12ですわ

「あなた今帰りましたわ」

おばあ様が 帰ってこられた

「それで どうじゃった?ユアン様は」

「もう 昔からだそうですよ ただオスカーとの事が決まったので 身を引いていたそうですわ 結婚したいと 申しております 良かったですわね 生徒が出来て」


「そうかそうか!教えがいがあるのぉ」


「ですけど どうでしょうか アイリスは辺境伯になりたいのでしょう?ユアンが国王になっては……」

「よいよい ワシが丈夫なうちに 叩き込むだけじゃて それを 脇役で使うもよし 国王になって使うもよし それはユアン様が決めることじゃ そこまでは ワシも生きとらせんよ」

「あとは アイリスがわしらの試験に合格するかじゃの ははは」

「そうじゃ いつやるのか?」

「そうじゃなぁ 一応期限はもうけとるが アイリスがやって欲しいといってきたら そこでやってやるわい」


「どうですか 元帥 アイリスは合格出来そうですか?」

「う~ん 剣技はお主が合格と思えば合格じゃろう なんせお前は 将軍より強いからの チェスはアイリスかのぅ あとは実際の人間を使ったときの 模擬戦がどうかじゃの こればっかりは 頭で考えた通りにならぬからの」

「そちらは 公爵家の兵士の質は 負けてはおらぬと思いますが 確かに実戦となると 分からないですね」


「アイリスなら なるじゃろうて なぁト―マス」

「なんとも言えんな 簡単には辺境伯はやれぬしな 危ない所な訳じゃし」



「頑張りますわよ ふふふ」










それから2日後に

「なんと もう良いのか?」

「はい お祖父様お願いします」


「ふむ では やるか」

「叔父様!お願いします!」

「アイリス 手を抜いたりしないからね 本気でいくよ?」

「勿論です」

「では 始めようか」








広い公爵家の敷地で まず剣技からはじまった



「そこまで」



「はぁはぁはぁ おじさま はぁはぁはぁ わたくしの勝ち ですわ」

「はあ はあ はあ これが 我が姪とは はあはあはあ 公爵と対戦しているようだった しかも私の弱点を よく分かっているなぁ はあはあ」


「お母様が稽古をつけてくださいましたもの」


「そうか いや だが アイリスの勝ちだ」

「ありがとうございます」




続いてチェス

「チェックメイト!」

「わぁ!まてまて アイリス待っただ!」

「ダメです 待ったは 3回差し上げてます!叔父様の敗けですわ」

「…………負けました」





次の模擬戦

「次! 左から囮出なさい!」

「はっ!左!出ろ!」


「充分に引き付けた所で ………右出て!全体で敵を囲むように!」

「はっ!右出ろ!」


「では わたくしも 出ましょう!」




「やめ~い!」

どぉんどぉん

終了の太鼓が叩かれる


「アイリス軍勝利!」


模擬戦なので 実際の剣等は使っていない 代わりに 敵の武器が当たったら インクが体に着くようになっている インクがついた時点で その場にしゃがむ様な仕組みだ


立っている人数を数えると アイリス軍の方が多い為 アイリスの勝ちである



「アイリス 我が軍に軍師でこないかい?」

「叔父様 ありがとうございます 今回は自分の屋敷で テリトリーで戦ったからですわ 多分本当はもっと大変なのでしょう」



「アイリスやったのう頑張ったな」

ジェ―ムスお祖父様

「ありがとうございます では 辺境伯にしていただけますか?」

「うむ これから 陛下にしてまいろう」

「ありがとうございます!」







王宮



「何? アイリスを辺境伯に?ボケたのか?」

カチャ

鯉口を………

「いや 冗談だ 元帥!」

カチャ

「すみませんでした 師匠」

「わかればよろしい」

「アイリスに出来るのですか?」

「試したが 将軍の完敗じゃよ」

「えっ?じゃあ アイリスが将軍に?」

「そこは 違うじゃろうが!」

パカン!

「痛いです 一応国王なのですよ」

「アホな事いうからじゃ」

「まぁ元帥が認めているのであれば 大丈夫ですが……」

「あ、あと ユアン様も連れていく」

「えっ?ユアンですか?」

「あぁ ワシとト―マスも暫く アイリスと一緒に行くからな ユアン様に色々叩き込んでやるわ そうせぬと アイリスの横に立つなんて夢のまた夢じゃからな」

「ユアンとアイリスですか……」

「うむ ト―マスが言うには 国王になろうとならぬでも どちらでも良いと 脇役でもり立てるでも 良いと言っておった 子供はまだおるであろうが 焦ることはない 先々見極めれば良いと それなりの教育をすると言っておったぞ」

「成る程 オスカーには教育をさせておったが 居なくなった今 直ぐに決めねばならぬこともないし ………分かりました 師匠と爺にお任せします」





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