第4話 俺4人は此れからの事を相談する

 先ず俺はこれからの事を相談する為にやらなければ行けない事を明菜先生にお願いした。


「緑川先生、先生のステータスで生活魔法が使えるって書いていたけど?」


「松風君。緑川先生って言うのは止めて欲しいわ。明菜って名前呼びで良いわよ?」


「それでは明菜さん。俺の事も名前で良いよ。それより生活魔法は使えるの?」


「一応使えるわ」

明菜さんの答えに俺は納得して指示を出した。


「明菜さん。「クリーン」を部屋全体に発動出来ますか? 頭の中でこの部屋を思い出して「クリーン」と言えば発動出来るはずだよ?」


「やってみるわ......「クリーン」」

明菜さんが「クリーン」を発動すると、俺達全員と部屋の全体が綺麗になった。


「正樹君....これってすごい.....。部屋全体が綺麗になって....しかも、私達の服装まで綺麗になっている」


「本当だ。下着も新品になっている....。明菜先生、すごい!」

みどりと明日香の明菜さんの「クリーン」の効果に驚いているって、おい、明日香。

下着が新品と言ったのか?

どんな下着を履いていたの?

俺のエッチな心がメラメラと沸いて来たので心を落ち着かせた後に説明をする。


「生活魔法は、生活するのに必要な魔法があるんだ。「クリーン」はいわゆる浄化と清掃、人にするには洗浄した感じになる。つまりお風呂に入った事になるかな?当分はこれをして寝たらいいかと」


「便利だけど....やっぱりゆっくりとお風呂に入りたいわ」


「「それは同感。正樹(君)頼む!」」

女子三人はお風呂好きみたいだ.....。

ちなみに俺も長風呂なんだよ?


「みんなにこれからの事を言わせてくれ。これから俺達はこの周辺でレベル上げをしないと行けない。期間は.....明菜さんの職が決まるまでの間だな?」


「何で明菜先生が優先順位になるの?」


「良い質問だ、仁科。それは後で説明するが、先ずは仁科と望月の職について説明する。」

俺は「ファンタジー・ロマリア」と「ファンタジー・ロマリア(改定版)」の違いを説明する。エステリーゼの「ファンタジー・ロマリア」を旧として兄妹神の「ファンタジー・ロマリア」を新と例えて話した。


「旧と新の違いは職業の違いだよ? 旧は職業はランダムで3回のみ変更が出来るのだが、この世界では1回しか出来ない。しかも基本職以上しか与えていないと考えられる。基本職の最高レベルだと100まで、上級職の最高レベルで200。最上級職の最高レベルは300になる。」


「それなら、レベルをカンストするのに時間がかかるのでは?」

みどりが疑問な事を言ったので俺はその疑問に答える。


「仁科。クラス全員が水晶に手を触れた時、クソッタレ女神が加護を与えたのを知って剣崎が驚いた顔で話しているのを聴き耳を立てていたんだ」


「あのバカイケメンが言っていたの?」


「望月って剣崎の事がよっぽど嫌いだったのか?」


「嫌いに決まっているじゃん! 自己中ナルシストのバカは嫌だ!

それでクソッタレ女神の加護の内容は教えてよ?」


「あの女神の加護の内容は、個人の経験値が2倍獲得。それとパーティ組んだ時に獲得できる経験値が3倍になるくらいかな? ちなみにパーティを組んだ時が優先に経験値が入る。基本職でMAX100だから大体2ヶ月。最上級なら半年でレベルMAXになると思うが....今のあいつらだと精々半年で100もいかないと思うよ?」


「正樹君。私と明日香の職は『神官』と『剣士』だから最高で100だって事?」


「それは、新は旧とは違うのだよ? 旧はは出来ないからな?」


「転職は出来ないって? どう言う事よ? 教えなさい! 正樹!」


「明日香、胸張って言うんじゃない...って言ってもお前の胸小さいから良いか」


「ま・さ・き....。後でぶっ倒すぞ....」


「二人とも! いい加減にしなさい!」


「「すいませんでした! 明菜(先生)さん!」」

夜叉顔になった明菜さんに向って俺と明日香はジャンピング土下座をしていた。


「よろしい。それで私は『侍女メイド』なのよ? レベルを上げても役に立たないわ」


「いいえ。明菜さんの『侍女メイド』は新では俺の『無職フリーター』と同じぐらいに最強職なんですよ? 剣崎達の最上級職よりもね?」


「それはどう言う意味なの?」


「先に仁科と望月の職について話すよ? 良く聞いてくれ。仁科の「神官」と望月の「剣士」は新でも基本職であるが違いはただ一つ、


俺は基本職について話し始めた。

新での基本職はレベルマックスになったら教会で中級職に転職が出来る。

例えば「神官」だと中級職「司祭」に更に「司祭」をレベルマックスすると上級職「教皇」に転職が出来る。

しかも、中級職以上に転職するとサブ職が1枠が与えられる。

サブ職は下級職と生産職にする事が出来て、サブ職を「魔法使い」にすると攻撃魔法と回復魔法の両方が使える。

新のゲームでは転職するには基本職のレベルを上げないといけない。

それが一番大変なのだ.....だが、俺達にはこれがある。


「正樹君。そうなると私と明日香の職を中級職にする為には結構な時間がかかるはずだよ?」


「仁科。それはあの兄妹の神の加護を貰っただろう? ステータス表示をしてその加護の内容を欲見たらわかるはずだ」


俺が答えると明菜さんと仁科と望月はステータス表示項目の兄妹の加護を調べる。

その内容はこれだ!


女神エレナの加護......全異常状態耐性無効・身体強化を唱えると身体強化が3倍となる。道具箱アイテムボックス(収納スキル)・ステータス隠蔽

創造神ラファエルの加護......基本職の獲得経験値5倍・サブ職の獲得経験値10倍。

神眼(人物や植物と魔物の鑑定が出来る)

これを見た3人はアングリした顔で話す。


「これって....すごいの?」


「ああ。最初に全異常耐性無効はあらゆる異常耐性が無効になるんだ。特に魅了と奴隷化には効果がないから誰かに支配されることはないはずだ。身体強化は文字通りの内容でアイテムボックスは収納魔法より便利で収納魔法はMPを使うがアイテムボックスはMPを消費しない。次にラファエルの加護にある基本職の獲得経験値5倍はあいつらより多く経験値を獲得できる。サブ職の獲得経験値10倍は俺と明菜さんに取っては一番欲しい内容だ」


「「「なるほどねえ......」」」


「次に明菜さんの『侍女メイド』に付いて説明するぞ?」


「お願い。正樹君」


「明菜さんの『侍女メイド』には、サブ職の枠が1個ある。だけど、明菜さんのサブ職はネタ職しかつける事が出来ない」


「あんた! 明菜先生の職は本当に役に立つの?」


「望月、落ち着けって! 此れには訳があるんだって!」


「さっさと説明しろ! バカオタク!」


「何だと、洗濯胸!」

俺と望月の言い争いが起きると仁科が止めに入る.....夜叉顔で......。


「二人! いい加減にしなさい!」


「「すいません.....」」


「正樹君、続きをお願いするね?」


「はあい....。明菜さんのサブ職にネタ職のレベルマックスにする。サブ職の職をレベルマックスにすると他の職に転職が可能だ。明菜さんの『侍女メイド』のレベルマックスにして、更に何種類のネタ職のレベルマックスにすると最強職に転職が可能になる。しかも、この職になると中級職と同じサブ職でしかも生産と基本職が割り振り出来る様になる。その為に必要なネタ職は...天気予報士・料理人・農婦・木こり・風呂焚き夫・ヨガ師・犬の散歩する人・習字する人・看護婦・お針子の以上10種類だ」


「ネタ職って....変な物が多いわ.....何よ犬の散歩する人って?」


「風呂焚き夫って....お風呂を焚く専門の人?」


「明菜先生が木こりって....マッチョな女性になるの?」


「こんなので私が最強になるの?」

仁科と望月と明菜はそれぞれ思った事を言い始めた。


「まあ、後で解るはずだその職こそ最強な職って解るはずだ」


俺は3人に説明すると仁科と明菜さんが料理を作ってくれて、全員それを食べた。


「明菜先生、料理上手ですね?」


「仁科さんこそ、上手だわ」


「本当に美味しい......誰かさんは違って.....」


「あんたねえ.....。後で脳天チョップ100回するわよ?」


「それより、寝る場所はどうするの?」

そうだった.....この後、俺達は寝るのだがどの場所にするのか決まっていなかった。


「俺は奥の小部屋にするわ。女性陣は隣の大部屋にしたらいいかと思うぞ?」


「正樹君の言う通りです。明菜さん、明日香。それでいいでしょう?」


「その方が良いかもね.....。正樹君と一緒に寝るのはちょっとね」


「まあ...。その方が良いかも知れないわ。このオタクはバカでだから、襲われたら怖いし。それは明菜さんとみどりと私がフルボッコしたらいいんじゃない?」


なんちゅう事を言うのだ!

この望月め!

俺は健全な男子でスケベじゃねえ!

.....と言いながら少しはスケベの感じがする俺である。


「それでは、明日からレベル上げするから全員覚悟しとけよ?」


「「「はあい...おやすみなさい」」」

こうして召喚された日が終わりを告げて行くのであった。


******

正樹達が森林地帯に転送して3時間経過した後、黒瀬はある場所に連れて来られた。


『この魔法陣に乗ったら良いのだな?』


『そうです。この魔法陣に乗ったら先程の4人のいる場所に転送されます。その後は貴方のお好きにしたらいいですわ。恐らく北に向って行きなさい。其処に4人はいるはずです』


『ありがとうございます』

黒瀬はエリーゼに感謝しながら魔法陣の上に立って転送した。


『先ずは、このキモイ男を処分出来たら良いとします』


『エリーゼ様、あの男に北に向かえって言ったのですか?』


『ギャラック。北にはA級魔物が多いからね? 南に行くとC級魔物が居るので勇者他の召喚者達にはいい経験値になるかと思いますわ』


『なるほどですね....』

ギャラックとエリーゼは今後の召喚された達の計画を練っているのであった。


黒瀬は森林地帯に着くとエリーゼの助言の通りに北に向って歩いている。


『あの4人、何処にいるんだ? おーい! 緑川先生! 仁科! 望月!』

黒瀬は女性陣の名前を叫びながら進んで行った。

其処にある音が黒瀬の耳に聞こえた。


『何か音がする....。あそこだ』

黒瀬は音が聞こえる場所に進むと大きな影が見えて来た。

それは.....。


『ゴホゴホゴホゴホゴホ!』


『なんだあああ! この豚の化け物は!』


黒瀬が見たのはオークである。

オークは顔が豚でそれ以外は筋肉マッチョの姿をしていて手には大きな斧を持って黒瀬に向って襲ってくる。


『く...来るなあああ!』

余りにも大きいオークに恐れをなして逃げる黒瀬だったが、遂にオーク達に囲まれてしまった。


『や....止めろおおおお! ぎゃああああああ!』

オーク達は黒瀬の頭に大きな斧で刺さり、黒瀬は死んでしまった。


『『『『『ゴホゴホゴホゴホゴホ!』』』』』

死んだ黒瀬をオーク達は粉々にして....黒瀬の肉を食べてしまう。


『コレデ オレタチハ ツヨクナッタ』


『アア。コノオクニアル タテモノニニンゲンガイル。ヨニングライノ ニンゲンガイル』


『アソコハ オレタチガハイレナイバショダ。ドウスル?』


『アイツラガ ココヲデタトキガ チャンスダ ソレマデハコノアタリデ カリヲスルトスルカ』


『『『ワカッタ』』』

そういいながらオーク達はその場から立ち去って行くのであった。














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