今は…



青くて綺麗な空を見る

風が気持ち良さそうだったから俺は窓をそっと開けた

やっぱり気持ち良いな

今の俺は風と同じように心が穏やかである


「おはよー

早いんだね今日は」


部屋から出てきた彼女はまだ眠いのか

目を擦って薄目を開けている

相変わらず朝が弱い彼女に俺は一言


「おはよ、たまにはいいだろ」


何気無い幸せな日常

こんな日々が俺は好きだった


「てか、結衣が起きるのおせーんだよ」


「んー休みだしゆっくりしたいー」


あれから5年が経って

俺は結衣と同棲をしている

八畳一間のアパートで暮らしてる


今は俺は洋食屋で働いて調理師免許も持ってます

そして高卒から結衣はアパレルで働き始めて今ではかなり成績が優秀らしい

すごいんですうちの彼女


「じゃあ着替えるぞ」


「うん」


俺と結衣はある場所に向かう

それは大阪だ

大阪にある団地で千尋と翔と優愛ちゃんが暮らしてる

そこに行くために俺らは朝早くから準備をしていた


大阪に着き翔達がいる団地へ

インターホンを鳴らす

ガチャっと開けたのは千尋だった


「よっ!2年ぶりだね!」


結衣は千尋に向かって手をあげる


「久しぶりー!!」


千尋は結衣に抱きつく

相変わらずなお二人だなと思うけど

2年ぶりに会った千尋はまたさらに綺麗になっててびっくりだ


「んじゃ、お邪魔しまーす」


俺は中に入ると


「パパー!ご飯食べたら片すの!」


優愛ちゃんが翔に怒っている

なんだこの光景は


「ごむぇん!今片すね!」


優愛ちゃんは千尋に似たらしい

強気で男の子にも負けないらしい

そして可愛らしい顔をしているので完全に千尋に似てるな


「なに?パパまた片さないで寝ようとしたの?

何回言えばわかんのほんとに」


「ごめんなー」


翔は謝るのが好きなのか

あの頃と同じくらい謝っていた


「優愛!久しぶり!」


結衣が優愛ちゃんの頭をツンとすると


「あー!結衣久しぶりじゃん!」


「呼び捨てやめなさい」


優愛ちゃんは千尋に怒られる


「いいんだよー優愛!

あたしたち友達だもんね!

また遊びに来たよー!」


結衣は優愛ちゃんとじゃれ合う

結衣って精神年齢どこまで下げれんだ?

大人の対応とかも出来るくせにギャップでまた微笑ましく思える


その間に俺は翔の隣に座り


「久しぶりだな」


と翔に挨拶を交わす


「空坊!来てたなら言えよ!」


「いや、なんか怒られてたから

元気にしてるか?」


「おう!元気だ!」


翔とは5年ぶりだった

千尋と優愛ちゃんに会った時は広島で会ったからその時は翔はいなかった

翔は去年、父親が借金をしたお金を全部返したらしく


そして翔と千尋は去年籍をあげて

去年同棲を始めたらしい

いやーまじで久しぶりだなー

会おうと思えば会えたけど大阪遠いんだもんなー

お金もきついし


「さーて!今日は飲もうー!」


飲み会が始まった

うん、なかなか楽しそうだな


「そういや、空と結衣は子供作る予定は?」


千尋が聞く


「まだねーよ、仕事も安定してないしな」


まだちょっと早いかな

千尋は「ふーん」と言ってお酒を飲んだ


「空坊!ちゃんとゴムはつけるんだぞ!

俺らゴムつけても出来たから!」


「は!?まじ!?」


衝撃の事実だ


「はっはっはー!気をつけろよーー」


翔は軽く言うがお前が言うと妙に説得力あるわ


まあ俺と結衣はゆっくりでいいんだ

今は今で楽しいし

結衣といると元気になるから

本当に一緒に居るだけでパワーをもらえる

千尋と翔も同じかな?

一緒に居たいと思える人と

ずっと一緒にいればいずれは生まれる

愛の証にたどり着けるんだろうな

ずっと幸せでいれる

ずっと幸せになれる

今の俺たちなら


……End

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る