第33話 帝都と魔物戦

軍が帝都に向かっている、帝都が警戒態勢に入った。


ミズキさんからの報告を聞く。


「実は、アシヤが動いたのは、調査のためとの事らしいの」


「何の調査です、私兵とはいえ、軍を動かすほどなんですか」


気になり、確認してみた。


「子息が何者かに拉致された、その調査との名目よ」


「居なくなった息子を、拉致と見ている訳ですか」


「しかも、帝都関係者が怪しいと見ているようで、自分で調査すると上申したらしいの、それで私兵調査団との事なんだけど」


まあ軍を動かすのは、やりすぎだとは思う。


「流石に帝都に軍勢がとのことで、現在協議中、学園も急遽休みに」


「ミヤモト先生はどうでした」


「その報告もあったの、婚約者が無くなってから団長辞任、何かの研究に没頭、実家は伯爵家だけど、連絡はないそうよ、学年主任の派閥みたい」


派閥は有るのは判ってたが、よりによって、学年主任か。


「学年主任はハシバ公爵なんだけど、最近、皇族利用が酷く、陛下も苦心しているそうよ、権力を悪用するタイプね」


「ミヤモト先生の研究は判りますか」


「死者蘇生の研究みたい、過去に成功した事がないわ、研究自体は違法じゃない」


大体読めてきた、想像通りなら、良くない感じである。


「あと冒険者ギルドからも、報告が有ったけど、ゴブリン大量発生は、闇魔法だそうよ」


「闇魔法と死者蘇生、繋がってる気がするんですが」


「奇遇ね、私もその線で調べたら、色々出てきたわ、学年主任の過去の研究は、闇魔法の研究よ」


タケダが調査報告を話す。

「俺らの所でも調べたが、最近学年主任が、スラムで炊き出しをしてるらしい」


あの差別主義者が炊き出し、結びつかない。

「スラムと言えば、行方不明が増えてるそうよ、関係ないと思ってたけど」


繋がっては、いけない物が、思い浮かぶ、話してみた。

「まさか、全部繋がってませんよね」


ミズキさん含め、皆が青い顔になる。


「ココからは大人の領分よ、皆は寮から出ないでね」

直ぐに、ミズキさんは準備して、退室して行った。


タケダ組みと、オダ組みが残る。


急遽ミヤモト先生と、学年主任の居所を皆で確認。


後で再度会議室に集合となった。


1時間後集まった。


「主任もミヤモトもいねぇ、今日は学園で見かけて無いらしい」


「こちらも目撃情報無し、担任にも聞いたけど、担任用の寮にも、昨日から見かけ無いらしいわ」


タケダの返事に、ユカリが答える。


そこに急報が届く。


「街中に魔物が出た、学生は全員武装、訓練場に集まれ、これは訓練ではない」


ササキ先生の学内放送が響く、帝都動乱の予感であった。

訓練場の体育館に武装した生徒が集まる、ササキ先生が指揮をとる。


「武装が無いものはこちらに来い、学園保管の防具、武器を支給する」


学園のエンブレムが入った装備だ、遠征用の装備との事だ、デザインは多様だ。


オダ組みは、借りている装備があり、問題なかった、冒険者装備だ。

タケダも家紋入りの、良い装備を着ている、戦国鎧に近い。


「これからお前達は、騎士団のサポートだ、街で出ているのは、オーク、ゴブリンだ、市民の避難誘導が優先だ、守り逃げるこれを優先にしろ、戦いたいだろうが、お前らは学生だ、それを忘れるな」


最前線ではなく、サポートのようだ。

貴族扱いなので、人を守るのが、優先、戦いは騎士団、冒険者の仕事らしい。


「上位は下位クラスと6人前後で組め、併せての団体行動になる、小さなケガでも引く様にいいな?」


それぞれ6人前後でグループを組む、タケダとアサイが組んだようだ。


街に出ると王城の方向に、人が逃げている。

王城近くには、騎士団の演習所があり、そこが避難場所だ。


先生が学年ごとに、其々先導する、私たちはスラム方向のようだ。


スラム近くになると、剣戟の音が聞える。


「それぞれ、逃げる市民のサポートを、無理に戦おうとするんじゃ無いぞ」


ササキ先生から、激が飛ぶ。

市民に襲い掛かるゴブリン、オークの相手だ。


オークに追われている、市民の前に、刀の峰で受け流す。

力が強い魔物は、まともに剣戟はダメだ、受け流すのが一番。


「早く王城の方へ、騎士団詰め所が避難場所です」


「ありがとう」

逃げる人の、サポートをしながら戦う。


受け流しながら斬る、この動体視力は最強と言える。

体ができるまで、きついのも当然だ、見えてても戦えなかったんだから。


かわし、受け流し斬る、この繰り返しである。

最近は、魔物を斬っても、えづかなく成った、これも成長か、または慣れたか。


「おう、坊主達も参加か」

聞きなれた声だ、竜の牙の面々である。


「あなた達なら、安心ね」

セナさんからも、太鼓判を頂いた。


「君たちは、落ち着きと慣れが、幸いしたね」

ウコンさんからも、フォローが入った、親指を指した方向を見る。


タケダ、アサイ組みや、他のメンバーは、何人か吐いている様だ、だから無理に戦うなと、先生は言っていたのか、動ける生徒が、減っている。


暫く竜の牙のサポートに、変更した、まだ、逃げ切れてない、人たちが居る。


オダのチームは慣れが効いている様だ、コノエさんは、相変らず大きな太刀で斬り込む、ユカリはコマ目に、隙を見つけて斬る、ユウキも皆のけん制に、シルヴィは水魔法で、相手の隙を作る。


暫く皆、自分にくる悪意に対処で、精一杯であった。


それでも、何とか周りが見えるように、成りつつあった。


戦いには慣れも必要、その辺は戦わないと、判断つかなかった所だ。


騎士団が戦っている方向から、轟音が聞えた、何かあったようだ。


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体調悪く、更新遅れてます、申し訳ない今週中ぐらいに治療予定。

明日、8時もう一話

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