26ですわ

「陛下 ご挨拶を……」

「よいよい ここには 家族しかおらぬゆえ

どうじゃ 元気にしておったか?」

「はい わたくしもユアンも お祖父様達も元気にすごしております」

「そうか 領地や領民はどうじゃ 領政の方は」

「はい 少しずつですが良くなっていると思います 色々と協力してもらって 進めております」

「なんでも 兵を増やしたいと 元帥がいぜんから申しておった 隣国とは厳しい事になりそうじゃな」

「陛下それについて ご報告がございます」

「聴こう」

「娘 アイリスの話ですと 隣国が侵入してくる と言うよりは侵略ですか してくるのではないかと 思われます 兵の補強も何もかも 予算はくんでおりますが 足りないようでございます 予算だけでなく 人材も足りぬようで 元帥と我が父が補ってくれているようですが なんと言っても 年齢的な事もございます 一人適任がおりますが 如何でしょうか」

「なんと 侵略とみるか!」

「はい 」

「して 適任とは?」

「オスカー様にございます」

「オスカー?」

「はい オスカー様は 隣国に殺されそうになったとか」

「ああ 聞いておる その後は…」

「宜しいでしょうか わたくしが説明いたしますわ オスカー様はうちの募集兵の採用試験に参加されました 自分は陛下に守ってもらい 今度は自分が 領民やひいては国民を守っていきたいと おっしゃってました ここを出てから苦労されたようですし 守るべき者がおりますので かなり成長されております 今は領地を守るのに協力をしていただいてますわ ご自分の子供も守るために」

「なに!なに?アイリス まて 子供とな?」

「はい 陛下は ……おじいちゃまでしょうかふふふ」

「オスカーが………子供が………」

「陛下 ぼけっとしとるひまは ないのじゃないのか?オスカーをこのまま 除籍しといてよいのか?孫は平民になるぞ?それなりに あやつは頑張っとるぞ 見違えるようじゃ わしは戻してもいいんじゃないかと思うがな」

「陛下 最初に 抱っこ出来るかもしれませんよ?」

お父様………そこですか?

「む!むむ 王妃どうじゃ」

「宜しいのじゃありませんか」

「あっさりじゃの」

「だって アイリスもユアンも楽になるし もともと指揮官が不足なのでしょ?オスカーなら出来ると思いますわ わたくしが一番に抱っこしますわふふふ」

「なんと! 抱っこはワシが一番じゃ!籍は戻す が まだ王子には戻さぬ 王族というだけじゃ 良いか?」

「喜ぶと思いますわ」



それからアイリスの領主としての 話が続いた


「そう アイリスはユアンと結婚するのね どちらにしても 娘になるのね 良かったわ ユアンも念願かなって 喜んでいるでしょうね」

「そういえば 叔母上 本当に アイリスと行かれるのですか?護衛の者はもう選んではおりますから 大丈夫ですが」

「旦那様がおいでというのですもの 美術品を一緒に見ようとおっしゃるのですものふふふ」

「そうですか でもあまり無理はされないでください 元帥 一応 永住での募集は完了しておる 500を越えたため 将軍の方でふるいにかけておる こちらは 直ぐに任務につけるぞ」

「おぉ ありがたい 王女様も安心ですな」

「ありがたいわね」




バァン!

ドアが 勢いよく開けられて 真っ青な顔の騎士が 陛下の前だというのに 走ってくる





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