第16話 帝都と受験

受験1日前、やっと最低限の学習が済んだ。


ユカリさんとも、ある程度打ち解けてきた、やはり最初は警戒されてたようだ。


拾った人間が、転移者でも、身元も分からん男だ。

信じきれる方が、何かあると感じる、数日の付き合いで、大分打ち解けてくれた。


俺だって、いや、女の子なら信じちゃうか、その辺に男女の違いを感じる。


出会って数日もせずに恋愛、いきなりチート覚醒。

結婚対象と見られゴールイン。創作では良くあるが、現実は有り得ねぇ。


年齢に引っ張られて、学生の時の考え方に近くなったが。

女性経験値、少ないだけに、懐疑的なようだ。


何でも出来ても、例えるなら、金をばら撒いて、信用を得ようとしているのと、感じてしまう。


スキルが珍しい限り、考えないといけない事だろう、今を楽しもう。


開放条件なんだろうな、ゲームだと教会で、祈りをささげるとかかな。


勉強漬けで疲れてるな、まあ今日は受験前の休息日だ、二度寝だな。


暫くすると布団が無くなる、休みぐらいは、とは思う

最近、毎日同じパターンだ、私も学習しない。


「おはよう御座います、朝食の準備が整いました」


客員である以上、残念だが起きる。


カグヤさんから、危険な気配が有る、恋心なら嬉しいんだが。

美人なんだが口説くとか、彼女となると微妙、尻に敷かれそうな気がする。


下手したら私自身、逆の気質があるかも、目覚めれば、後戻りはできん。


何枚か訓練用の服は頂いた、部屋服は前に買ったのがある。

お出かけ服は制服しかないので、カグヤさんに案内してもら普段着を買わねば。


この家に滞在で、お金が要らなかったのが、助かった。


朝食は四角い山形トーストサンドとサラダ、後はスープか今日はサンドイッチの具はゆで卵と鶏肉のようだ、こういう朝食たべてると、社会人の時を思い出すな。


しずくさんは朝早くから、毎日王城に出勤しているようだ。

今日はカグヤさんに、帝都案内してもらおう。


話をすると、どうやら、俺の貴族服が必要なようだ。

費用は寄り親の、辺境伯持ちのようだ。


食事が終わると、馬車で高級な方の商店街に、カグヤさんとのお出かけは、初めて。

デートしたことないんで、優しくお願いします。


カラフルな看板の服屋に到着、壮年の男の店員さんが出迎える。

「いらっしゃいませ、オダ様のご用件ですね、承っております」


店の奥には、ヨーロッパ紳士が着てそうな燕尾服(ツバメの尾ように後が長い)やボウタイ(布ネクタイ今は女性用が主流)用のシャツや、たて襟シャツや、フロックコート(スーツの原型少し、たけが長い)もある、今の時代の流行のようだ。


「こちらからお選びください、サイズの調整をいたしますので」


「完成後にはオダ家の邸宅にお願いします」


二着略式用とパーティー用で購入、普段着もあり購入してもらった、つけ払いらしい、手縫いであり生地がいい。


服屋で注文が終了したあと、教会へ、効果が無くても神様は居るんだし、ご利益ぐらいはあるだろう、お参りの効果は無く残念だった、屋敷にもどり就寝。


翌日は天気が悪く、あいにくの受験日和であった、いつもと違い、さすがに起きた、カグヤさんが残念そうだ。


学園までかぐやさん、みずきさん、ユカリさんの四人で学園に馬車で向かう。


御者はヤガミさん。相変わらず馬車はキズが多い、応急修理はされているようだが、襲撃の傷跡がいくらか残っていた。この馬車が一番ボロだった


帝都の学園は大きい3階建て2棟で、辺境伯邸なりの大きさがあった。


馬車専用の降り口があるようだ、そちらに向かう。

降り口に着き皆降りる、誰か揉めている様だ。


「きさま我が家を愚弄するのか、平民の分際で、覚悟できてるんだろうな」


テンプレ来たと思ったら、男同士の揉め事だ。


「学園は平民も貴族も平等だ、文句があるなら、帝都以外の学園に行け」


わめいてる方が、赤色髪の男で目つきが、キツイ男で、反論したのが青髪の男だ、目つきは細めで、表情が読みにくい。


事実、貴族向けの、学園もあるらしい。


「刀をぬけ、決着をつけてやる」

いきなり赤髪が、剣に手をかけた、この場合、普通手袋を、投げるだったか。


「作法も知らないのか、貴族が聞いて呆れる」


まあ、ここは正論だが、煽る青髪男も、大概である。


そこに男の人が来た。

「そこまでだ、双方手を引け、ここで刃物を抜くと受験失格だ、それは貴族の家の者でも同様だ、二人ともわきまえろ」


青髪の人は、戦闘体制ではなかったが、赤髪の人に向けて、教師は注意をしていた。

武器から手を離したようだ。


舌打ちして会場に。騒動も落ち着き皆、受験会場へ、私とユカリも、中に入っていった。モブキャラだと実感した。


試験は国語と計算、答えれたと思う。


「終わった者から、実技試験だ、前に答案用紙を出して、次の会場にいけ、奥の出口に案内板がある、それに従え」


青髪の生徒は、一番に終り会場を出て行った、こちらも出来ているが、暫く様子見だった、何人か出始めたのに合わせて出た。


次の会場で、剣技魔法の講習だが、少し出来た、無難に剣を合わせるのと、魔法の披露だけだった。


転移者は大器晩成らしい。スキルにより違いが出る。

あたり、ハズレが有るそうだ、俺のはわからん。


試験も終り帰宅準備、出入り口では、カグヤさんと、ミズキさんが待っていた。

テンプレはあったが、私以外だ、成果の確認だ。

「どうだった、詳しいことは家に帰ってから聞くけど」


「ミズキさん、まあまあですかね、実技が皆より不安ぐらいです」


「ばっちりよ、ミズキ」


3日後にクラス分けの、発表があるようだ。帰ることになった。

帰宅後、簡単な試験後の話をすることに。


「試験どうだった、会場では忍君のことは、極秘だから、話せなかったからね」


しずくさんも入ってきた。


「忍君は、一応騎士爵の息子で、扱うことに、苗字はそのままでいいわよ」


この世界の、戸籍が出来たようだ。


今朝の騒動と受験の感想で、1日が過ぎていく。


こうして受験は、無難に終わった。


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受験とテンプレあっけなく終了、事実上次回から学園編の予定だったんですが

流行りのワードわざと外したのですが。文字数多すぎたのか、

12時にもう一話 文字数減らします。2000前後ぐらいです。


アクセスも少なく、設定の出し惜しみで、読もうと思われにくいようです。

流れが掴めず長期連載に向く状況に無いのが現状。


まあ一時取り下げ改稿もどうなんでしょう、アイデアありましたら連絡ください。


今までに無い試みでと書いていたのですが、うけはいまいち。


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