第4話 依頼内容の確認とリーダー

「で、パーティーに入りたいって言うんだったら自己紹介からかな。といっても、ほとんどしてるようなもんだったけど……。」


 ということで、また自己紹介を繰り返す。


「これで回復要員が入ったんで、バランスが取れたね。じゃあ依頼内容を聞いてみようか。」


 俺はそう言い、ミシェルちゃんに依頼内容を聞いた。


「はい、このストフの町から半日ほど歩いたところのドラフの村にゴブリンが出るので、それを退治してください。ゴブリンは数日に一回現れるそうでその度に畑やら家畜やらを荒らされるということです。」


 なるほど、やはり初心者パーティーのオーソドックスなシナリオみたいだね。


「確認したいことがあるんだけど、いい?」


 俺は、手を上げてそう聞いた。


「はい、いいですよ。」


「ゴブリンって何匹いた?あとゴブリンが現れる時間帯とかも確認したいんだけど。あと報酬額はいくら?」


 俺のマシンガンクエスチョンに、皆唖然とする。


(あ、しまったか。中身はベテランTRPGゲーマーだからなあ……。)


「あ、えーと、ゴブリンは5、6匹くらいだそうです。時間帯は分かりません。報酬ですが一人銀貨10枚だそうです。」


 ミシェルちゃんが正気に戻り答えてくれただけど……。


「報酬が銀貨10枚って、こういうのって正確な枚数が決まってないのか?」


「い、いえ、10枚です。銀貨が。」


 ミシェルちゃんは慌てて返してきた。やっちまったなぁ、また。


「ほら、慌てなくていいよ。さあ、深呼吸。すーはー。」


 俺はミシェルちゃんを深呼吸させた。


「とりあえず、依頼の内容の確認はできたから村に向かおうか?でも今お昼前だし、パーティー名はともかく、リーダーを決めたいと思うんだけど、どうかな?」


「リーダーはケインでいいと思うにゃ。」


 ミシェルちゃんを含めた他の四人も頷く。

 やっぱり、やっちまったなぁ。これもTRPGゲーマーの性だしなー。仕方ない引き受けよう。


「じゃあ、リーダーは俺っていうことで。向いてないと思ったらすぐ言ってくれよ、替わるから。」


「いいえ、ケイン様がリーダーをやる以外、選択肢はありえません。」


 いや、あなたは女神様から頼まれてるから、そう思ってるだけで、他の人は…………頷いてるなあ。


「じゃあ、リーダーとして最初の仕事をしよう。まずは荷物の確認だな。」


 そう言って皆の手持ちのアイテムを確認していった。

 各自の持っているものを確認すると、職業ジョブ盗賊のミケは盗賊の七つ道具、神官のメリーさんはタリスマンを持っている。弓を持っている3人はそれぞれが矢を10本ずつ持っている。それとは別に野営道具を俺とリンが持っている。ただテントは買わなきゃいけないな。さすがに俺はいいけれど女性陣の着替えのために必要だからね。所持金は全員合わせて銀貨30枚ほどしかなかった。


 まだ午前中なので、回復薬ポーション等、不足するものを買ってそのままドラフの村に向かうことになった。






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主人公以外、性別わかっているキャラ全員女性やんけーーーーーーーーっ!!!!


この話を書いている時に気づいてしまったので、思わずツッコんでしまった(笑)




次回、TRPGシナリオでオーソドックスなが起こります。

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