2でございますわ
「アイリス オスカー様からの 婚約破棄ですって?あと半年で結婚だというのに何を考えておられるのかしら オスカー様は子爵令嬢と一緒に行かれたそうね 貴女は大丈夫?おばあ様にはちゃんと 事実をおつたえしないとね」
「お母様 わたくしが至らぬばかりに ご迷惑をおかけして 申し訳ございません」
「何を言うの あなたを傷つける人は王子でも許しません お父様は陛下にお伺いにいかれたけれども お祖父様の所にも早馬を出さなければ…とりあえずアイリスはお部屋に戻りなさい 大丈夫 こんなことで揺らぐ公爵家ではないわよ わたくしの実家もついているわ 侯爵家のお祖父様 叔父様に話が伝わったら 陛下も困るでしょう まず 王妃様から怒られるでしょうけど ふふ」
先にもお話しましたが 公爵家のお祖母さまは国王陛下の叔母様 現在の王妃様はお母様の妹ですの 王妃様にはお子様がお出来になられなかったので 側妃の方のお子さま達がオスカー様ユアン様 他にもいらっしゃいます 王妃様はご自分のお子様がいらっしゃらないので 甥や姪の私達と侯爵家の甥や姪の いとこ達を我が子の様に可愛がってくださいますの 侯爵家のお祖父様や叔父様も我が子同様私達を可愛がってくださいます 侯爵家のお祖父様は 国王陛下の剣の師範を幼い頃からされております 侯爵家自体はこの国の軍務 公爵家は国務を代々 請け負っておりますわ
その両家を敵にまわす オスカー様 大丈夫でございましょうか?
王宮につくと ユアンが陛下に面会申請をする
「少し遅いが 私ならば 父上も会ってくださる」
「ありがとうございます ユアン様」
「いや 王家の者として 公爵家 アイリスには すまないことをしているのだ こちらこそ 謝りたい」
「ユアン様 陛下がお会いになられます こちらへ」
「遅くにすまない ありがとう」
取り次ぎにも 礼を言うユアン
「ユアン それに公爵もどうしたのだ?今宵は アイリスの誕生パーティーではなかったか?」
「はい 父上 わたくしもお祝いにいっておりましたが 兄上が アイリスに婚約破棄を申し渡しました」
「オスカーが?アイリスに?婚約破棄?」
「はい 一緒にジャネット子爵令嬢を伴って 皆がいるところで アイリスに……」
「公爵………申し訳ない バカな王子の振る舞い 親としてここに詫びよう すまない」
陛下は頭をさげて 公爵に詫びをいれた
「陛下!頭をあげられて下さい!」
「なぜ このようになったか ユアン調べよ 誰かおるか?」
「はい 陛下!」
「オスカーに謹慎を伝えよ そうだな 離宮に居を移させて 一歩も出ること誰も 面会も許さぬ!しかと伝えよ!」
「畏まりました!」
「公爵 アイリスはどうだ?さぞ傷ついておるであろう」
「妻が様子をみておりますれば あとユアン様からも気をかけていただいておりました 暫くゆっくりとさせるつもりでおります」
「そうしてくれると ありがたい ワシが詫びていたと 伝えてくれ」
「もったいなく」
「オスカーの事が詳しく分かったら 沙汰を下すゆえ 今暫く待ってくれ」
「畏まりました ではこれにて 失礼致します」
「遅くに すまない ユアンお前は残れ」
「はい 父上」
「アイリスの様子はどうだ?」
「あまり ショックを感じませんでしたが 部屋に下がらせて 今温かい飲み物を飲ませております 困りましたわね オスカー様も 陛下はなんと?」
「まず 謝っておられた 公爵家とアイリスに オスカー様は離宮にて謹慎面会謝絶 事の真相はユアン様がお調べになり わかり次第 沙汰を下されるそうだ」
「では はっきりと破棄という事ではないのですか?」
「そうだな ユアン様にご相談してみよう ハッキリ破棄なら 早い方がよいからな」
「そうですね お願い致しますわ あなた」
「わかった 侯爵家の方と 領地の父上達に連絡は?」
「はい 先程 向かわせました うちの父と兄は王都の屋敷におりますので 明日にでも来るのではないでしょうか 領地の父上達は明後日馬車でこられるでしょうから 部屋を用意しておかねば なりませんね」
「あぁ 全く 大変なことになるぞ」
「そうですわね………」
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