第37話 温泉
お昼ご飯を食べた後、コタロウとリュウにもふもふしたり、一緒にゴロゴロして癒される。
さっきの事もあるから、マップは常に発動してるけど、今の所魔物も人も近くには居ない。
そろそろ魔法の練習をしてみよう。まずは転移魔法の練習から。さっきみたいな場合、転移魔法が使えたらすぐに逃げられた。
今後のことも考えて、どこまで転移出来るかも知っておきたい。
まずは近くにいるコタロウの所まで転移。目の前に見えてるからか、イメージしやすくて簡単に転移する事が出来た。
次は少し離れた場所に移動してもらったリュウの所へ。これも成功。
3回目は少し距離があるけど、大熊亭の私の部屋まで転移。一瞬で来れた。これで帰りも大丈夫!
最後は行ったことがないけど、マップで見えてる場所へ。森を抜けると人に見られるかもしれないので、森を出ないギリギリの場所へ転移。
力がゴッソリ抜けていく。これが魔力を使うって事なのかな。3回目まではこんなに疲労感がなかった。もしかしたら、行ったことない場所は沢山魔力が必要なのかも。
ステータスを確認すると、ここまでで使ったMPは10分の1程。まだまだ行けそう。
現在地を確認すると、指定した場所だった。すごい!行ったことない場所でも、マップで指定すれば行けるんだ!
これなら陽菜ちゃん達を逃がす事が出来る!今度3人の様子を見に行こう。
MPも大丈夫そうなので、属性魔法も使ってみる。魔法はイメージ!
火はライターの火、水は蛇口から出る水、風は扇風機の風、大地は・・・砂場で作る小さなお城、光は懐中電灯の光、闇は・・・電気を消した時の暗闇。
それぞれイメージしながら魔法を発動させると、イメージ通りに・・・いや若干強め?に発動した。
火はライターと言うより、チャッカマンの最大火力。
水は蛇口をMAXに開けた状態の水圧。
風は家庭用扇風機ではなく、業務用の最大風力。
大地は決して小さくない砂のお城。
光はフラッシュの光量が、常時着いてるレベル。
闇は・・・一筋の光さえ入らない本当の暗闇でした。ちょっと怖かった。
とりあえず属性魔法も、イメージ通りに使えそう・・・かな?少し強めに魔法が発動するのは、加護の効果?
これから練習を重ねていけば多分大丈夫。
最後にいよいよ!念願の温泉スキルを試す時が来ましたー!!!拍手!!!
どんな効能の温泉が良いかな。少し疲れたし、疲労回復に美肌効果とか?初めて使うスキルだから、あまり複雑じゃない方が良いかな。よし!これで決定!
疲労回復と美肌効果付きの少しぬるめ温泉をイメージしながら、スキルを発動する。魔力をかなり使ったのか、さっきと同じくらい力が抜ける感覚がした。
次の瞬間目の前に、ホカホカの湯気が漂った石造りの露天風呂が!
「キャー!本当に温泉が出来たー!」
「風呂だ・・・。」
「僕周囲を警戒してくるね!桜ちゃんの護衛は任せたよ!」
「リュウ!!!先に逃げやがったな。」
私が喜んでいると、リュウが猛スピードで走っていった。
マップを見る限り今の所危険はなさそうだけど・・・そっか!まだ走り足りなかったのかも!久しぶりの外出だもんね。
さてさて。せっかくの温泉、入らない手は無い。よし!入っちゃおう。あっ、タオル!忘れてた!
急いで転移で大熊亭へ戻り、タオル類を収納し元の場所へ戻る。
「コタロウも一緒に入ろうね。」
「お、おう・・・。」
服をササッと脱いで、かけ湯もそこそこに、コタロウを抱っこしながら温泉へ入る。
「はぁ~~~~~~~。生き返る~~~~~。極楽じゃ~~~~~~。」
「あれ?何か疲れが取れた?」
「コタロウ、温泉ってやっぱり気持ちが良いね~~~。」
「まあ、うん。この温泉は良いかも。」
ふふふ。コタロウの顔が緩んでる。気持ち良いんだね。
ぬるめのお湯にしたから、のんびりと浸かれる。この世界に来てからずっと、無意識に緊張していた気がする。溜まっていた疲れが溶けていく。
ゆっくり入った後、逆上せる前に上がる。服を着たら、ドライヤー極小をイメージして風魔法と火魔法を使ってみる。丁度良い温度と風量に出来たので、髪を乾かす。
コタロウにもドライヤーをかけると、お風呂に入る前より、ツヤツヤのふっわふわになった。今度専用の櫛も買ってあげなきゃ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます