fragment4 どうるぶるうす
そのいろは いつかみたいろ
にじいろでもなく くもりいろでもない
おばさまに てをひかれて
のぼったさかみちに すてられていた
おにんぎょうがきていた ふくのいろ
ひからびて つちによごれていたけど
わたしを つよくよびとめた
ひろって だきあげたわたしを
しようがないわねと たしなめたけど
おばさまは それいじょう なにもいわず
かえりみちに あたらしい きれいな
おにんぎょうを かってもらった
でもわたしは それからもそのひろった
おにんぎょうとだけ あそんだ
あなたとはじめて であったとき
あなたがきていた くしゃくしゃのしゃつは
あのおにんぎょうが きていたふくと
おなじいろ だからつよく
わたしを よびとめてくれると
しんじた
わたしにできることは すべてして
それなりに つくしぬいたつもりだったけど
あなたにとっては ただの
きせかえてくれる ひとのひとりにしか
すぎなかったのかしら いろは
それはひょうそうでしかなく ほんしつとは
ちがうことくらい わたしだって
しっているけど あなたをうしなうことが
こんなにつらいものなら あのとき
おちていたみちばたの おにんぎょうを
ひろわなければ よかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます