第八話 仲間になる

リラは一通り聞き終えて満足したのか、目をキラキラさせて自分の部屋を見つめていた。本当に子どもみたいだ。

戦いの場に連れて行くのは少々心苦しいが、記憶喪失のリラを一人置いていくのも、可哀想な気がする。

それに、本人がアタッカーだと言っている以上、戦いに関しての記憶はあるということでいいと思う。だから、連れて行っても問題はない…はず。

とりあえずリラにも、覚えているかは分からないが、聞いてみなければ。

無断で連れて行くわけにはいかない。

「あっ。そういえば、さっき普通にリラって呼んじゃったけど、良かった?」

お互いの呼び方がはっきりしていないと、これから大変な気がする。

「いい。大丈夫。私も、リキって、呼んでいい?」

まぁ、名前以外に呼び方がないよなぁ。

「うん。大丈夫だよ。改めて、よろしく。リラ。」

そういって手を差し出すと、リラは手を差し出して、

「こっちこそ、よろしく。」

と言って、僕と握手した。

リラの記憶のカテゴリが分からなくなってきたぞ…?

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