第6話 ユートのある一日
ユート視点で送りします。
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俺の名前はレオン=ロックバーグ、今はユートと言う名前で孤児院で生活している。
歳は12歳になったぜ!
この世界は15歳で成人になるのに後3年後で、孤児院から出て冒険者として活動をするのだ。
その為に今、ザクソンの街から近い森の中でレベル上げをしている所だ。
俺の朝は、クリスにある方法で起こさせる.....それは.....これだ!
『ユートちゃん♡ 起きてね♡ 起きないとイタズラしますよ~ん♡って結界を張っているじゃん! こらあ!起きろおお! バカユート!』
此処に来た頃はこのバカクリスが俺をイジって起こしてくるのであったけど、最近生産職を結界師がレベルMAXになったので、邪魔出来ないように防御結界を張って寝ているのだ。
それでクリスは俺を襲う事が出来ないのでハイキックを数十回蹴り込んで起こしている。
「はああ....おはよう、クリス」
『いつもいつも結界張っているのよおおお! 折角私が添い寝しようとしても此れのせいで邪魔ばかりしている!』
「まあまあ、お陰でいつも爆睡出来て嬉しいわ。それよりクリス」
『?』
「今日は何で黒のスケスケの下着をつけているのだ?」
『それは、私のナイスバディで誘惑したいのよ♡』
クリスが赤く染めて答えると
「そういや、クリス.....少し太ったな? 約5キロほど。その状態なら将来、院長先生見たいになるぞ?」
『また....私を鑑定していたの? しかも、5キロじゃないわ! 2キロよ!』
「違うぞ? 1週間前から5キロ太って、ウエストも58から62になっているぞ?」
『ギョエエエエエエエ!』
その場で地団駄を踏んでいるクリス。
「今日からダイエットしないとな? 毎日3時のおやつの量が多いのちゃうか?」
『其処まで知っているのですか!』
「ロビンとローグが教えてくれたぞ?『最近、シスター・クリスが3時のおやつの時間に大量にお菓子を食べていてその後、お昼寝していた』って言っていたからな?」
ちなみにロビンとローグは孤児院にいる8歳の男の子だ。
『あの......クソガキめ! あとでぶっ殺す!』
「それをしたら、院長先生に報告して毎日雑用の量を三倍にするってお願いしようかな?」
『そ....それは....止めてええええ!』
「分かったら、そのムチムチの姿を何とかしろ! 俺は着替えて朝食を食べに行く」
クリスをスルーして着替えをして食堂に降りて行く。
もちろん、結界を張ったままで。
食堂では孤児院の子供達とシスター達が朝食を食べていたので、俺も席に座って食べていた。
「ユートさん」
「院長先生、おはようございます」
「ユートさん。今日の予定は?」
「今日の予定は孤児院の整備とある建物を作ります」
「どう言った建物なの?」
「出来たら教えますよ?」
そう言って俺は朝食後、孤児院の建物の横に向って行った。
参考にこの世界は一日が24時間、7日で1週間一か月が30日、一年が12か月で360日で進んでいる....。しかも季節も同じで3月~5月は春、6月~8月は夏、9月~11月は秋、12月~2月は冬で、以前住んでいた地球に近かったぞ?
この世界の住民は6日仕事して1日が休み、それを繰り返しているのだ。
その代わり、地球で言う曜日感覚はないのだ。
孤児院の広さは結構広い、甲子園球場の半分の大きさで、その中の5分の1が建物、もう5分の1が子供達の遊び場、残りが野菜や花を栽培している畑になっている。
丁度、孤児院の裏にある建物を作ろうと考えていたのだ。
それはトイレとお風呂である。
地域によっては違っているが、このザクソンでは民家に簡易トイレしかない。
風呂も無くて普段は井戸で水を汲んで家に持って帰って身体を洗うのだ。
お風呂はお金を持っている商人とか貴族とかが畳2畳分の大きさ場所になっていた。
孤児院では、井戸水を汲みに行くのは子供達の仕事で、持って帰った水は建物の外に置いている大きな瓶でため込んでそれを利用しているのだ。
俺はそれを見て日本人で居た頃の知識を利用して、この場所にトイレとお風呂を作る事にしたんだ。
「トイレは昨日、作ったので、今日は風呂を作るとするか?」
ちなみにトイレには男子専用と女子専用に分けて作ってある。
錬金術でトイレの便器を作り、その下に肥溜め用の穴を作り、其処にスライムを入れて完成。いわゆるスライムトイレだ。錬金で消臭魔道具を作り各部屋に配置しているので嫌な匂いは全くしない.....さすが俺だ!
「それじゃあ。お風呂場を作ろうとするか....男女別にしないとな?」
男女別にしないと.....あのショコタンが襲ってくるはずだ。
俺は色々考えて配置場所を決めて、設計図を作りそれに従って錬金術と鍛冶技術を作り風呂場を作って行く......。
夕方には風呂場が完成したので、院長先生他、シスター達に報告をするか?
俺は院長室に行き、院長先生にお風呂場の完成を報告した。
「院長先生! 出来ました!」
「ユートさん。何が出来ました?」
「一緒に来てください! 出来ればシスター達もお願いします」
「分かりました」
院長先生はシスター達を呼び集め、俺が先頭に建物の裏に建てた建物に向った。
それを見た院長先生&シスター達......どうや!
「「「「............」」」」
建物を見て黙り込む全員.....院長先生が声をあげた。
「これは?」
「大きな建物がお風呂場で隣の細長い建物がトイレですよ? 男子専門のトイレが4つ、女子用の個室トイレが2個、大きい便を出す男子用の個室が2個あります。
ちなみに個室には消臭魔道具を配置しているので臭い匂いはしませんから!」
それを聞いたシスター達は......とても喜んだ!
「「「このトイレ.....貴族様が使っているトイレだわ!」」」
「次はお風呂場を説明しますね。入り口に入ると男女別の更衣室があります。そこで裸になって中に入ります。一応男女混浴にしていますよ? 但し男子は10歳まで11歳からは隣の個室に入ってもらいます。混浴のお風呂に入る場所は食堂と同じ大きさなので一回で20人は入れるはずです。風呂桶には赤と青の形の魔道具を配置しています。青色は水が出る魔道具でそれを使って風呂桶に水を張ります。その後、赤色は水を沸かす魔道具で温度は少し熱いぐらいに調節済みです。それと体を洗う場所にはジャワーを設置しました。ジャワーの中央に赤い魔道具で温い水に変換してお湯が出て来ます。個室にはその小型版を作りました。混浴が嫌な方はこの場所を使って下さい。まあ....シスター・クリスに取っては至高な場所になるかと.....」
俺が説明すると院長先生は個室が気に入り、子供達と一緒に洗う補助をするシスター達は楽にあると喜んだ.......特にクリスだけは至高な笑顔で大変喜んだ。
「ユート君! 嬉しい! あとで私と一緒に入りましょうね?」
「入らん。個室でのんびり入るからな?」
「ガーーーーーン!」
その場で崩れ落ちるクリスを後にして俺達は食堂に向い、夕ご飯を食べたのであった。
その晩は、個室の風呂場でお風呂に入った後、部屋に戻って寛いだ。
「ふぁあ......いい湯だったわ。さすがに風呂がないと身体がベタ着くから」
「何で? 一緒に入ってくれないのですか!」
クリスがプンプンと怒りながら文句を言う。
「お前と一緒に入ると俺の貞操が危なくなるからだ!」
「いいじゃないですか! ユート君の初めては私がもらう決まりになっていますので!」
「断る! お前には孤児院の男の子がいるだろう? 8歳から10歳の子が20人ほどと一緒に入れるから、むしろ喜べ!」
「それは....それで嬉しいですけど....私はユート君と一緒に.....」
「断る! それと個室には防御結界を張ってはいるから、一緒に入ることが出来ないぞ?」
「うそおおおおおおおん!」
「もう寝るぞ! クリス。俺はベットに防御結界を張ってから寝る」
「そんなあ.......シクシクシク......」
俺はベットの周辺に防御結界を張って寝たのであった。
....クリスのみ、俺の『
俺を理解してくれて信頼できる人間はクリスしかいなかったのだ。
でも......クリスはショコタン・シスターなので身の危険を感じている。
***参考***
最後にこの世界の通貨はマニーで、貨幣はあるが紙幣はない。
通貨は銅貨、銀貨、金貨、白金貨に分かれる。
銅貨1枚=100マニー(日本円で約100円)
銀貨1枚=銅貨100枚=10,000マニー(日本円で約1万円)
金貨1枚=銀貨100枚=1,000,000マニー(日本円で約100万円)
白金貨1枚=金貨1000枚=100,000,000,00マニー(日本円で約100億円)
一般の一世帯当たりの年収は金貨10枚程度、大体金貨1枚があれば4人家族だと一か月暮らせる。
孤児院は領主からの支援金で生計を立てている。
年間金貨24枚で月に金貨2枚で院長先生含んだシスターが6人。
孤児がここでは約40人いるのでおよそ50人居る為、ギリギリな生活をしている。
(ユートが此処に来るまでは、ユートが来た後、ユートが森へ魔物狩りと薬草採取により、魔物の素材と薬草の買い取りはクリスの担当で買い取りしたお金は孤児院の運用に回している。魔物から取った肉類は食べれる物は孤児院で使い、その他は買い取りにしている為、孤児院では結構余裕な状況になっているのだ)
~作者より~
次回はショコタン趣味のシスターであるクリスの一日を送りします。
お楽しみ下さい。
是非とも評価ポイントをお願い致します。
何かご意見がございましたら、参考に致しますのでよろしくお願い致します。
誤字などがありましたら、出来るだけ修正をします。
これからもこの話を読んで下さいね
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