第6話 シャングリラ

 デュークは焦った。すっかり穂積を見失ってしまったからだ。市場での事後処理が思いの外、長く時間が掛かってしまった。終わってから急いで辺りを探したが、穂積は何処にも見当たらない。

 穂積が何処かで無事に暇をつぶしていてくれれば天国、警邏中の魔術師に見つかって揉めるか、或いは悪い人間に拉致されるかということなら地獄……。


 デュークは勇者の護衛としてヘンリー殿下から任命されているし、召喚した張本人として責任があるのにどうして目を離してしまったのかと悔やむ。穂積が直ぐにあの場所から立ち去りたいと思わせるほど、女の子の一件は穂積にショックを与えてしまったのか。


(――否、違う。俺がもっと本当の事を伝えて、違ったアプローチをしていれば良かったのだ)


 穂積にショックを与えたのは女の子の一件ではなく、デューク自身なのだと思い知る。

 穂積がデュークを意識していたことは分かっていたのに、もっと信頼を構築する努力をすればよかったのだと思う。デュークの全てを手放しで穂積に信じろというには、余りにも時間も言葉も足りなさ過ぎるだろう。


 デュークは当てもなく歩いていても穂積を探し切れないと分かり、大通りに面する街路樹の日陰で立ち止まった。太い幹の裏側に回り通りから死角になることを確認すると、魔力によって探査用の蝶を作り出た。薄い水色で羽が透けている蝶は、青空と同化し、誰の気にも止まらない仕様だ。デュークはそんな蝶を500匹用意して、一斉に空に放った。


「さあ、穂積を探しに行ってこい」


 蝶たちは音もなく飛び散っていった。

 後は、穂積を見つけた蝶が戻るのを待つだけだ。


 小一時間たって、まだかとデュークが落ち着きを失いかけたころ、ふわっと一匹の蝶が舞い戻ってきた。

 審判の時がきた、穂積が無事でいるのかどうか堪らなく心配になり、さっきから心臓がドキドキと音を立てている。

 デュークは、蝶にそっと手をかざして蝶が見たイメージを回収した。


「ふ、ふふ……」

 デュークから笑い声が漏れる。

「そうか、穂積はシャングリラにいるんだな」


 デュークは樹木の影からまた表通りに出てくると、真上から少し外れた位置にある太陽をまぶしげに見上げた。そして、この通りからでも一目で分かるひと際高い要塞のような建物を見つけると、迷わずそこへ進路をとった。


「インキュベート、女の園、その名も『シャングリラ』か――」


 恐らく穂積は無事であるだろうとデュークは胸をなでおろしたが、たかだか歩いても15分足らずの距離であるにも関わらず転移魔法の呪文を唱えていた。



 ******



 穂積は全身が汗だくだった。河のほとりから穂積を助けてくれたローブの女性を背負い、ここまで歩いてきたのだから。たとえ女性であっても長時間背負うとその重さはずっしりと背骨まで伝わってくる。

 途中で何度も道を聞き、やっと何とかシャングリラなるものへ到着することができた。穂積が思い描いていたのは、名前から喫茶店かショップ、又は遊技場(日本で言うパチンコ屋)だったので、まさか高い塀に囲まれた監獄のようなこの建物がシャングリラなんて、到着すると同時に不安になる。しかも入口と思われる門には帯剣している立派な騎士が長い槍をもって、左右に立っていた。


「このままではいられないし、――よし、行ってみるか」


 穂積は「よいしょっ」と女性を背負いなおし、気合を入れて門へ近づいた。ドキドキしながら門を通り抜けようとしたが、どう見ても怪しそうな2人組だったので、門に近づくや否や二本の槍で通れないようバツ印に封鎖されてしまった。


(……だよね……)


 門番の騎士が穂積に視線を向けると「こちらに来る目的を述べよ」と無表情で尋ねた。


「えーと、この後ろの人が倒れてしまって、倒れる前にここへ運ぶように言付かりまして……」

 穂積がしどろもどろに言うので、騎士の一人にジロリと睨まれた。


(――ムムム)

 ガンを飛ばされたら、それはもう睨み返すしかない穂積にとって、門番を下から掬い上げるように睨むと、背中の女性のフードを外した。パサリと豊かな金髪が広がり、ぐったりとした青白い女性の顔が露わになる。


「この女性の家はここじゃないのかよ?」


 女性の顔を見た右の門番は上ずった声で「少しお待ちを」と、言うと女性以上に青白い顔になり、慌てて中へ人を呼びに行った。同時に左の門番が穂積から女性を受け取り、女性を丁寧に抱えた。


「――ああ、重かったぁ」

 一度大きく伸びると、体に熱を感じ、とても暑かったから被っていたローブを脱いで手に持った。


 暫くすると、中に入った門番が女性数人を連れて戻ってきた。穂積を見て一瞬戸惑ったようだが、直ぐに女性のもとに駆け寄った。


「カーラ様!」


 女性達は悲鳴のような声を短く口の中で上げると、カーラと呼ばれた金髪の女性を抱えた騎士とともに急いで建物の中へ消えていった。

 テキパキと指示を出していた30歳前後と思われる女性だけがその場に残り、穂積の前に立つと深々とお辞儀をした。女性は主人の侍女長だと自己紹介した。


「この度は、私どもの主人をここまでお連れしていただき、本当に有難うございました。貴方様は見たところ、大変お疲れのご様子、お礼もしたいので、是非、中へお入りになってお休み下さいませ」


 確かに穂積は汗だくで疲れていた。このまま戻ってデュークを探す体力が残っていなかったので、空腹も手伝って、その女性に従い中へ入った。


 シャングリラの中は五階建ての正方形の建物で、その周りを同じ高さの塀がぐるっと取り巻いている。従って外からは中の様子を簡単に知ることができず、逆もまた然りだろう。初めて外観をみた時、穂積はおどろおどろしい雰囲気を感じたが、門から一歩中に入るとイメージが逆転した。


 塀と建物の間は光を上手に取り込めるような設計になっているためとても明るくて広い。小さな公園が入る位の敷地があり緑地になっている。ちょっとした遊具があり、小さなブランコで女の子達が小鳥のように声を上げ楽し気に遊んでいた。また、そこら中に綺麗な花々が植えられており花の良い香が漂っている。常春と呼ばれるラドメフィール王国の気候にも合っているのか、今はちょうどエルダーフラワーが満開で、可憐で小さな白い花を咲き誇らせていた。その傍らでは、女性達がエルダーフラワーを忙し気に摘み取っており、せっかくの花をなんで摘み取るのかと不思議そうに見た穂積に、侍女長は、甘く煮詰めてシロップにすると美味しいし、効能もあるんですよと教えてくれた。

 中に入ると1階は広い作業部屋になっており、甘い香りが漂ってきた。ここの女性達は、得意分野を活かし分担して仕事を行っているという事だが、今日はマドレーヌやクッキーなどの焼き菓子を大量に作ることと、エルダーフラワーのコーディアルの仕込みをする日になっているそうだ。20人位の女性達が忙し気に動き回っていた。


 穂積は朝食事をしたきりでお昼ご飯を食べていなかったので、お腹と背中がくっつきそうなくらい空腹だった。この甘い香りに堪らずお腹が激しく鳴ってしまう。


「あらあら、お食事がまだでしたら、先にご用意いたしますね」


 侍女長は、作業部屋に隣接する小さな部屋に穂積を案内した。小さな木製のダイニングテーブルとイスが置いてあり、そこに座って待っていると、トコトコと小さな靴音を鳴らしながら、お下げ髪に三角巾を付けた6~7歳くらいの女の子がトレイにグラスを乗せてやってきた。

 穂積は自分の眼を疑って、何度もパチパチとまばたきをした。デジャヴか、はたまた幻覚かと目を擦ったが、確かに穂積の目の前でニコニコとして立っている。


「この子は、さっき市場で魔術師に連れていかれた子では……」


「メイラ、お客様にお飲み物をお出ししてね」

 侍女長がトレイを手に部屋に入ってきた。トレイにはホカホカのシチユーとパンが乗っている。

 メイラは、はーいとお返事をすると、穂積の前にグラスを置いてからペコっとお辞儀をして出て行った。

「侍女長、さっきの女の子は……」


 穂積が意想外のことに質問をすると、「エルダーフラワーのコーディアルを水で割ったものです。まずはお飲みください」と勧められた。言われるまま一口含むと、マスカットのような爽やかさと、すっきりとした甘さがあり、すきっ腹に滲み渡って一層美味しく感じる。


「さっき、メイラから聞きました。メイラを助けて頂いたそうですね。メイラが門から入るあなた様を見つけると直ぐに私のところにきて、グラスを運ぶお手伝いをしたいと申し出たのです」


 穂積は続けて食事を勧められ、侍女長の話も気になるところだが、空腹には勝てず、まずは食事に専念することにした。ジャガイモのニョッキと豚肉、人参が入った濃厚なクリームシチューは一口食べればこれも最高に美味しくて、スプーンを進める手が止まらない。穂積はある程度食べ進めたところで今度はスプーンからパンに持ち替えると、パンをちぎってシチューに浸した。パンがシチューを吸って少しふやけた頃合いをみて口に入れると、じゅわっととろけて、これまた格別なのだ。

 シチューを堪能して満足した穂積は、ずっと気になっている先程の話を切り出した。

「それで、どうしてあの子供がいるのか、ワケが分からないんだけど」


「あなた様は外国の方ですか?」

 侍女長は穂積が綺麗にシチューを平らげたのを見て、手拭きのタオルを渡した。


「うん、まあ、そうだけど」

 タオルを受け取った穂積は口元をふき取り、手を合わせて「ご馳走様でした」をすると、背筋を正して侍女長をの次の言葉を待った。


「ここをご存じでいらっしいますか?」


「シャングリラという所なんじゃないの」


「そうですが、どういった場所なのか分かりますか?」


 穂積は唸った。そう尋ねられると「分からない」という回答になる。

 名称から想像したのは喫茶店かそれに似たようなものだと思っていたのだが、実際に中へ入ると、不思議な空間だった。何故か街ではほとんど見かけなかった女性達が沢山いて、とても楽し気に働いている。女性がこんなにも一か所に多く集まっているのは、この国では稀な事ではないのか……、

(確か、デュークの説明では……)

 穂積は昨日のデュークの説明を思い起こす、――もしかして、


「インキュベートといわれる場所なのか?」


「そうです。その通りです」侍女長は静かに微笑んだ。


 侍女長が続けて口を開けかけた時、チリンと鈴のような音が聞こえ、どこからともなく白い蝶がふわっと部屋の中に現れた。侍女は慣れた手つきで蝶を人差し指に止まらせると、自分の耳に近づけた。


「主人であるカーラ様が回復したそうです。あなた様をお呼びしているとの事なので、ご案内いたします。恐らくメイラのことも主人からお話しされると思います」


「ちょっと、待って、カーラ様って言うけど、魔女カミーラとはどんな関係なの?」


「カーラ様とはカミーラ様の通称です。私どもは親愛を込めてそうお呼びしているのです」


「……と、言うことは……だよ? 自分が運んだ女性は魔女カミーラってこと??」


 驚愕する穂積を見て、侍女長は無表情で「その通りです」と、頷いた。


(確かにもの凄い魔法を使っていたけど、彼女自身は魔女のイメージからは程遠く、少女のような可愛らしくて面白い人だったよね……)

 穂積は興奮冷めやらぬ様子で、侍女長に促されて1階を後にした。


 インキュベートは身寄りのない女の子限定の保護施設で、成人になる18歳まではこの中で育ち、その後は結婚して出ていくことができる。ただし、結婚相手は国から斡旋されるため、成人したうちの全員が出ていくわけではなかった。侍女長の話では、毎年、成人したうちの半分は出ていき、半分は残るそうだ。従って、今インキュベート内は0歳から老人まで総勢100余名が暮らしている。5階建ての建物のうち、1階は作業部屋、キッチン等があり、2階より上階は居住スペースとなっており、カミーラの部屋は最上階の5階にあった。

 カミーラの部屋のドアを侍女長がノックすると、中から「どうぞ」と返事が返ってきた。侍女長はドアを開けて穂積に中へ入るように言い、自分は下がっていった。


 穂積が中に入ると、ベッドの上で上半身だけを起こして大きなクッションにもたれ掛かっているカミーラがいた。白い夜着がカミーラの顔色の悪さを一層引き立てる。部屋は狭く、ベッドとその横にチェストがあるだけの質素な部屋だったが、日が入り込んでお日様の匂いがする居心地の良い部屋だ。カミーラはにこっと笑顔を穂積に向けると、ベッドの横にある椅子に座るように手を差し伸べた。


「あの、カミーラさん、大丈夫ですか? 助けてもらってどうも有難う」

 まだ青白い顔をしているカミーラはゆっくり頷いた。

「ここまで運んでくれたのですねぇ。こちらこそ有難うございましたぁ。あ、良かったら、私のことはカーラと呼んでください」


「うん、分かった、カーラさん……」


「さんも無しです!」カミーラは穂積の言葉を遮って大きな声で強調した。


 少し元気な様子に安心した穂積は、「じゃあ、カーラ、自分のことは穂積と呼んで欲しい」と笑った。頷いたカミーラをみて穂積は、聞きたいことが沢山あるが、体調が戻ってないカミーラに無理はさせられないと、聞きたいことを絞った。


「さっきの事でも分かったと思うけど、自分は凄く短気で堪え性が無くて……、ってそれはいいんだけどさ、市場で女の子が魔術師に絡まれて連れていかれたんだ、多分。その時、自分は助けきれなくて……」


 穂積がチラッとカミーラを見た。カミーラは感情のよめない顔で黙って聴いている。

「そうしたら、その女の子がここにいて驚いたんだけど。いや、そうじゃなくて、凄く安心したんだよ。自分が助けられなかったから、どっか暗くて寂しいところで一人で泣いていたら可哀想だなって思っていたから」


 カミーラは穂積の話しを聞いて、意を決したような面持ちで穂積を見つめた。


「穂積。あなたの人柄は、さっきの一件でよく分かりましたよぉ。あなたを信用します。私は女ですけど魔術が使えますね。だけど、この国のほとんどの女性は魔術が使えません。あなたの言ったとおり、力のあるものは力のないものを助ける宿命があると思うのです」


 穂積は緊張からコクっと喉を鳴らした。カミーラが話を続ける、


「私の生まれた村は、小さい村でしたが男女分け隔てなく自分に与えられた仕事をして仲良く生活していました。女性へも尊厳をもって皆接していましたよ。ある時、国の中枢機関から魔術師団の力を強化するために、この村の民を王都へ強制的に連行すると通知がありました。村の者は全員なぜか菫色の瞳を持ち、菫色の瞳は強い魔力を有すると言われています。

 当然、村の人々は抵抗しましたね。皆この村が大好きでしたから。私達が王都に行かないと答えると、国は手のひらを返し、私達を反抗勢力と見なしたのです」


 カミーラは顔に悔し涙を浮かべていた。

 カミーラはこの時の記憶を思い起こす度に胸が引きちぎられる思いがすると言う。カミーラが6歳になったある日、国の魔術師団が突然村に現れ、村を一斉攻撃した。抵抗するものは容赦なく殺され、命乞いをするものにまで無慈悲で刃を向ける残忍さだった。村がほぼ壊滅的になった時、魔術師団は親を失った幼い子供たちを無理やり王都へ連れて帰った。そして、男の子はそれぞれの適性で騎士団や魔術師団に入れられ、女の子はインキュベートへ放り込まれたのだ。

 特に深刻なのは、13歳以上の少女達だった。菫色の瞳を持つと知られると魔力の強い子供を産ませる目的で王都の男性と強制的に結婚させられる。貴族階級の中年男性と30歳も年の離れた少女が結婚するおぞましいことも頻発した。そんな少女達は自らの尊厳を守るために命を捨てたり、強く反抗して投獄され、獄中生活で亡くなった者もいるとカミーラが下唇を噛んだ。今では自身の魔力で瞳の色を変化させてカモフラージュしている者がほとんどらしい。侍女長もその一人とのことだった。


「私は物心がつく頃に、他の人より魔力が強いことが分かりましたが、保持できる魔力量が少なくて、すぐガス欠を起こしてしまうのです。普段はシャングリラの結界に半分以上力を注入しているので、街での一件で力を使いすぎてしまいました~」


 穂積が悲痛な顔をして沈黙したので、カミーラは少し明るい声を出した。

 カミーラは過去の経験から魔術師団は武力行使してくると踏み、シャングリラの守りは鉄壁にしていると付け加えた。


「この国の女性、とりわけ王都の女性達は人権を認められず、自己主張もせず、虚ろな目の人達ばかりです。私が旗を振って、女性達の意識を変え、そしてオスカービッツ王家にも交渉して、国の在り方自体を変えていきますよぉ~」


 カミーラが穂積の手を取るとぎゅっと強く握った。


「穂積のような考え方をする女性はこの国では貴重です。是非、私に力を貸して下さい。実はこれですが……」

 カミーラが側のチェストから紙を一枚持ってきた。

「それは、お茶会のチラシだったね」


「そうですよぉ! 近く王都の女性を沢山招待してお茶会を開催します。そこで女性達自身に色々と考えてもらって、自分らしく生きる必要があると直接訴えかけるつもりです」


「根回しもなく、そんな大きなイベントは危険じゃないのか? 魔術師団が来て潰されるに決まってるよ」


 カミーラは挑発的な色を瞳に乗せて口角を上にあげた。

「大丈夫ですよぉ。私の村の同志があちらこちらにいますから。あ、そうだ忘れていました」

 カミーラはポンと手を打った。

「穂積の気にしていた女の子、メイラのことですけど、メイラを連れて行った魔術師は同志の一人です。理不尽な理由で女性が罰せられそうになった時は、こっそりと保護してここへ連れてくるんですよぉ」


「えっ、そうなのかー? なんだ、それなら良かったあぁ。心配したよ」


 穂積は心配事が一気に解消したかのように晴れ晴れとした顔をした。

 そしてもう一つ穂積を腐らせた原因を思い出してはっと驚く。


「あ――ってことは、デュークもこのことを知っていたんだ……だから、子供を渡せと言ったんだ」


 デュークの態度にショックを受け幻滅していた穂積にとって、まるで喉の奥に刺さって、ずっとちくちく痛かった棘が取れたように爽快な気分になり明るさが戻ってくる。穂積は根本的に単純なのだ。

 ふと、デュークの菫色の瞳を思い浮かべて、同じ菫色の瞳を持つカミーラを見た。


(きっと、デュークもカーラと同郷に違いない……)


 まだ誰が見方で、誰を信用していいのか分からないし、頭の中に色んな感情があって、ぐちゃぐちゃだけど、穂積はデュークとカミーラは信用できると思った。


「カーラ、私にも仲間が2人いるんだ。すっごく頭が天才の皐月と剣の使い手である稀星っていうんだけど、こいつらもきっと協力してくれるよ。それと、実は自分も伝えることがあるんだ」


 穂積は自分がカミーラの交渉役として異世界から召喚されたこと、そして王家のヘンリー殿下が一度カミーラと面会したいと言っていたことを正直に伝えた。






 


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