第四章 未遂

由紀子はいつもどおりに、ポンコツの車を走らせて製鉄所に行った。水穂さんはいるかな、と思いながら、

「こんにちは。」

と言って製鉄所の引き戸を開けた。ところが誰からも返事はない。

「こんにちは。いるんでしょ。お返事してくれませんか?」

由紀子はもう一度いうが、全く返事はない。

「おかしいわね。今日は出かける予定があるとか、そんなことは言っていなかったし、どうしたのかしら。」

由紀子は、お邪魔しますも言わないで、製鉄所の建物に入った。そして、鶯張りの廊下を歩いて、四畳半に行った。

「こんにちは、由紀子です。水穂さんは?」

ふすまを開けたが、水穂さんの姿はなかった。代わりに杉ちゃんが、着物を縫う作業を続けていた。

「杉ちゃん、水穂さんはどうしたの?」

由紀子が聞くと、杉ちゃんは、

「お昼のとき、新入りが間違って作ったご飯に当たって、倒れちまったよ。いま、新入りが病院に連れて行ったけど、果たして、見てもらえたかな。」

と、ぶっきらぼうにいった。

「まあ、なんてこと!」

由紀子は、すぐ、出かける支度を始めた。

「どこの病院にいったのかしら!すぐ迎えに行くわ!」

「そうだねえ。」

杉ちゃんは、また言った。

「何も連絡を寄こさないし、もう手遅れじゃないの。」

「そうなる前に、あたしが見に行ってくるわ!」

由紀子がそう言うと、玄関先で車が止まる音がした。そして、

「ありがとうございました。」

と、疲れ切った様子で、女性の声が聞こえる。

「いやあ、いいんだけど、できるだけ早く、養生させてやったほうが良いと思うよ。もし、今の場所でそういう場所が得られないのなら、他の場所に行ったらいい。例えば、スウェーデンのような、比較的優しいとされる国家なら、受け入れてくれるかもしれない。」

多分、車を運転している人がそういっているのだろう。傍観するだけのひとは、現実にはないことを平気でいって、それを人助けをしていると勘違いしているから嫌なのだ。杉ちゃんが思わず、 

「それができたら、苦労はしないよ。」

と言ってしまった程だ。

「じゃあ、またどこかで会おうな。」

車は、またたく間に走り去ってしまった。それと同時に鶯張りの廊下をトボトボ歩いてくる音がする。まもなく、その女性は、四畳半に戻ってきた。せなかには、静かに眠っている水穂さんの顔が見えた。

「帰ってきたのか。」

杉ちゃんが言った。

「ごめんなさい。もう二度と、こんなことはしません。」

めい子さんは、杉ちゃんに謝ったが、

「いいからはやく、おろして寝かせてやれ。」

と、杉ちゃんは言った。めい子さんは、わかりましたといって水穂さんを背中から下ろし、布団に寝かせ、掛ふとんをかけてやった。杉ちゃんは、何も言わないで、着物を縫う作業を続けていたが、由紀子は、また別の感情が湧いた。

「良くも酷いことをしてくれたわね。水穂さんが、どんなに苦しい思いをしたと思っているの?あなた、そんなこと、まるで考えてないでしょう!」

「由紀子さん、由紀子さん。」

杉ちゃんが止めようとしたが、由紀子は我慢出来なかった。

「あなた、たしか、あの議員の娘よね?」

思わず由紀子はそう聞いてしまう。

「あの議員は、私達の勤務する吉原駅をむりやり改装したくて、こっちに来たのよ。あなた、そのこと知っている?伊達さつきさん!」

「そうかもしれないけどさ、伊達さつきさんと、めい子さんは違うよ。」

杉ちゃんはそう言うが、由紀子は怒鳴ってしまった。

「伊達さつきさんは、単に岳南鉄道を潰したいだけなのよ。あの人は、交通弱者がいっぱいいるなんて、考えたこともないのよ!岳南鉄道が、障害のある人たちに取って、大事な移動手段であることを

伊達さつきさんは知らないの!それなのにみんなからは先生、先生って支持されて!あなた、娘なんだから、親がそういう悪事をしていることくらい、考えて置きなさいね。そして、お母さんのような人間にはならないと誓ってよ!ただでさえ、水穂さんに当たる食品をたべさせて、危ういところまで持っていくんだから!」

「由紀子さん。」

不意に水穂さんの声がした。

「お前さんはちょっと声が大きいよ。」

杉ちゃんがそう言ったが、由紀子は謝るつもりはなかった。めい子さんは、また泣いていた。多分、それしかできないということだろう。

「由紀子さん一体どうしたんだ?岳南鉄道がどうのこうのなんて。それほど、ひどいことがあったのか?僕、家にテレビがないから、ちょっとわからなくて。」

と、杉ちゃんが聞くと、

「噂になってるのよ。」

と、由紀子は答える。

「あの女性が、今選挙に出て、公約の一つに、岳南鉄道を廃止しようって立てたらしいから。そんな事、絶対あってはいけないわ。岳南鉄道は、大事な市民の足じゃないの!だから、伊達さつきさんを議員にしてはいけないのよ!」

「は、はあなるほどねえ。あの電車がなくなったら、僕も困るな。」

と、杉ちゃんも急いでいった。

「ごめんなさい、、、。」

と、めい子さんは、小さい声で言う。

「大丈夫だよ。お前さんとお母さんは違うんだから。お前さんはお前さん。お母さんはお母さんだ。それを、くっつけちゃうのが悪いんだ。」

杉ちゃんは彼女にそう言うが、彼女は悲しそうな顔をして、こういうのであった。

「私は、お母さんの娘だということで、こんなに人に恨まれるんですね。」

「ああ、気にするな、気にするな。お母さんが、偉すぎると、色々あるけどさ、でも、気にしないで、お前さんは、お前さんの人生を生きていきな。」

杉ちゃんは、カラカラと笑ったが、由紀子は、当然のことだと言うような顔をしていたし、めい子さんは、涙をこらえきれなくて、その場でわあーっと泣き出してしまったのであった。

「ほら、泣いてはいけないとは言わないけどさ。泣くなら他のところで泣いてくれよ。水穂さんが眠れなくなっちまうだろ。」

と、杉ちゃんがそう言うと、

「わかりました。今日は、もう帰ります。」

と、めい子さんは言った。

「ちゃんと反省して、戻ってきますから。今日は、帰りますね。」

「そうか。」

と、杉ちゃんはすぐ彼女に言った。

「反省はしなくてもいいからさ。いくら、考えたって、治らないことはあるから、それよりも、必ずこっちへ戻ってきてくれるか?」

「はい。」

と、彼女は小さな声と言うか、放心状態のような感じで答えた。

「きっとだぜ!必ず、戻ってきてくれよ!」

と、杉ちゃんは言うが、めい子さんは返事をしなかった。そのまま立ち上がって、まるで幽霊みたいに力なく、ぼんやりと四畳半を出ていった。もう、疲れ切っているというか、この世の終わりみたいな顔をしていた。それを、目が覚めてしまった水穂さんが、

「もしかしたら彼女、死ぬつもりなんじゃないでしょうか?」

と、小さい声で言った。杉ちゃんもそれは感づいたらしい。

「おい、誰か、追いかけてやってみてくれ。」

杉ちゃんに言われて、由紀子は、そうするしか無いと思った。いくら、憎むべき代議士の娘であっても、自殺されては余計に困ると思ったのだ。由紀子は、玄関から出て靴を履き、外へ出た。彼女、出島めい子さんは、ふうらふうらと歩いている。由紀子は、その後をつけた。

めい子さんは、大通りへ出た。大通りで、車に飛び込むのかと思ったが、大通りにはガードレールが置かれていて、車に飛び込むことはできなかった。めい子さんは、横断歩道の代わりに設置されている、歩道橋を登り始めた。そして、歩道橋の真ん中へたどり着くと、そこで足を止めた。

「待って!ねえ待って!危ないったら!」

由紀子は慌てて、歩道橋を登る。

「由紀子さん!ごめんなさい!私はもう、生きている価値は無いのよ!」

と、めい子さんは歩道橋に手をかけたが、由紀子は急いで歩道橋を登りきり、めい子さんの体に飛びかかって、歩道橋から彼女を引き離した。由紀子の親指に鋭い痛みが走った。めい子さんが噛み付いたのだ。でも、由紀子は、一生懸命彼女を押さえつけた。

「どうして止めるのよ!私はもう、死んだって良いのよ!」

この世のものとは思えないような声で、めい子さんは叫んだが、

「でもそれでも、生きてかなきゃいけないのよ!」

と、由紀子も負けじと叫んで、彼女を必死で止めた。

「だったらどうすればいいの!水穂さんにだってあれほど申し訳ないことをしてしまったし、どうせ家に帰ったって、親は、選挙のことばかりで、忙しいし、相手にしてくれるのは、家政婦さんしかいないのよ!それに私、ニートだし。もう、生きている価値なんて全然無いじゃない!」

多分、確実に喉が痛くなっているんだろうなと思われる声で、めい子さんは泣き叫んだ。

「きっと、生活が辛いと思い始めてきたということは、新しい生活に向けて、体や心がサインしているんだと思うわ。」

由紀子は、なんで自分がこんなセリフを言わなければいけないんだと思いながら、そういった。もし、偉い人だったら、こういうことを簡単に言えるんだと思うが、由紀子にはなかなかそんなセリフは言えない。でも、言わなきゃいけないので、由紀子は、言ったのだ。

「でも、変わるって悪いことでは無いわ。変えられなくて、ずっと苦しまなければならないこともあるけれど、自分で苦しいと思えることは、だいたい変えられるわよ。」

由紀子は、できるだけ感情を抑えて、優しく言ったつもりだった。

「ごめんなさい、ごめんなさい。」

めい子さんには、それが伝わらなかったようだ。多分、由紀子から叱られているしか、思えないのだろう。

「このまま、家に帰っても、一人ぼっちなんでしょう。」

由紀子は、静かに言った。めい子さんは、黙って頷いた。

「誰か、あなたの話を聞いてくれるような人はいないの?」

「誰もいないわよ。」

めい子さんは、そう答えた。

「お母さんは、選挙活動で、遅くまで帰ってこないし。家にいる家政婦さんだって、最近は私がいないほうが良いってぐちを漏らすわ。」

由紀子は、こういうときに、めい子さんに父親がいてくれたらどんなに良いだろうと思った。父親がいてくれれば、めい子さんは寂しがらないと思う。

「そうなんだ。ねえ、誰でも、お母さんだけでは、生まれないわよね。お父さんは、いらっしゃらないの?」

由紀子はそう聞いてみる。

「ええ。お母さんが、別れたの。」

めい子さんは、答えた。

「なんで?浮気でもしたの?」

由紀子が聞くと、

「そんなんじゃないわ。お父さんは、生徒の事ばっかり見て、私達のことはほったらかしだから、いても意味がないって、お母さんは言ってた。今のほうが、余計に一人ぼっちで寂しいのにね。お母さんは、私の事、全然わかってない。」

と、めい子さんは答えた。ということはお父さんは学校の先生とか、そういう職種の人だったのかなと由紀子は思った。

「そうなんだ。じゃあ、お母さんに言えばいいじゃない。私は、お父さんがいてくれたほうが良かったって。」

「そんな事、言ったって無駄よ。人の話を聞くような人じゃないもの。」

確かに、議員に立候補するくらいだから、多少、頑固なところもあるのかもしれない。

「でも、言わなきゃいけないことは、ちゃんと言ったほうが、良いんじゃないかしら。家族だから、一緒にいなくちゃいけないから、そういう理由で、何も言わないで黙って耐えているのは、一見するとかっこよく見えるかもしれないけど、あたしは、そうは思わないわ。やっぱりね、人間って、自分の意思があるし、それに従って生きていけるのが一番幸せだと思うの。あなたもそうじゃない?」

由紀子は、めい子さんに優しく言った。

「でも、私、お母さんから逃れたら、生きていくすべが無いんです。だって、仕事になりそうなことも何もできないし。料理とか、洗濯とか、掃除とか、そういうことはやってるけど、それは、なんの役にも立たないでしょ。仕事にできそうな、才能も持ってないし。だから、文字通りニートよ。もう、死んだほうが良いわ。」

確かに、このままで言ったらそうなのかもしれなかった。

「でも、何も無いってことは、これからいくらでも得られる可能性があるってことだわ。箱だって、空っぽでなければ、使えないでしょう。それと同じことよ。」

由紀子は、めい子さんに言った。

「大丈夫。老子っていう偉い思想家が、そう言っているのよ。」

由紀子は、一度だけ老子を読んだことがあった。こういう古代からの思想はあまり好きではなかったが、老子だけは感動した覚えがある。他の思想書では、勤勉や親孝行が尊ばれているが、この本は、何もしていない人にも言及しており、それを、新しいことへの出発点だと持って行ってくれて、すべての人に価値があると、立証してくれているので、感動したのだった。

「そうだ。めい子さんにも、読んでもらいたいな。ねえ、どうせ、家に帰っても一人ぼっちなんなら、あたしの家に来ない?」

めい子さんは、たいへん驚いた顔をした。

「大丈夫よ。あたしは、めい子さんの気持ちがよく分かるから。親が、あんまり偉すぎると、辛いってことだって、わかるわよ。あたしは、ただの平民だけど、でも、めい子さんが寂しいってことは、よく分かるから。」

「由紀子さん、、、。」

めい子さんは、また涙をこぼした。

「車を製鉄所に止めてきてしまったの。一度製鉄所に戻って、みんなにしっかり謝って、今日はあたしの家に来てよ。」

由紀子は、めい子さんの右手を握って立ち上がらせた。そして、ゆっくり、彼女の手をひいて、歩き始めた。めい子さんは、由紀子についてあるき始めた。由紀子は、歩きながら、自分のことを、色々話してみた。駅員をしていること、吉原駅で勤務するようになって、自分の生きがいが見つかったこと。なんの変哲もない鉄道駅だけど、たまに、東京の吉原と間違われること。そんなことをめい子さんに話した。めい子さんは、相槌を打っているだけであったが、もう、ひどく取り乱している様子はなかった。

数分後、由紀子たちは、製鉄所に戻った。もう暗くなっていて、夜になっていた。二人は一応建物の中に入って、四畳半に行って、杉ちゃんと水穂さんに、ごめんなさいと謝罪した。杉ちゃんは、良いってことよと言って、水穂さんは笑って許してくれた。

その後は、由紀子の車で、由紀子の住んでいる自宅マンションに行った。こういうとき、一人暮らしで、他に相手が無いということは、良いものだった。由紀子が電気をつけると、簡素なアパートの一室が顔を出した。

「良いなあ。」

めい子さんが、不意に言った。

「どうしたの?」

由紀子はとりあえず、めい子さんを椅子に座らせながら言った。

「だって、自分だけの空間があるんだもの。それは嬉しいことだわよ。あたしは、自分の部屋はあるけど、間取りとかそういうものは、全部お母さんが決めちゃってるし。ものはたくさんあるけれど、それだって、寂しい生活よ。」

まるで、ローマの休日の主人公みたいなセリフだった。

「そうなのね。」

由紀子は、そういう人は贅沢でいいなという妬みの気持ちはわかなかった。本当にめい子さんが、なんだか可哀想だと思った。なにかしないと親がいなくなったらどうするのとか、そういうお説教も彼女にはしたくないと思った。そんな事、彼女は何回も考えたはずだ。でも、結局、お母さんから離れられなくて、今の生活を続けているにちがいなかったから。由紀子は、小さな本箱から、ホコリだらけの本を一冊取り出した。

「これこれ。古文はちょっとわかりにくいところあるけど、老子という偉い人が書いた、思想書よ。」

由紀子は、その本をめい子さんに見せた。

「だいぶ古いものなのね。」

めい子さんは、表紙を見てそういった。

「ええ。それほど、多くの人に支持された本だと思うわ。」

由紀子は、にこやかに言った。

「ちょっと、読んでいいかしら。」

めい子さんがそう言うと、由紀子はどうぞといった。そして、すぐお茶淹れるわねと言って、ミニキッチンへ行き、お茶を淹れる支度を始めた。

また、めい子さんの泣き声が聞こえた。由紀子は理由は聞かなかった。きっと彼女も自分と同じような感動をしているのに違いないから。それは、邪魔しては行けないと思ったのだ。めい子さんは、読むのが早かった。その本は、さほど分厚い本でもなく、文章も短いため、めい子さんはすぐに読み終えてしまったようだ。

「ごめんなさい。本、汚しちゃったかしらね。」

めい子さんはまた言うが、

「もう、謝らなくても良いのよ。」

と、由紀子はできるだけ明るく言った。

「いつでも、読みたくなったら、貸してあげられるから、読みに来てよ。あたしも、どうせ、一人暮らしだし、ペットもいないし、寂しい生活だわ。それなら、たまにはお客さんがいてくれたほうが良いわ。」

「そうなのね、、、。」

めい子さんは、もう一度、涙を拭いて、

「どうもありがとう。」

と、初めて笑顔を見せた。

「良いのよ。あたしも、新しいお友達ができて嬉しいわ。これから、いろんなところに行きましょうか。あたしは、車もあるし、観光地へご案内することだってできるわ。」

由紀子はそう言うと、めい子さんは、

「生まれてはじめてだわ。そんな事言ってくれた人が出てくれたなんて。私は、学校に言っても、みんな偉い人の子供だからっていって誰も近付かなかったし、おもちゃとかは色々あったけど、一緒に遊んでくれる人はいなかった。一度でいいから、友達と一緒に、図書館行ったり、音楽聴きに行ったりしたかったわ。おとなになって、もう、そんなことはできないと思っていたのに。それが、この歳になって初めてできるなんて。」

初めて本音を漏らした。

「大丈夫よ。その本に書いてないの?人生に出発は何度でもあって良いはずよ。あたしたちは、そのためにいるんじゃないかと思うことがあるわ。」

由紀子は、めい子さんに言った。

「由紀子さん、本当に、」

めい子さんがいいかけると、

「ごめんなさいじゃなくて、ありがとうよ。」

由紀子は、にこやかに言った。

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