素材11 主人公魔王・勇者との敵対
俺はトラックに轢かれた。そして、気付いたら異世界に転生していたのだ。
俺の異世界生活は、そこから始まった。
だが、そんな異世界にも魔物がいた。
魔物には魔石があり、その魔石を体内に取り込むことで、魔物と化すことができる。そして、魔物化した人間は、理性を失い暴れ回るらしい。
だから、人間にとって魔物とは危険な存在だ。
しかし、俺は何故か魔石を取り込んでも理性を失わなかった。俺は人間の心を持ったまま、魔物の強大な力を操ることができた。それが理由で、俺は他の人とは違う扱いを受けている。
「おぉ! 魔王様!」
「おかえりなさいませ」
城に戻ると、使用人たちが駆け寄ってきた。
魔王というのは、俺に与えられた称号みたいなものだ。
魔物を操り、世界征服を目論む凶悪な人物……という設定になっているらしい。まあ、間違ってはいないだろう。
「今日の成果を報告しろ」
俺は玉座に座って言った。
「はい。本日は……」
使用人たちは報告を始めた。
まずは、各地の村や町の様子から……。
それから、隣国の動きについて……。
最後に、新しい勇者の情報などについても話してくれた。
この世界で、一番強いとされる勇者がいるそうだ。名前は確か……神崎隼人といったはずだ。
彼は、異世界から来た日本人である。
年齢は18歳。身長180センチほどで、顔は美形。性格もよくて運動神経抜群という完璧超人のような男だ。。
俺とは正反対だな。
それにしても、俺以外に日本から転生してきた者がいたのか……。少し興味があるな。
もし、会う機会があれば会ってみたいと思う。
「楽しみだな…フフフフフ…」
俺はそんなことを呟き、笑いが溢れたのだった。
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