31ですの

「父上! 偵察が戻りました!」

「よし つれてまいれ」


「元帥 只今戻りました!」

「元気じゃの?」

「はい サンドイッチをいただきました!美味しかったです!」

「では 館に入れたか」

「はい!ご報告いたします! 元宰相様 ユアン様オスカー様みなご無事でいらっしゃいます 付近の領民は全て 館に収容 敵からの攻撃は 何故か今まで無く 予想では今夜 正面からくると 仰られておりました あと陛下にも元宰相様からの御伝言が 説教とのことでございます!以上」


「説教かよ………」



「なぜ 攻撃が無かったのでしょうね」

「父上が 居ると思っていたんだろ きっと それで居ないって分かったから 正面から攻撃しようとしたんじゃないかな?」

「叔父様 なぜお祖父様がいたら攻撃出来ないのですか?」

「父上は敵国では 鬼 と言われていてね 悪いことすると 子供に 悪いことしてると鬼元帥呼ぶからね!って 叱るらしいよ それで子供は怖くて泣き出すんだとハハハ」




お祖父様 無敵




「それでは 皆無事なのですね」

「はい ご無事です」

「夜にと言ったな よし こちらも動くか 敵の後ろに廻りたいが 騎馬とワシならいけるであろう 他は正面に おったらいい 陛下だけは ちゃんと見とけよ 何処にいくか分からんからな」


「では 参りましょう! 全軍休憩は終わりだ!整列!」


きれいに隊列を組む



「よく聞け!騎馬は元帥と共に行動 歩兵は我と共にいく!敵は正面から来る 蹴散らすぞ!」


「お~~~~~~~!」










「さて そろそろかの ジェ―ムスたちが間に合っとけば良いのじゃが」

「敵が 進みだしてございます!」

「抜け道を……」

「狼煙が上がっておりまする!!」

「何!」




ユアンとオスカーが確認にいく

「上がってるぞ!これは 挟み撃ち!」

「間に合ったか アイリス」




「間に合ったようじゃの 抜け道は待て 怪我人の看護に当たってもらおう 」

「どうやら 挟み撃ちに持ち込んでいるようです 我々も出ます!」

「うむ くれぐれも この老いぼれより先に死ぬでないぞ」

「勿論 結婚式も子供も生まれるんだからな!オスカー!」

「勿論 行くぞユアン!」

「おぉ!」






館の前に出て 敵に向かって進みだすと 後ろから 馬のいななきが聞こえる



「敵?」

「ユア~ン!」

「アイリス? アイリスか!」


馬が横に近づいて

「アイリス!」

「ユアン!お待たせ 間に合ったわね!」

「あぁ 怪我はないか?」

「無いわ ユアンの…」

「敵が来るぞ!」




目の前に現れた敵兵



カキ―ン!

剣と剣がぶつかり火花が出る

カンカンカン

数合打ち合い 敵を打ち負かす


馬のいななき 剣を打ち合う音 怒号 叫び声



「アイリス 下がれ!」

「バカ言わないで!」

「ユアン そのままやらせろ アイリスは大丈夫だ それより自分の心配しろよっと!」

「あぁ そうみたいだ」



敵 後ろから 声があがる


「うわぁ―!鬼が出たぞ!」

「鬼だ 鬼が出たぞ!」


後ろから前に逃げてくる敵兵



それを ドンドン切っていく


「ワシの留守に よくもこの地を踏んだな!!思いしれ!!!」


どこからか聞こえる 元帥の声


もう雪崩のように逃げまどう 敵兵


「そこに いったぞ― 其奴を捕まえるのじゃ!敵将ぞ!」





カキ―ン!

ガシャン!

剣を落として うずくまる一人



「捕まえよ!」

「はっ!」



「敵将は捕獲した!投降するものには 捕虜の扱いをする 投降せよ!」





ドンドン投降者が増えている



そして……



「これで 最後か!」

「はい!」

「きつく縛って 逃げ出さぬ様に見張りを立てよ!」

「畏まりました」




「アイリス! 」

「ユアン!」

人目など気にせず 抱き締め会う二人




「大丈夫かい?どこも 怪我してない?」

「ユアン ユアンユアン 会いたかったわ

ユアンこそ 怪我無い?」

「大丈夫 本当に良かった 会いたかったよ」





「コホン!」

「父上!なぜ来たのです!何も無かったから良いものの 怪我でもしたら 大変なことになっていたのですよ!」


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