C・運S

基本スキル:身体強化・生活魔法<10>・全属性初級魔法<1>回復初期魔法<1>

職スキル:生活魔法<10>・料理技術・木工技術・天候予測・看護技術・風呂魔法・肥料制作・整体技術・眷属技術・針仕事技術

加護:ラファエルの加護・エレナの加護

******


明菜は賢者になったので基礎スキルはレベル1でも使える。

但し、初級しか使えないので上級職をサブ職にしたら上級スキルが使えるのだ。

サブ職の空は2個で1個は下級職でもう1個は生産職しか取る事が出来ない。

なので明菜の生産職は後の事を考えると最低でも2つ以上が必要になるはずだ。


俺は女性陣に今後の成長させる事を言いながら、明日の為に食事と寝る事にしたのである。


2か月後には此処から出てロイゼン王国にある迷宮都市シルバーレイクに向うとするか.....その前に冒険者登録しないといかんなあ.....。

俺は色々考えながら寝るのであった。


~作者より~

いよいよ正樹達のレベル上げが始まります。

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