2章 本当の強さは精神に宿る
第7話 私 vs.最強の体を持つセレス
結局、エミリアの体は貰い手が無くて私が使うことなった。
それでJKの服を拒んだ侑名の体のセレスに服を交換されて、
巨乳で金髪ブロンドの外国人JKの侑名ちゃんが完成した。
シャツはパンパンだし、お尻は大きい。このまま元の世界に帰ったらスゴく需要がありそうな姿に変貌していた。
「体術で戦う時は、動きやすいしいいけど。」
「ユウナちゃんがあたしの体を使うとこんなに可愛いんだね~。」
真面目っ子のエミリアはセレスと言う最高クラスの戦士になってモンスターを無双したら、その快感にはまり、ギャルような喋りで頭がユルくなってしまった。
遅咲き不良ギャルの高校生デビューだね。
「本当にワタクシはこんな格好で戦っていたんですね。恥ずかしいです。」
私を見ながら侑名の体をしたセレスが言っていた。戦士として高みを目指した彼女は自分よりも格闘センスのある侑名の体で戦い、経験した事で、最強の侑名ちゃんの体が欲しくなってしまった。
禁断の侑名ボディに中毒症状を起こした戦闘狂だよね。
「ねえ、エミリアちゃん。白魔法ってどうやって使うの?」
この体なら使えるかも。
「えっとね~。杖にう~って力を込めて、はう~って言う感じて使うの。」
(一ミリも分からないんですけど…。)
「あっ、うん。なんとなく分かったよ。ありがとう…。」
(習得は難しそうだな~。)
「い~よ。だってあたしら親友じゃんか。」
(人との距離の詰め方が急に上手くなったね。)
そして私にセレスが、
「ユウナ様。本当にこんなに素敵な体を頂いていいのですか?」
強さを求めるセレスには優良な肉体みたいだ。
「だってセレスの体のエミリアちゃんは返してくれないよ?それに私の最強の体が好きになったんでしょ?」私が聞くと、
「はい。体の稼働する速度や反射神経は抜群だし、戦いのための肉体です。この良さを知ってしまうと元の肉体にはまったく未練がありません。」
(真面目な戦士らしい回答だな。)
「ユウナちゃんはあたしの体弱いじゃん。大丈夫なの?」
「エミリアの体は間違いなく、最強の一角だよ。」私が話すと、
「ウソだ~。あたし超弱かったもん。」と自分を否定する。
「じゃあ試そうか?…お~い、セレス。」セレスを呼んだ。
「はい。ユウナ様、どうなさいました?」
「私と戦って欲しい。」
「あなたなら分かると思いますが、ワタクシが勝ちますよ?」
(ああ、分かるよ。私の最強の体だもん。)
「この前は槍の主の邪魔が入ったから、今度こそ一対一の戦いだ。」
「分かりました。ワタクシは負けませんよ。」
セレスは侑名の肉体を手にいれ、自信に溢れている。
「ああ、構わないよ。始めようか…。」なめるなよ。元の私。
私とセレスの第2ラウンドが開幕だ。
私が最もやりたかった一戦。夢の戦いが実現しそうだ。
私の最強の肉体を使いこなすセレスと私が、戦うことだ。
今回はさすがの私も杖を最初から所持して戦う。命の危険があるからだ。ウサギグマを遥か彼方へ消し去る力を持つ、ポニテの私が相手だからだ。
「いいよ。いつでも。」私が話すと。
「ユウナ様。殺してしまうかもしれないので手を抜かして頂きます。」
「舐められてるね、私は。」
「舐めてはいません。ワタクシが強すぎるのが目に見えているから手加減するんですよ。」
「じゃあ、今回は私から攻撃するね。」
その瞬間、私は超速でセレスに近付き、右腕を狙い杖で殴りかかった。
手加減するつもりのセレスは間一髪で交わすことができた。
「惜しかったな~。右腕折ろうと思っていたのに…。」
「あなた!いったい何をしたの!」
とんでもない速度で動いた侑名に驚きを隠せない。
「だから言ったよね。手加減は入らないって。」
「とても、傷付きました。殺す気で行きますよ。」
プライドを傷付けられたセレスは金属杖を拾い、振りかぶって攻撃をし始めた。その攻撃は岩石を軽く粉々にする力技だった。
連続で多段攻撃を加えていくセレスの杖の攻撃をすべて交わす、私。当たった時点で死ぬからだ。
「なぜ!当たらない!」セレスは速度を上げているのに当たらない。
「ダメですよ~。そんな力いっぱい振っちゃ~。」余裕の私。
「こんなに速く的確に振っているのに…。」彼女は焦っている、
「セレス、的確に振っているから当たらないの。」
まだ、気付かないのか?セレス、お前はエミリアの事を理解していないぞ。
それを見ていたエミリアは、
「速すぎてあんまり見えないんだけど。なんで避け続けてるんだろう?ユウナちゃん。」
そろそろかな。次は、
「付いてきてね。セレス。」私は彼女の杖を弾き飛ばして、
左手でセレスの腹にパンチをいれた。怯んだ彼女に左側から左腕と左肩を多段横げりしてとどめにみぞおちに後ろ蹴りを入れた。
高速の連打を受けて、彼女は気を失った。
地面に倒れる寸前で私は手を掴んでゆっくり寝かしつけた。
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