なのかめ!

ピッ、記録開始


・・・はぁ~。


やばい緊張してきた。色んな意味で。

よし、撮れてるね。それじゃあ。はじめるよ。最後の日記。


日記を初めて今日で7日目。

この日記は“神ゲー“までを残して置く予定だったから、ほんとに今日でおしまい。


よく続けられたもんだよ、ほんとうに。

ボク、ホントはすごい飽きっぽくて、きっと三日坊主になると思ってたもん。


でも、ほんとに楽しかったよ。クーちゃんがいたおかげかな。やっぱり。

こんな楽しいと思った一週間は今までなかったよ。


――――。


・・・クーちゃんも?


楽しんでもらえてよかったよ。

天界に来たばっかのクーちゃんは、すごい怖かったなぁ。

いつも叩いてくるし、愛想がなくて。


でも今のクーちゃんは・・・すごいかわいくなったんじゃない?


ポカッ


いて。やっぱ暴力的なのは変わってなかったね。


まっ、朝はこれくらいにして。

今日のお昼からスタジアムで開幕式があるから。


それまではスタジアムの周りを見ながら時間をつぶそっか。

朝ごはんは食べなくていいでしょ。


(!)ガーン・・・


・・・あっちは出店もいっぱいあるよ。クーちゃんはそっちのほうがいいんじゃない?

とりあえず行こうか。ワープか普通に空飛ぶかどっちがいい?


・・・――――。


だっこでいいの?大変じゃない?大広場行くときより時間かかるよ。いいの?


――――。


・・・クーちゃんがそーゆうなら。

飛んでいこっか。ちゃんとつかまってるんだよ。


コクン・・・

ぎゅうっ


・・・それじゃあ、行くよ!


ヒュンッ


***


よいしょっ、と。


ここが昨日のスタジアムの外だよ。やっぱり人はたくさんいるねぇ。

大広場とは比べ物になんないでしょ?出店も違うし。


まずはご飯食べてからほかのを周ろうか。何食べる?クーちゃんは全部とか?


――――!


ほんとに全部?

なっ、なら、今まで食べたことないやつからにしない?

それでまだ食べれたら他の考えない?


――――?


そうして!お願いだから。クーちゃん食べ始めたら止まんないんだから。

ブレーキしとかないと。ボクの心がもたない。


――――・・・


わかった?じゃあまず何からにしようか?

天界も冥界もまだ食べてないやつあったけ?冥界のから行く?


コクン・・・


じゃあそうしようか。あれって食べたっけ?

あそこの大盛焼きそば。食べたっけ?


コクン・・・


じゃあ。あれは~・・・食べたか。

あれも~・・・昨日食べたっけ。


・・・。


・・・え!?もう、食べてないん無いんじゃない?

噓でしょ、そんなに制覇してたの・・・

まだもっと他に探す?


・・・――――。


・・・ボクの選んだのと一緒にする?いいの?

まだ探せばあるかもしんないよ?


・・・ホントにいいのね。


じゃあ~・・・あっ、あのカレーとかどう?

まだ挑戦してない辛さとかあるんじゃない?あそこにしよ!


***


がらん・・・がらん・・・


おっ!

もうすぐ時間になるんじゃない?そろそろスタジアム戻ろっか。

大広場とは違う出店も多かったね。


冥界の人が出してた、自分で綿菓子作らせてくれるのは

今まで見たことなかったなぁ。


――――。


・・・えっ?クーちゃんの世界にはあったの?


――――。


出店じゃなくて、ビュッフェ形式のレストランで!?すごー!やっぱクーちゃんの世界はすごいねぇ。本当に。

そりゃあ、天界をここまで盛り上げてくれたさまさまですなぁ。


――――?


・・・そう地球。

天界も冥界も地球のおかげで今の感じになって、この世界にゲームができたのも

全部地球でキミたち人間がしてくれたからなんだよ。


それまでゲームみたいな娯楽はほとんどなかったから。


ゲームのほかにも、アニメとか、映画とか。本はあったけど。

人間の誰かが一から作ってくれたおかげで今ボク達が遊べてるってわけ。


――――?


天界でも作れなかったわけじゃないんだけど・・・

昔は誰もそれに興味がなかったんじゃない?娯楽をやる暇がなかったみたいだし。


だけで一杯一杯だったらしいし。


(?) ――――?


・・・のだよ。

人間の死後の管理とか、運命の調整だとか。


――――?


今は・・・。

ああっ!も、もうすぐ始まるよ!席に早く行かないと!置いてっちゃうよ!


***


ざわ・・・ざわ・・・


ふー。間に合った。普通に足で階段きつすぎる。

はあ。だいじょうぶ?クーちゃん・・・


おっ、始まるみたい。運営の司会がステージにいるよ。

ほらっ!あそこ!


ザザッ・・・


――すべての生きとし生きるものよ。


――どれほど待ちわびたか。


――前回、前々回。 ――誰が結末を予想できただろうか。


――神誰も予想できなった。


――最初はまだ誰もその魅力に気かなかった。


――否。気づけなかった。――・・・それが今はどうだ。


――天界だけでなく、冥界の民でさえ、

隣り合い、今か今かとその時を共に、待ち望んでいる。


――記念すべき第回。

それにふさわしい方々の参加が、3日前に発表された。


――さあ、ともに始めよう。神々の神々による神々のための、ゲーム。


――刮目せよ!”人間”の創作の力を!今回ゲームがいくつあるのだろうか!


――その瞬間を見逃すな!


――”第10回、神VS神、ガチゲーム大会”。略して


――開幕を、宣言する!


ヒュルヒュルヒュルヒュル・・・


バァン・・・パァン・・・


ワアアァー---!!


・・・始まったね。やっぱり毎回すごいなあ!この熱気。

すごいでしょ!クーちゃん!


(!)コクンコクン! 


――――?


・・・そう、

なんでもできた神に初めて不可能を与えた。そんなのがゲーム。

そんなことありえないかったからみんな夢中になったて、こんな盛り上がってるんだよ・・・


――第10回目。この最初を飾るのは、この方々を抜いて存在しないと断言しよう!


――”天界神”スカイロード・ルクス!


――冥界王ハデス・ベル!


ワアアァーーーー!!


「アラァ~ありがとぉ~。んー、ちゅっ♡」


「よせっ!やめやがれ、クソ変態野郎。死人が出ちまうじゃろうが」


キャアアー---!!


・・・。(引)


・・・あれがベル様だよ。


――――?


うん・・・だよ・・・

でも!見た目はああだけど根はめっちゃいい人ですごい人だから・・・。


――記念すべき神ゲー第1回。初めて神に不可能を我々に見せたゲームがあった。


ざわっ・・・


――それの難しさたるやまさに異常!さえ超えられず、ゲームオーバーとなる回もあった!


――神に不可能と理不尽を与えたゲーム。それが今回、二大主神が挑戦するゲームとなった!!


ワアアァー---!!


・・・マジか!ほんとのほんとにやるんだ!

ボクが一番見たかったやつだよ・・・。

ホントにクリアできちゃうかもしんないや。あの2人なら。


――――?


・・・ほんとにすごい難しいんだよ。

天界で一番頭のいい人でも、ゲームのルールを完璧に理解した人でも

クリアできなかったんだから!


・・・今回で歴史が変わるかもしんないね。

ヤバいっ!こっちも緊張してきた!


ちゃんと飲み物とか軽食置いてあったよね!?


コクコク・・・


おけおけ・・・あっ!始まるよ、第1ゲーム。

あれが神でさえクリアできなかったゲーム。



百年世界ルイン オア リベラティオ”が!



――今ここにスタート!!



ワアアァー---!



              ピッ、記録終了



              ――おわり――



ここまで読んでいただきありがとうございます。どんな感想でも聞かせてください。

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