11ですわ

オスカー様を見送って ジャスミンと少しお話をした



「オスカー様 行ってしまわれましたね」

「えぇ あの日からまだ2日しか 人ってそんなに急に変われるものなのね よっぽどジャネット様が牢獄に入れられる事が 堪えたのね」

「そうですね ジャネット様を好きだったんですね」

「わたくしにもそんなに思う方が現れるかしら?」

「さぁ」

「さぁって ジャスミン!」

「嘘でございますよ!アイリス様」

「もう」

「もうすぐ 現れますよきっと」





ジャスミン 俺が居ること分かってそんな事言ってるんだろ どうする俺


「帰りましょうか みんな 待ってるわよ」

「あら 現れるのを待たれないのですか?」

「そんなに都合良く現れるわけないじゃない!」



俺 出れないわ そんな事都合良く出れないわ



「ユアン様?」

えっ?

「アイリス!」

上から声がした

「そんな所で座って 探し物ですか?」

「あぁ ちょっと虫がいたから 見てたんだ」

「はぁ!」

ジャスミン はぁって お前があんなふりをかますから 出れなくなったんじゃ!

「虫ですか?どこ?」

「あ、あ~っと どこか行ったみたいだ」

「そうなんですか」

「アイリス その、オスカーと話をしてたみたいだけど もう大丈夫なのか?」

「えぇ 大丈夫ですわ ご心配かけて申し訳御座いませんでした」

「オスカー いってしまったな……」

「そうですね 元婚約者というよりも 幼なじみとして 寂しいですわね」

「そうだな……あっ 俺はどこにも行かないぞ!」

「はい ありがとうございます」

ニコ


ダメだ アイリスそんな顔見せちゃ

あぁ俺の理性よ 我慢だ!



「さぁ行こうか!」

「はい」






陛下の所に戻った二人



「オスカーは いったか?」

「はい 最後にお話が出来て 良かったですわ 昔に戻った気がいたします 陛下 感謝いたします」


「そちには 辛い思いをさせたのだ だが 昔のオスカーを取り戻してくれて良かった 」

「このまま 平民としてお暮らしになられるのでしょうか?」

「そこは 譲れんな ただ影のものを付けてはいるので 何かあれば 連絡がくる 安心せよ」

「安心しました」


「では 陛下 そろそろお暇しますわね」

「叔母上 久しぶりではございませんか 今しばらく お茶でもいたしましょう」

「そうね ではユアンも一緒にいかが?」

「ユアンですか?」

「えぇ ユアンも入れて 色々聞きたいこともあるのでね ほほほ」


「ユアン 叔母上からのご指名じゃ」

「大叔母様 私でよければ 喜んでまいります」

「えぇ頼むわね」


「では 母上我々は先に帰ります ごゆっくり」


「えぇ 気をつけて あまり無茶をしてはなりませんよ?アイリス?」

「わかっておりますわ お祖母様」






私たちは屋敷へ戻った



「父上も 母上と陛下のお茶会に行かれた方がよかったのでは?」


「いや 今回はいいのじゃ 奥がちゃんと聞いてきてくれるわい ふふふ」


「お祖父様?何を聞くのです?」

「アイリス それは 内緒じゃよ」

「?」





そして

「いや そんな………こんな所で このタイミングで 聞かれても………」

「ユアン ハッキリなさった方が ほら こちらも バックアップの仕方と言うものがありますからね」

「バックアップ………」

「えぇ 公爵家 侯爵家二つの協力があるのと無いのでは 違いましてよ?ホホホホ」

「叔母上 いつその様な事を お知りになったのですか?」

「いつ………と聞かれれば…そうねぇ 最初からかしら?」

「えっ?最初から?」

「えぇ アイリスが生まれた時からかしらね」

「それは……ホントに最初からですね……」

「勘 かしら 良く当たるのよ!公爵と会った時も あぁ この人と結婚するんだなぁ って思ったり オスカーもいい子だったけど アイリスとはユアンの方が合いそうと思ったのよ」

「でも ユアンはオスカーが居なくなった時点で 国王候補ですが……アイリスは王妃と……」

「まぁ それは先の話として ユアンどうなの?」

「………っ! 私は……アイリスと…結婚したいです!」

「なんと ユアン!そうだったのか!」

「やっぱり」

「兄上と アイリスの婚約が調って 私がそこで 好きと言っては アイリスや兄上 回りに迷惑がかかりますゆえ 黙っておりました」

「そうか 長い間辛かったの……」

「父上……」

「では ユアンはアイリスに相応しいか 両家で確かめさせていただくわね」

「はい?」

「うちの主人や元帥 二人とも貴方を教育すると 張り切ってるわ」

「ぉぉお!ユアン!頑張れ!わしは 見守っているぞ!手は出さんし口も出さん 見守るだけじゃ!頑張るのだ!」

「それって……」

「では 帰ってその様に伝えねばね 二人とも 久しぶりに 教える生徒が出来たから 喜ぶわ!」



嫌な予感しかない……


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る