第64話 嗜虐的尋問
「貴様がこの集団の頭で当たっているな?」
「だ、誰がそんな事言うものか!」
「そういうのは時間の無駄だ。頭であると仮定して私が一方的に尋問する」
というか、
尋問の方法はどうでもいいとして……聞き出さなければならない事は三つぐらいか。
まず、拠点。これは確定で聞き出さないといけないが、最初に聞くのは悪手だろう。重要度が低いものから徐々に崩していった方がいいな。
二つ目は
三つ目が
以上の三つだが、下から順に聞いていく。
はぁ、面倒だが尋問を開s……お?名案が浮かんだ。これを私が食べる事自体が尋問になるんじゃないか?
よし、直ぐに実行に移そう。
「今から尋問を開始する。貴様に拒否権はない。素直に答えるんだな」
「グッ……ぅ」
「
「……は?」
基本的に
そうだな、質問に答えていないから指を一本引き千切って食べようか。
ミシミシと音立て指の根本から折る。呻き声が悲鳴へと変貌する。
そして、手に持った指を手羽先を食べる要領でしゃぶり、噛み千切る。うん、美味いな。人の味とは違うんだな。そして、何故かグミの食感だ。
「んで、私が聞いている事に答えろよ、
「だ、誰が言うか、化け物!《
「よっ、と」
炎が渦巻いた槍が至近距離で放たれるが、スキルを使われるのが分かっており、それにそのスキルが一点直行型のスキルだった為、体を傾けて躱す。
躱した時の反動を味方につけて、
序でに避ける時に今食べている指を焼いた。うん、焼いたバージョンも良い。そのまま丸呑みし、次の部位を決める。
「今のは反抗行為と見做す。よって、首の肉を削ぐ。ああ、少しだけ貴様に食わせてやる。《食事再生》?させてやらねば、喋れないだろうからな」
「や、やめーーッッッ!!!」
「くははは!!!苦しめ、そして、答えろ。貴様に出来るのはそれだけだ」
*****
ああ、美味かった。甘美甘美。
情報も掴めた。
拷問した
それと皇国という名称からわかる様に、『蝕皇』と呼ばれる指導者が存在しているという。これで蝕皇とは対立する事は決定付けられた。
国民の数も多く、三万を軽く超えるそうだ。そして、殆どが戦闘出来るという。それに聞いた話では十体ほどLVが85を超えているという。
なかなかにハードだ。ザッハークがどこまで強くなるかが鍵だな。
ああそうだ。予想していた通り、転生方法はわからずじまいだった。これに関してはな、蝕皇が知っていると思うが、どうなるか。
ふん、今日はここでログアウトするとして、暇潰しに何をするか。
「おーい!リズさん!!ちょっとばかり来てくれねェか?」
ザッハークが手をブンブン振り回しながら、呼び掛けてくる。
……今日のところはあいつで我慢をするか。少し傲慢だが、私はザッハークの主。少しばかり威厳がないと締まるものも締まらないと言えよう。
「ああ、いいだろう」
「……いや、何故にそんな上からなんだよ」
ザッハークには不評らしいな。
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