第27話 森と採集と戦闘
魔物との戦闘が目の前にある。
緊張しているとカグヤさんから声がかけられた。
「生き物相手で戦えなくなる人も居ます、ですが、敵は倒さないと何人もの人が被害を受けます。心を閉ざせとは言いません、害意を駆除するのは生きるためです、頑張りましょう」
抱きかかえて、さとしてくれる、胸が当たってるんですが。
少しお落ち着いた、悲しい男のサガであろうか。
落ち着いたのはいいのだが、別の意味では落ち着かない、複雑な心境である。
シキモリさんからアドバイスが入る。
「行くぞ、二人一組で、一人にならず戦え、俺とカグヤさん、このえちゃんはサポートだ、まずは1匹づつに分け、腕か足を狙え、攻撃手段を減らすためだ。
忍は左、お嬢は右、アユム君は中央、戦いが終わっても、油断するなよ」
岩陰から飛び出し武器も、ナイフ持ちゴブリンに奇襲をかける。
いきなり敵が飛び出しゴブリンは警戒したが遅い。
腕が一番有効だ武器を持つ腕を狙う、奇襲のおかげで腕にキズを負わせた。
「よっしゃ、個別に分けるぞ」
「グギャ、ぎゃっぎゃ」ゴブリンが慌てている。
次は個別に分けるのだ、集団戦が有利になる。
腕を必要に狙う、ゴブリンの腕を斬り大量の出血だ。持てなくなり武器を落とした。
カグヤさんが武器をハルバードで弾き飛ばす。
次に足を狙う、棒を拾い防御するが棒を斬り飛ばし足に刃が通る。
「グギャ」それでも武器の無い手で攻撃してくる。
ゴブリンは倒れこむ、そこで胸に突きを入れる。
そこでゴブリンは動かなくなった。
安心したその時、カグヤさんが声を上げる。
「まだです、油断してはダメです」
ゴブリンが起き上がり、体当たりをしてきた、ヤバイ、対処が遅れた。
カグヤさんがハルバードで、ゴブリンの首を切った。
勢いでゴブリンは吹き飛び、完全に動かなくなった、
念のため武器を構えながら確認、息をしていない。
他のメンバーも倒し終えた。戦闘終了となった。
「まあ及第点てとこかな、コノエちゃんはお嬢以上に腕が立つな、あくまでも訓練だから俺とカグヤさんは手出し、しない様にしてたんだが、ある程度戦えそうだな」
シキモリさんは関心していた。
「討伐証明はゴブリンの耳ですから、切っておきましょう、冒険者ギルドで褒章が出ます」
カグヤさんのアドバイスで、ゴブリンの耳を切る、気持ち悪いが仕方ない。
解体が無かったので少し楽だ、ただボロボロの生き物は、気持ち悪かった。
魔物は埋めるようだ、放置すると匂いが酷くなるのもあるが、森の生態系が崩れるそうだ、マナーに近い、強制ではない様だ。
昼食の時間になった、開けた所で食事となる、お弁当が用意されていた。
幕の内弁当だったが、なぜか、から揚げが別で入っている。
食事をしながら反省会になる。シキモリさんから改善点の話になる。
「まずは、忍は慣れが必要だな、毎回青い顔で戦ってると回りも不安になる、他のメンバーは問題ないが、忍、アユム君は、集団戦は経験が無い、そこを慣れる様に、忍は回避はかなり良いが、周囲が見えていない。それが改善点だな」
次に採取の学習となった。
「君達は、冒険者で生活する事はないが、採取方法だけでも知ってれば役立つ」
講師はシキモリさんだ。
「まずは、良くある採集が、食料系だ、役に立つ食べれるものが、森にはある、野営にも役立つからな、あとは素材集めだな」
小説なんかだと、冒険者だと薬草や、魔力草の類が定石だと、思われる場合も多い。
だが、この世界では、どこにでも、大量にあるものでは無い。
逆に山菜や野菜、キノコや果物は意外にある。
採集依頼も、それらが中心だ、山菜取り農家に近いかもしれない。
毒草、毒キノコもあるので、注意が必要なようだ、採集依頼はある。
順番に素材や食料の、ありそうな場所を回ることに。
何回かゴブリンのグループとの戦闘があった。シキモリさんがぼやく。
「さすがに多いな、帝都近郊でこれだけ居るとは、騎士団のやつら、なにやってるんだ、普通グループは出てこないぞ」
普段は複数匹のゴブリンに、こんなに何回も、遭遇しないようだ。
戦闘音が聞えた、何かがあったか、皆に緊張が走る。
「何かあったのかもしれん、危惧ならいいんだが、声の方に行って見るか」
現在、シキモリさんが、ベテランなので判断は任せ、ついて行くことに。
暫くすると激しい、戦闘音が聞えてきた。
近づくにつれ、木の折れる音もした、猶予はない様だ。
毛深い猪の魔物が見えた、オークのようだが5匹も居る。
かなりヤバイ。
相手の方は学生のようだ、制服を着ている。
フードつきのローブが見えた、一人で戦っているようだ。
「ウォータージャベリン」この声はシルヴィさんだ。
「助太刀はいるか」簡単にシキモリさんが確認。
「お願いするわ」
皆が抜刀、戦闘準備に移る。
「俺が1匹ひきつける、それぞれで対処になる、2対2に出来るだけ持ち込め」
シキモリさんの指示が出る。
オークもこちらに気がつき、戦闘態勢に移っていた。
いきなりの冒険者演習が、命がけの戦いに、変わった瞬間だった。
過酷な戦いが、始まる瞬間であった。
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次回は激しい戦いになります。
主人公、女性ならいいのか? 彼女居ない人はこんなもんです。
気が有るかもは、よくあります。シビアすぎないようには気をつけてます。
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