第13話 帝都と教会と冒険者ギルド

翌朝、扉を叩く音が聞える、まだ眠い二度寝の体制に入った。

暫くすると急に布団が引っぺがされた。


眩しい光で目が覚める、ベツトに上半身だけ起こすと、声がかけられた。

「おはよう御座います、忍様、朝食の時間が、ととのっております」


横を向くと、カグヤさんが、布団を持っていた。


「おはようございます、朝食ですね、着替えはこちらにご用意しております」


カッターシャツと、綿ズボンのようだ、ベルトが付いている。


「準備が済みましたら、食堂にお越しください」


あらあら、男の子ね、てゆう表情で、少し笑うの、やめてもらえませんかね。


食堂に着替えていくと、ミズキさんと、ユカリさんが食事中だった。


「おはよう御座います」


「「おはよう」」

二人からの挨拶が返ってきた、メイドさんが直ぐに、朝食の準備をしてくれた。


朝食は、ハムエッグにサラダ、バゲットにチーズとジャムが添えてある、スープは肉と少量の野菜が入っているようだ、好みでサンドイッチを作り、食べるようだ。


現代社会の、サラリーマンや、キヤリアウーマンのような、食事風景だ。


飲料はフルーツ紅茶、この世界の紅茶は、フルーツを入れるのが主体のようだ。


食事が終わると、今日からの勉強の確認をした。ヤガミさんの指導だ。


庭に出るように促され、木刀が渡される。


「剣の修行と言っても、四日ほどで覚えられることは、しれております、たまにスキルを覚える事があります、そのための基礎訓練が、主流になります、まずは体力をつける為、走るのです、慣れるまでは、歩きでもいいです、やってみましょう」


素振りと走るだけ、基礎体力は若返ったのもあり、大丈夫になっていた。

やはり、かなり体力が落ちていたようだ、暫く走っては、素振りの繰り返し。


午前の昼の準備の前で、終了となった。


「今日はここまでに、しておきましょう、これを繰り返せば、武器を長時間、持っても、ぶれる事がないです、転移者の方は、経験がゼロだと、言われておりますので、やりやすく成るはずです、慣れて来れば我らより、能力は高くなると、言われております」


この世界に居る人に比べると、ベースが同じで、上積がある感じのようだ。


「ヤガミさん刀、分かりますか」


「多少の目利きは出来ますぞ、お持ちになっておられた刀ですか、拝見、かなりの業物です、神への奉納刀に近いですな、使うには注意が必要です、刀は下手な切り方をすると、カケがでたり、歪むことが多く御座います、手入れと使い方も、教えましょう」



少し休憩して、シャワーを勧められ、浴びにいき食堂に。


昼食は和食であった、ごはん、焼き魚、肉がはいった味噌汁、佃煮、卵焼き、サラダ、朝食と昼食、逆なのではと思ったが、朝すばやく準備で、理にかなってる様な気もした。


昼からの魔法の教師は、ミズキさんだった。


「魔法は全部で六属性、火、水、風、土、闇、光、無、生まれた時に属性が決まるのよ。才能の低い人でも、一属性は強い属性の適応があるわ、強い属性意外は、ほとんど上級の魔法は使えないわ、まず教会と、冒険者ギルドへ行くわ」


教会で分かるらしい、スキルは冒険者ギルド。


馬車に乗り行くことに。教会は高級商業区と、高級住宅街の間にあるようだ、


中に入ると帝都の教会だけはあり綺麗だ。

奥に女神様の像がある、転生した時の神様だろうか、顔が違うような。


宗教服を着た、金色の髪をしたシスターが、近くに来た。


始めての黒髪じゃない髪色だ、今まであった人は、少しパステルカラーで染めたような人が多かった。


舶来品はいいね、感動にふけっていると、まるで猛獣に狙われているような感覚が、背筋を伝う、女性をじろじろ見てはいけない、学習しない俺だ。


「本日はどのようなご用件で」


「この子の鑑定をお願いしに来ました」


「鑑定に金貨一枚必要です、よろしいですか」

うなづいて、ミズキさんが金貨を渡す。


「なるほど分かりました、道具を準備いたします」

シスターが水晶を持ってきた。


「こちらの水晶に手を当ててください」

水晶と台座がついてる、魔法適正あるのか、手を置いてみた。


シスターが水晶を見ている、灰色に光った。余り光は強くない。

「これは、無属性ですね、練習は必要ですね」


無属性があるらしい、練習が必要なようだ。


「無属性だと、どの属性も平均値ね、帰ったら学習しないとね、闇属性は棚上げかな、書物がそこらに無いのよ、覚える人が少ないから、本も少ないの」


シスターに、お礼を言って教会を出た。


「次に向かうのは、冒険者ギルドね」


冒険者ギルドは、街の入り口の少し外れた所にある、飲食街も、この通りに多い。


二階建ての、頑丈そうな建物だ、かなり大きい。


扉は開けてある、中に入ると昼間から酒を飲んでいる人がいる。人は多くはない、強面の人が三人来た、お洒落坊主に近い髪だ、これはテンプレか、少し身構えた。目の前で腰を九十度に折る。


「姉さんお久しぶりです、どんなご用件で」


「ああ、畏まらなくていいわ、現役じゃないんだし、こちらの子息の登録よ、あなたたちも元気そうね」


知り合いらしい、ミズキさんの方が上のようだ。


「そちらの、坊ちゃんの登録ですか、学生服の所を見ると、今年の受験生ですか」


「ええ、困ってたら、この子の力になって、あげてね」


「了解しやした、坊主、困ったらなんでも聞きな、この鉄の牙が相談にのるぜ」


いい人たちの様だ。鉄の牙というグループだ。


「よろしく、お願いします」


カウンターへ、美人のお姉さんがいる、髪は黒に青色で、身長は160あるか無いかぐらい、肩までの髪で後で束ねている、ユカリさんと似た感じかな、スタイルはユカリさんより良い、ユカリさんは、全体に少しボリュームが足りぬ、考えてたら寒気がした。


ミズキさん、教会に続いて懲りないの、みたいな、呆れた表情やめてくれません、はい、私が悪いです。


「いらっしゃいミズキ、今日はその子息の登録ね、カードは持ってるの、それとも新規作成」


どうやら知り合いのようだ。


「ナツキ、カードは作ってあるから、こちらでは登録だけ、あと能力鑑定もお願い」


「当受付の、ナツキです、能力鑑定と、登録ね、費用、合わせて金貨1枚と銀貨2枚、支払い方法は現金、それともカード」


「支払いは現金でお願いね」


ナツキさんが、席を立つて奥の部屋に。


奥から、機械を持ってきて、カウンターに置いた


「カードを出してください、預かります」

カードを渡すと、機械に置いた。


「鑑定機の、手の形の所に、手を置いて、暫くお待ちください」


手の形の所に触れてみる、音が鳴り、手を離しても良いと言われる。

「カード登録と、能力鑑定が済みましたよ、丸い表示を押すと、能力がみれますよ、スキル、魔法、武技は三角ボタンで隠せます、他人には見えませんので、ご安心を」

覗き見防止機能がついているらしい。なにげにギルドカードすごい。


オーバーテクノロジーか、魔法ゆえかはわからんな。


氏名 カミヤ シノブ

年齢 十五歳

所属 なし

種族 人間

賞罰 なし


武技 なし

魔法 無属性

スキル なし

特殊スキル 青春 青春ポイント(言語翻訳)※隠しステータス

加護 なし(女神へべ、クロノス神)※隠しステータス


ポイント150(残高不足、未開放)


青春スキルこれなんだ、説明されてないな、よくわからん。


しかもポイントと記載がある、まだ使えないらしい。



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