第9話 侑名の趣味は捕虜の拷問

「不可能なものは不可能だ!魔族の巨大な魂を人間に入れることなど…。」

 自称大魔導師さまは私の考えを否定する。


「では。始めさせていただきますね?大魔導師さまぁ~。」


私はそう話したあと、転移が使える杖で大魔導師の魂を抜き取った。同時に裏切りをした兵士の魂も抜き取る。そして大魔導師の魂を纏った魔力で圧縮して兵士の方に入れた。逆に兵士の魂を大魔導師の中に放りこんだ。


それを見ていたエミリアは、

「すごいよユウナちゃん。あたしの肉体をフルに活用している。」


やがて、囚われた兵士になった大魔導師が目を覚ました。

「これは!バカなこんな真似が人間ごときに…。」驚きを隠せない。


「これ、最後だよ?勇者様はどこにいるの?」私は聞いてみる。


「知るわけないだろ!何度、同じ事を聞くのだ、貴様!」

(やれやれ強情な奴だな。)


そして少しあと、

「私はいったい。」大魔導師になった青年は目を覚ましていた。


「君の名前は何と言うの?」私は青年に尋ねた。


「レックスと言います。」答えてくれた。


「レックス。君の事は忘れないよ、サヨウナラ。」


私は彼にそう言ったあと、私は雷神の槍を持って振りかざし大魔導師の体を焼き付くした。


全員がまさかのその行動に立ち尽くした。

「裏切り者は粛清した。あとは君だけだよ?レックス君?」


私の目線、その先には兵士の格好をした、元大魔導師さまがいた。


「ユウナ様!突然!なんて事をするんですか!」セレスが話したので、


「彼の裏切りは多くの人命を奪ったはずだよ!その罪は重すぎる。子供や女性を危機にさらした身勝手な行動は死に値する。」 


「セレスお姉ちゃん。ユウナちゃんはあたしたちの代わりに手を汚したんだよ。」彼女はすべてを理解した上で話した。


それを聞いたセレスは、

「無礼で出過ぎた真似をしました。お許しください。ユウナ様。」

 すべてを察してくれた。(賢いな、それに残虐なものを見せてすまない。)


「フフッハハハ。想像を越える化け物だ、貴様は!」彼は話した。


「さあ!私も殺すがいい!人間に成り下がってまで、生きようとは思わない。お前に殺されるなら本望だ!」レックスの声で高笑いしている。


「自分の体が殺されても、動じないとは、さすがは自称四天王の魔族だね。」


「何を言う!私は本物の四天王の一人で…。」と語り出したので、

 腹を蹴って黙らせた。


「脆弱だろう?人間の体は、レックス君?」


「何をしようが、何も話さぬぞ!」まだ、啖呵を切っている。


「エミリアちゃん、今の私の体で性行為をしたことはある?」


とんでもない質問に対して、


「あたし…そっ、そんなことしたこと無いよ~、ユウナちゃん。」

 私の体をしたエミリアがモジモジしながら話している。


「喜べ!レックス君。君はこのわがままボディの初めての男になれるのだ。」


狂った発言をする私に、

「ちょっと!ユウナちゃん!あたしの体でそんなことしないで!」

 エミリアがものすごく怒っている。


「不埒な!ユウナ様!さすがの私も捨て置けない発言です!」

 セレスまで怒りだした。


(このゲームの若い女性は処女ばかりか。RPGでエロゲーでは無いから当然と言えば当然か。)


そして私は雷神の槍をセレスに手渡した。

「いったい、何をするつもりですかユウナ様。」


「エミリアちゃん。君には刺激が強そうだ。眠っているといい。」

 私は侑名に掛けていた回復魔法を解除して疲れを発生させた。


「あれ?急に眠くなってきた。」すぐに、エミリアは寝てしまった。


「セレスちゃん?」


「どうしたの~ユウナ様~。」セレスは槍の主に支配されていた。


「用が済んだら、遊んであげるからエミリアを頼んだ。」


「本当~?約束だよ?」セレスちゃんは確認してくるので、


「また、激しい戦いをしたいだろ?約束する。」


「りょ~か~い。この子はまかせて。」

 セレスちゃんはそう言うとエミリアを抱えて外に出ていった。


その場を完全に支配する私を見て、恐怖を感じている元大魔導師さまに


「待たせたな。レックス君。さあ!楽しもうじゃないか!」


「やめろ!私を殺せ!今すぐ!」彼は動揺を隠せなくなっている。


「そんなこと言わないで、楽しもうよ?レックス、くん。」


「ギャーー!」


洞窟内に男の悲鳴が鳴り響いていた。


数分後、

私は拷問を済ませて洞窟の外に出ていった。

「あれ?拷問、もう終わったの~?」セレスちゃんが話してきたので、


「想像以上の童貞野郎ですぐに果てたよ…。」

(わがままボディの破壊力はスゴいぞ。)


「私は満足出来なかったからな、約束通り、戦おうかセレスちゃん。」


「おっけ~。じゃあ、行くよ~。」セレスちゃんは本当に戦いが好きだ。


 そのあとはセレスちゃんが満足するまで戦いを続けていた。

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