【KAC20226】忍者「よし、焼き鳥を武器にしよう」

帝国城摂政

第1話

 忍者とは、主に手裏剣や日本刀を使うと考えられている。

 しかし、忍者とはそもそもその場にあった武器を使う戦場戦闘こそが華。

 近くにあった物をいかに武器として利用できるか、その応用力こそが華なのだ。


 だからこそ、忍者である俺は一切焦っていない。

 ほんとう、一つも焦ったりなんてしていない。

 戦甲冑に身を包んだ武将相手に、武器が焼き鳥1本しか持ってなくても、全然焦っていないのだ。


 ……うん、ぶっちゃけめちゃんこ焦ってる。

 本当は手裏剣やら日本刀とかを持ってきていたはずなのだが、色々とごちゃごちゃした戦闘を行っていたら、いつの間にか武器が無くなって----こうなっていた。


 焼き鳥1本で、どう戦えば良いのか?

 もし仮に焼き鳥が1本ではなくて、たくさんあったのなら、それで買収……うん、出来ないだろうな。

 投げたとしても、鎧に阻まれて終わりだろうし、そもそもこれはただ食べたくて持って来ただけで、武器用途としてはまるっきり考えていなかった。


 だって、焼き鳥だよ?

 そりゃ、当たったら多少は痛いだろうけれども、戦う武器としてはまるっきり考えないだろう、焼き鳥だよ?


 敵は戦甲冑に身を包んだ、武将さま。

 それに対して、こっちは焼き鳥1本だけ----。


「ヤバイ、負ける……」


 でも、やることはやらなくてはならない。

 

 忍者はそう心に決めて、焼き鳥1本で、戦武将に襲い掛かった。




「勝てた……」


 結論、なんか頑張ったら勝てちゃいました。

 ほんと、ほぼ肉体のフィジカルのみで頑張りました……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【KAC20226】忍者「よし、焼き鳥を武器にしよう」 帝国城摂政 @Teikoku_Jou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ