第4話 ミント誕生

 ユウジがトラックに轢かれて死亡した直後、彼の魂は異世界を管理する女神に謁見していた。


「こんにちはユウジ。あなたは現世で不幸にも死を迎えました。しかし、私に力を貸してくれると約束していただければ、新たな世界にあなたを蘇らせてさしあげます」


 女神のウェーブがかった茶髪は神々しく輝いていた。


(はあ…新たな世界、といいますと?元の世界ではないのですか?蘇らせてもらえるのはありがたいですけど)


「あなたを蘇らせるのは元いた世界とはまったく違う異世界です。そこは剣と魔法の世界であり、魔物が跋扈しております。あなたには世界の平和を保つために魔物をすべる王、魔王を討ってほしいのです」


(……いや無理ですよなんのちからもないですよ僕はただの高校生ですしなんなら運動神経もよくないですし)


「安心してください。あなたにはチートスキルを授けます。私が持つ神聖な力の一部を分けてあげましょう」


(チートスキル…)


「いろいろありますよ。時間を巻き戻す力、無尽蔵のスタミナ、広範囲に及ぶ特大魔法を扱えるほどの魔力。ほかにも変わったところだと未来予知などもあります」



 ユウジは一通り女神の持つ神聖な力を見せてもらった。そのなかで彼が欲しいと言ったのは、女神も持て余す力だった。


「……ほんとにこれでいいんですか?下級精霊(ニンフ)、メンテーの力ですよ?」



(はい、これくらいが俺にはちょうどいいです)


「そうですか…それではあなたにこの力を授けます」



〜 ミ ン ト 無 双 〜



ユニークスキル名【MINT】


・無からミントを発生させる。


・ミントはスキル所持者のレベルによってその性質が強化される。

(例 繁殖力、香り、薬効など

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