第4話

 夕方に、また彼女が来た。


「先ほどは失礼いたしました」


 目つきがけわしいので、なんか俺がせめられているような感じに見えるかもしれない。


「隣の部屋ですか?」


「はい」


 彼女。


「あの。これ」


 俺の服。まだ着てる。


「家具とか諸々ぜんぶ完備の部屋を借りたはずなんですけど」


 あ。


 隣か。


「隣、そういえばなんか、点検だか何かで」


「はい」


 彼女。

 完全なフリーか。


「どうぞ」


「えっ」


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