17ですわ
「ほう!これは いい馬じゃな!」
「元帥様にそう言っていただけると 皆やりがいがあると言うものです」
「乗れるか」
「準備してございます」
「少し行ってくる ユアンついてこれるか?」
「ガンバりますよ」
そして二人は 疲れも忘れたように馬を走らせていった
「あの二人元気ですわね」
「ジェ―ムスもいい年じゃがのぉ」
「アイリス 辺境伯としてのやらねばならぬこと 勉強が待っとるぞ」
「はい 分かっております やることはホントにいっぱいですね 王都にいたら 知らない事ばかりでした 望んで此方に来て良かったと 本当に思いますわ」
「うむ それでこそ 我らが孫じゃ」
「お嬢様 荷物の片付けが 終わりました 何かご用はございますか?」
「ありがとうジャスミン あなたも休憩していればいいわ 自分の荷物もあるでしょう?セバスチャンを呼んでくれたら そのまま 夕食まで 休みなさい」
「ありがとうございます お嬢様 それではセバスチャンさんにお伝えしてまいります」
「アイリス様 お呼びとか?」
「えぇ 館の案内をお願いしたいのだけども」
「畏まりました 私がご案内させていただきます」
「頼むわ お祖父様はご一緒に?」
「いや 年よりは少し 部屋で休むとしよう」
「分かりました では後程 夕食の時に」
「うむ」
セバスチャンに案内してもらって 館をまわる
「お祖父様が お好きな美術品が ホントに多いわね 王都でもこれだけ 集めている方は いらっしゃらないわ」
「そうでございますね 代々のご領主様が少しずつ集めてこられておりました」
「そう 美術品がお好きだったのね」
「そうでございますね お好きだったのもありますが なんといいますか ここは辺境ゆえ あまり豊かな所ではございません 飢饉 流行り病 何かしら 大事がおこったら 民は貧困に陥ります その時に 高値でこの美術品が売れたら それを救済に充てるのです 幸いこれまでその様な事がなかったのですが」
「そんな意味があったのですね 歴代の領主様の思いなのですね」
「王族の方もいらっしゃるときも御座いますので 一石二鳥です」
「ふふふ そうね あ、ユアンの事は 王子様とは 漏らさないように あくまで 副官としてきていますらね」
「承知しております」
それから ずっと案内してもらって 夕食の時間が近づいてきたので そのまま 食堂に行った
待っていると 3人まとめて 話ながら入ってきた
「ユアン 馬はどうだった?」
「すごいよ あれは 疲れ知らずだし 早い!少しながらも 増やしていくのは 絶対だな 」
「そんなに?」
「予算を組んで 本格的にやろう そうだ 昨日言われてた事なんだけどさ 報告はしてもらったんだよ で俺なりに考えた案があるから 後でいいか?」
「わかったわ」
夕食が始まって
「この お料理 食べたことがないけど 美味しいわ」
「うん 肉料理はさ 沢山食べてきたけど これは 初めて 旨い!」
「はい この地方の名物料理でございます 家庭料理でございますよ」
「……そうなの ふうん セバスチャン 夕食が終わったら サロンにきてくれる?」
「?畏まりました」
食事は美味しくいただき 4人でサロンに移動
「お茶をどうぞ」
「ありがとう」
「先に ユアン どんな感じなの?」
「3交代で まわしてる 4時間毎に見回りしてる それはいいと思うんだが 範囲がひろいじゃないか だから 詰所を増やしたらどうかと思う 人数が足りないから 少し増員しないといけないな 領民からの募集もやって 王都から回してもらった方がいいと思う 」
「成る程 お祖父様 元帥としていかがでしょうか?」
「足りぬな 隣国の干渉が増えているのを陛下に進言しょう 王都から回して貰って それも永住する者を優遇としたら良いのではないかな 人口が少ないからの もっと増えぬと 厳しいな」
「そうですね お祖父様は?」
「ジェ―ムスの言うとおりじゃな ここの人口は少なすぎる なんの産業も育たぬじゃろう それは民の貧困につながる 永住は良い手じゃ」
「そう 産業で 思うところがあるのですが」
「ほう なんじゃ?」
「先程のお料理 昨日のお茶 お菓子 辺境ながらに 知られていない でも お茶などは数が少ないということでしたわ でも それは価値が高いとも言えますわね あの味でしたら 王都で最高級のお茶でも通りますわ なんと言えば………この土地の良いところを知ってもらう………そういうお店を王都に出してはどうかと思うのです セバスチャンはどう思う?」
「考えた事はなかったです この辺境の物が 王都で通じるのですか?」
「もっと 品数があったほうがいいわ」
「まだまだ お目見えしていない物は沢山あります」
「少しずつ教えてもらって…… そう大切なのは供給するだけの量がとれるか 色々と見極めなくてはと思いますが でもそれでお金が稼げる 増産するにも人がいりますわ でも産業は一つ出来ますわ 領民にも潤う術が出来ます」
「アイリス なかなか良いぞ」
「すごいな それはお嬢様としての 視点が生きてる」
「さすが 我が孫じゃ!」
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