第4話 満ちへの一歩
意識が戻ると、ごった返すたくさんの人と外国の様な街並みが見えた。
この情景を街と認識すると、視界の上端に【原初の街 オリア】と表示されていた。
表示されている部分に集中してみるとウィンドウが出てきた。
*****
【原初の街 オリア】
この世界で初めてできた都市国家であり、絶対中立の国である。
神のお告げからプレイヤーと呼ばれる異界からの旅人たちが最初に訪れる場所として知られる。
*****
ふむ、都だが国でもあるのか。
そして、中立ということはこの世界でも戦争はあるということか。楽しみだな。
そうだ、私のステータスを確認しないとな。
*****
【】リズ=カムニバ
種族:
属性:無
役職:1st.
2nd.
3rd.
合計成長値 STR×1.3 AGI×1.5 MIN×1.1 DEX×1.9
基礎値
HP:34/34
MP:52/52
SP:114/114
STR:13(+4+8+2+2)
VIT:4(+2+2)
AGI:27(+11+9+2)
INT:10
MIN:16(+4)
DEX:30(+10+21+8)
LUK:0
アクティブスキル
《肉断ち》 《魅了の瞳》
パッシプスキル
《切断強化I》 《二刀流》 《追刃》
称号
装備 頭:なし 胴:初心盗賊着(VIT+2) 脚:初心盗賊着(VIT+2)
右手:初心のフォーク(STR+2) 左手:初心のナイフ(STR+2)
足:初心盗賊靴(AGI+2) 装飾品:なし
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まぁ、こんな感じだ。
回避特化のアタッカーというステータスにした。
LUKはクエストやドロップアイテムに興味が湧かないため思い切ってみて0にした。
それはそれで面白い気がするな。
あっ、そうだ。職業の説明があった気がする。
ん~。これだな。
*****
異世界職の第一位階のひとつ。
貧しいが故に強欲へと身を堕とし満たされない未来へと征く者が就く役職。
成長値 STR+4 AGI+11 DEX+10
補正値 STR×1.1 AGI×1.3 DEX×1.2
効果:窃盗系スキル効果上昇(微小) 対人族ステータス上昇(微小)
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現代職の第一位階のひとつ。
人体についての謎を解明し新たな知恵を得る者が就く役職。
成長値 MIN+4 DEX+21
補正値 MIN×1.1 DEX×1.5
効果:切断系スキル効果上昇(微小) 肉系アイテム確定ドロップ
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異世界職の第一位階のひとつ。
日々生きるために勇気を振り絞り獣を狩る者が就く役職。
成長値 STR+8 AGI+9 DEX+8
補正値 STR×1.2 AGI×1.2 DEX×1.2
効果:上昇系スキル効果上昇(微小) 全スキル効果上昇(極小)
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スキルは後程話していこうか。
今日の目標は初人食を目指して頑張ろう。
ほとんどのプレイヤーは最初に冒険者ギルドというものに入るらしいがレッドネーム、犯罪者になるとギルド追放になってしまうそうだ。
初日で破るくらいなら入らないほうがましなので無視していく。
......やばいな。オリアという都市は広いな。20km²ぐらいあるんじゃないか。
人も道いっぱいにギュウギュウに敷き詰められて歩きづらいことこの上ない。
早くオリアから出たいな。
オリアの外は4つのフィールドに分かれている。
北東にニュートリア平原、北西にチュートリア森林、南東にチュニア沼地、南西にトリアチニ砂漠である。
環境がぐちゃぐちゃだな。
まぁ、いいや。
今回行くのは、チュートリア森林だ。
理由は簡単。人を殺すにもLV差があるため襲えないので木々に隠れて急所を狙うというセコ技コンボをしなければならないからだ。
現実であればそんなこと気にせずに襲えるのだが、そんなことをしないためにここにいるんだ。
*****
ということで、到着しましたチュートリア森林。
鬱蒼とした重々しい雰囲気を醸し出す大木たち私を出迎える。
「早く人を喰いたいな、むっ」
『GYALUILLA』
奇怪な鳴き声とともに鋭い爪を輝かせながら草むらから飛び出してきたのは緑と茶色の迷彩柄をした60cmのトカゲだった。
私はすぐに真横へと転がり避けた。
そして、30cm大のフォークとナイフ(ステータス設定の時に武器選択で選んだ)を構えた。
本当ならば2つの武器は持てないのだが《二刀流》の効果の1つのおかげで使用できるようになっている。
*****
種族名:ミリモアード
LV.1
*****
鑑定系のスキルがないために大した情報を得ることができなかった。
まぁ、初戦闘だ。
「存分に愉しもうか、トカゲ」
『GYURAILLUA』
歯をむき出して嗤うとトカゲも方向転換し目を狙って爪を突き出してきた。
私はぎりぎりまで引き付け右に半身になって避けてトカゲの腹をナイフで切り裂いた。
STRにはあまり振ってはいないがDEXによる武器の補正とトカゲの突進によって腹を裂くことができた。
現実描写でプレイしているため血も臓腑もはっきりと見ることができた。
この
と、思っているとトカゲは最後の力を振り絞り私の腹へと決死の特攻をしてきた。
これには、私も驚きを隠せない。
死にかけても勝利への執着を忘れず果敢に攻めようとする強固な意志に感嘆した。
故に、その行動に敬意を払い初めてのスキルの使用をしたいと心から思った。
「《肉断ち》」
私が言葉を出すとナイフが紅色へと輝き、刃渡りが伸び、縦に一閃する。
すると、トカゲの右半身と左半身がずれ崩れ落ちた。
*****
《肉断ち》
刃を血の様な紅に染めて刃渡りを伸ばし、敵の血肉をその一撃をもって断つ戦技。
種類:切断系
属性:無
効果:SP消費 30 CT(クールタイム) 5秒
《状態異常:部位欠損》 敵のSTRとVITを足した数値をダメージ量が超えた時に付与する。
*****
その死の攻撃で、トカゲは死体へと変わった。
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