第13話 最悪ぅううううううううううううううううううう!!
ルナは笑っていた。心の中から嬉しそうに。それはまるで子供が新しいおもちゃを与えられたような。新しい物を発見した興奮。
そんな純粋な喜びだった。
「これから、更に面白い事が始まるぜ?お前はそこで這いつくばりながら、この国が終わる所を見ていろよ」
ルナにはどうしようもなくこの状況が面白いようだ。地に叩き落とされた私は身体の痛みに震え、嗤う彼を見上げる事しか出来ない。
「さて、と。次は何をするかな~」
ルナが指をパチンと鳴らすと、どこからか現れた蝙蝠ドローンが私を掴み、宙に持ち上げる。
ルナは私に腕を向けると、腕からプシュッと音がして紫の煙が出てきた。思わずそれを吸い込みむせてしまう。
「今のは猛毒さ。身体がしびれて動かないだろう?」
身体がまるで電撃にあったかのように断続的にしびれている。指一本動かす事も困難だ。
「とりあえず、僕はもういくぜ」
ルナは踵を返して歩いていき、窓を壊した。風が部屋に流れ込む。
(だめだ。いかせちゃだめだ。ルナを引き留めないと街が、ルナが取返しのつかない事になる)
「待って、ルナ…!」
今の私ではかすれ声しか出ない。それでも必死にルナを呼び止めようと声を上げる。
ルナが顔だけ振り向く。
「ここにいて…!」
「僕はもうここにいないぞ」
獣の顎のような頭部が開くと、中身は空っぽだった。中に誰も入っていないのだ。つまりこのパワードスーツは無人だったという事だ。
私は息をのんだ。
「そんな…ルナは今、どこに?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
僕は今長い渡り廊下を歩いていた。
木材と煉瓦で出来ていた廊下からコンクリートで作られた廊下に変わっている。
(この廊下の先、結界の制御装置だ)
「まったく、お前のまぬけさには感心するぜ」
僕がイヤホンマイクを通して喋っている相手は、今研究室にいるライトだ。あそこでは遠隔操作しているデモンズスーツがある。あいつはずっと僕と戦っていると思っていたんだから、笑える話だ。
『やめてよ!こんなの!後戻りできなくなる!』
マイク越しのライトがうるさい。
「後戻り出来なくしたのはお前たちだろう?僕がどんな思いで森にいたのかも知らずに」
僕が怒気を強めて言うとライトは一瞬押し黙った。
『でも、私は、君を止めたい。君が君でなくなるのは、嫌だ!』
「それはお前のエゴじゃん。それにお前、もう戦えないだろう?」
僕が魔法陣を操作すると、ライトの顔が映った。龍人じみた顔面が徐々に元の人間へと戻っていく。
残念なことに龍の力はかなり頑丈らしく、あれほどのダメージを与えてもライトは軽傷だった。
『そ、そんな!まだ時間はたっぷり残っているのに!』
ライトがかなり焦っているのが笑える。
「その龍の力。体力を消耗すると解除されるらしいな。龍の力が弱くなった今のお前は、どんなぐらいの強さなんだろうな」
『ひぃっ』
ライトが怯え、身じろぎするがドローンに捕まった状態ではどうする事も出来ない。
デモンズスーツを操作して殴ってやれば、ライトは泣き出し始めた。
『ぐえっ!や、やめてよルナ!痛いよ!やめてくれ!』
思わず吹き出してしまいそうなぐらい、殴られている。
「龍の力を失ったお前は弱いな。精神的にも肉体的にも」
僕があざけっても、こいつはもう僕に泣いてすがる事しか出来ない。それがとてもここち良かった。
このままここで殺す事は出来るが、まだまだこいつは生かしておきたい。生かした状態で、この国が地獄絵図となる瞬間を。何も出来ない無力さによる絶望感を教えるまではまだ生きてもらわないと。
ライトの悲鳴をBGMに、僕は制御室のドアの前までやってきた。頑丈そうなドアの前に立つ2人の警備員。距離にして10mあるかないかくらい。
「さて、しばしのお別れだ」
僕は杖からデモンズの接続を切り、データを全て消す。
(以前と同じ方法はもう使えない。あの後調査が入ってしまって、監視カメラのハッキングはバレたし。制御室はドローンが周りを囲んで警戒しているから、流石に侵入は出来ない。ならば、ここは正面切って堂々と入ろう)
警備員の前まで移動すると、彼らが手荷物を全て見せろと言ってくる。
彼らの横に置かれた机の上に、携帯と杖、そして資料の束を置く。警備員が手に取り、丸い台の形をした機械の上に置く。
警備員は機械のモニターに表示をくまなくチェックしている。
「所有魔術に危険度の高い物はありません」
機械に置いた警備員が言う。今度は別の警備員が、金属探知機でくまなく僕の身体を調べ、次にボディーチェックしてくる。
当然、何も出てこない。
「問題ない。知っていると思うけど内部では特殊な魔術によって、魔法陣の制作、インストールなどは一切出来ないから注意してね。それではどうぞ」
警備員がドアの横にあるパネルを操作して、開けてくれる。
僕は彼らから預けた荷物を受け取り、何の問題もなく入室する。
扉が後ろで閉まると改めて周りを見る。
せわしなく、働くスタッフたち。窓の外に飛び交う騎士団が開発したドローン軍。
あれから警備が厳重になり、出入りが厳しく制限されているとはいえ、カリキュラムをほぼ終えている僕は、保安検査を受けるだけで入室出来る。
学園は実力主義だから、若い学生でも実績をつめば仕事を任されるようになる。
今回はその主義が仇となった。
忙しい彼らは僕に目をくれることなく、働いている。ほとんどが机に座り、魔法陣を使い、結界の操作を行っている。
僕は資料の束で口元を隠すと、素早く右手で舌の裏に仕込んでいた物を取り出す。
小さな羊皮紙にくるまれたそれを開けると、中から二枚の紙きれが出てくる。
ここに出てくる前、僕が前もって準備しておいた物。
紙きれにはそれぞれ違う紋様の魔法陣が描かれている。
(魔法陣に魔力を流す事で、魔術は発動する。正確に書けば紙切れにだって魔法陣は有効だ)
全てが携帯機器で代用出来る。この現代。わざわざ紙に書くよりも、データで済ませた方が楽だし、効率的だ。そして、それにしか注目がいかないのも分かる。現に杖の検査しかしていなかった。
だからこその紙。寸分違えば発動しないが、それでも能力においては、データ化された魔法陣と何ら、変わらない。
(アナログもたまには悪くないな)
僕はそう思いながら、一枚の魔法陣に魔力を流す。決してバレないように素早く、かつ丁寧に魔力を流す。
魔法陣が青く輝き、中から、小型の直径八センチのサソリ型ロボットたちが出てくる。ロボットたちは、僕の上着の裾を通り、下へと流れ、地面に降りていく。
ロボットたちは周囲の景色によって溶け込み、姿が見えなくなる。光学迷彩だ。
ロボットたちは魔術によって僕にだけ姿が見える。
ロボットたちは恐ろしい速さで、移動し、全機配置につく。
スタッフの脚に飛び乗ると、そのまま彼らの頭にはりついた。
ロボットが動く感触に気づき、自分の身体を見回すスタッフがチラホラいるが、姿が見えないのでそもそも無意味だ。
僕が魔法陣を指で操作すると、ロボットたちは指示に従い、尻尾の針をスタッフの脳天に突き刺した。
一瞬、スタッフたちが呻き身もだえるが、すぐに身体が硬直する。
サソリ型ロボットの針には特殊な魔術が仕込まれており、相手の頭部に突き刺す事によって、脳を支配することが出来る。
(これで操り人形が完成した)
魔法陣をまた操作すると、硬直していたスタッフたちが僕の操作通りに動き出した。スタッフたちを使って結界魔術を操作すると、国を覆っていた結界のドームがシャボン玉の泡の如く、弾けて消えた。
途端に警報音が鳴り響く。これは結界が消えた事と魔物侵入の危険ありの警報音だ。
窓の外では騎士団が使うドローンがこちらを見ているが、スタッフたちが結界を操作しているので、まだ僕の仕業とバレていない。
「あの時は、何故か結界が戻ったからな…。結局結界を修復した人物が誰かは分からなかったが、今度は失敗しない」
スタッフたちを操作すると、今度はインストールをブロックしている魔術を解いてくれる。
「解除完了。これで魔術がインストール出来る」
杖を取り出し、魔法陣を操作して、デモンズスーツと結界の外に待機させてあるドローンに接続する。
魔法陣にドローンたちの撮影した映像が浮かびあがる。
悪魔めいたその姿をしたドローンたち。奴らのアイレンズの下には縦笛が合体している。
「そのままにしておいてよかった」
僕はつくづくそう思い、ドローンを起動していく。
(ドローンはこの前の騒動の時に結界の外に待機させておいたんだよな。縦笛の効力を数で増して、それで更に魔物を呼び込もうという作戦だったが、その前に色々と邪魔が入ったからな。まぁあのドローン、予算がないから魔物の近くでないと効果が薄い劣化版だけど。)
ドローンたちが一斉に縦笛を吹きだす。重奏する不協和音が響き渡る。するとすぐに魔物が現れた。
奴らはその獰猛な目を光らせて、まっすぐに国に突っ込んでくる。ドローンたちの演奏につられて、奴らは猛スピードで駆けてくる。
また、すぐに対策が打たれるだろう。それに今回は二回目。だからこそ、もっとより良い手段を使う。
二枚目の魔法陣が書かれた紙を取り出す。
その紙に魔力を流すと、何やらドアの外が騒がしく感じる。ドアが分厚いのでよく聞き取れないが、何か人が騒ぐ音とドアを破壊しようとしている音が聞こえる。
「今回は余裕しゃくしゃくとばかりはいかないか」
僕は呟くと紙に書かれた魔法陣を起動する。すると空中に魔法陣が浮かび、そして砕け散り、再び収束して三つ形が出来た。
それは黒い箱のような物と、もう一つは黒い野球ボールくらいの球体と、最後の一つは全長50㎝程度の蜘蛛型ロボットだ。
箱からアームが伸び、結界を操作するパネルに触れた。箱から機械の駆動音が聞こえてくる。駆動音は僅か8秒ほどでやみ、静かになる。
黒い箱に取り付けられたパネルを見ると100%と表示されている。
(管制塔で本来管理されている魔力。その半分も満たないが、魔力を奪う事に成功した。これで魔力の消費を気にせず暴れられる。そして…)
黒い球体をドアにくっつけた。
「楽しんでくれよ」
僕は笑ってそう言うとドアから離れ、地面に伏せた。
それと同時に球体が爆発した。
爆破によって地面が揺れ、背中に熱を感じる。
振り返れば、ドアは壊れ燃えていた。炎の向こう側から叫び声と呻く声が聞こえる。
管制塔の外で待機していたドローンたちが、下部に取り付けられたマシンガンで窓をぶち抜き、次々に僕を殺す為侵入してくる。
「遅いんだよ!」
僕は笑顔でそう叫ぶと杖を上に掲げた。
「来い、デモンズスーツ!」
杖に魔法陣が浮かび上がり、そしてガラスを割るように砕け、一つの形に融合し鎧の形となる。
ドローンたちがマシンガンを乱射してくるが、鎧が盾となり僕には一発も当たらない。
鎧は僕の身体に瞬時に装着され、それによってエネルギーの余波が生まれ、水の波紋のように辺りに広がる。エネルギーの余波は、僕の周りにいたドローンたちを吹き飛ばし破壊した。
「さぁ、永遠の夜の訪れだぁ!」
僕は叫ぶと、尻尾で箱を持ち上げ、両手に蜘蛛型ロボットを抱えると、窓をぶち抜き空に舞い上がった。
尻尾で箱を持ち上げ、背中に取り付ける。
すると箱から吸収した魔力が一気に流れた。
すると鎧の全身に血管のような、真っ赤なラインが走り、胸部分が展開し、目玉のような半球体が出現する。
全身に強大な魔力が流れた事により、これまで以上のパワーが出せるようになったのだ。
「これがこの国民のほとんどから集めた管制塔の魔力量か…。その半分にも満たない量だというのに。凄まじいな」
鮮血のような魔力が流れる手のひらを前に翳し、見ていた管制塔に狙いを定めた。
「ライトニング・パニッシャー」
ほんの僅かな、ちょっと試すだけのつもりだった。
しかし、僕の技名発生によって空から放たれた巨大な赤い落雷は、管制塔に直撃し爆撃した。
轟音と共に管制塔はその時、崩れ去ったのだ。
「すっごいなこりゃ。たまらないね」
僅かな力によって崩れた管制塔を見ていると、非常にワクワクした。研究者の性というやつだろうか。どうにもこの力を試したくてうずうずしてくる。
まるで新しいおもちゃを沢山与えられたような、どこまで出来るかやってみたくて仕方ない。
僕は翼を広げ、上昇した。
この国を壊す。それは変わらない。でもその合間にちょっとした遊戯くらいは良いだろう。目指すはあの女が待つパーティー会場。
「ライト。お前に最高のプレゼントをしてやるぞ」
僕は蜘蛛型ロボットに手を翳すと、赤い魔法陣が出現した。
「通信妨害魔術、発動」
魔法陣の光は辺り一面に広がった。その形は正に蜘蛛の巣そのもの。
蜘蛛の巣は国全体を包み込んでいく。
この国にいる奴ら全員が僕にとっては蜘蛛の巣にかかった獲物だ。
(騎士団同士の通信網を妨害出来れば、より混乱を大きく出来るぞ。前回は間抜けだったなぁ~僕は。通信妨害するという発想がなかった。おかげで、前回は騎士団同士が上手く連携した所為で、想定以下の被害ですんでしまったんだよな…。でも、今回は違う)
僕は蜘蛛を離すと、そのまま蜘蛛は空を飛んでどこか遠くへと行く。
(あの蜘蛛型ロボットが最高の悪夢を用意してくれる)
僕は高ぶりと興奮を押さえれずにうずうずした。
今度こそ上手くいく。その確信があった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「一体、何があった⁉どうなっている!」
いつもは冷静なベガ一番隊隊長がこの時ばかりは眉間にしわを寄せ、僅かに緊張した声音をしていた。
ベガ隊長の副官である私は、ベガ隊長と共に廊下を走りながら奉告する。
「管制塔に騎士団学生、ルナ・コスモスが入った後、スタッフがたち突然、結界魔術。及びインストール妨害魔術を解除。ルナ・コスモスがその後管制塔の入り口を爆破。例のパワードスーツを装着。その後、ドローンは破壊され、詳細はわかりません」
私も焦りの気持ちを落ちつかせれず、緊迫した表情で伝えてしまう。
「また、管制塔を遠くから見た者の証言で、第一級危険魔術『ライトニング・パニッシャー』を使用し、管制塔を完全破壊しました。その後、ルナは逃走。その後から全ての通信機器が使えない状態、通信魔術も使用出来ません」
「電波妨害か…。こちらの電子防壁は?機能しているか?」
「それが、現在人口知能が対抗する為の周波数を選択しておりますが、敵側が特殊な魔力波長をおりまぜており、それの所為で以前通信はしづらい状況です。」
「妨害されている状況が続いているな。今奴がどこにいっているのかも分からないのか」
「はい。更に、本来ならすぐに避難警報を出すはずの役所が次々に爆破。現在、アナウンスで避難勧告は出来ない状態です。現在は騎士団の所有する絨毯と箒を使って、あちこちに飛び、避難指示を出していますが、数が足りません」
「徹底しているな。通信がダメなら、アナウンスもダメ。避難指示ばかりに人員を割くわけにはいかない。魔物を止めなければ」
廊下を出ると、そこは屋上だ。騎士団基地の屋上から、次々に箒に乗った騎士たちが上昇する。魔物殲滅部隊だが、はたしてどこまでが出せるか。
「魔物の数も分からないんだな?」
「はい。レーダーも。確認するためのドローンも使えません。全ての通信機器が使えない程の協力な物です」
「アロ。あいつは?」
ベガ隊長が眼鏡のブリッジを押し上げながら、聞いてくる。
アロとは騎士団学園でも屈指の実力を持つ発明家だ。前回の騒動の時も騎士団は助けられたと聞いている。
「…現在は学園にいる、はずです。確認がとれていないので断定は出来ません」
「そうか。何としてもあいつには働いてもらわなければな。それから騎士団学園のやつらも引っ張り出せ。彼らには避難指示を出してもらう」
そういうと、ベガ隊長は地面に置かれた箒を手に取った。
それに驚き、私は声を上げ肩を掴む。
「た、隊長!行く気ですか!貴方は、命令違反により、基地内で謹慎処分の身なんですよ!ここで再度命令違反を犯したら!」
ベガ隊長は、とある金持ちの護衛に駆り出される予定だったが、民間人全体の安全を優先して行動したため、命令違反で処分を受けていた。もしここで更に同じことをすれば、今度は騎士団にいられるかどうかが怪しい。
しかしベガ隊長は振り返り、目線で分かっていると伝えてきた。
「隊長…」
その一言しか出なかった。
こうなったら、もう誰にもこの人を止められない。それを分かってしまった。
隊長は背を向け、冷淡に言葉を続ける。
「探知魔道具を使え。あれなら、電波を使わないからすぐに見つけれる。妨害装置。そしてこの事件の犯人を捕まえる事が出来るだろう」
「し、しかしあの魔道具は、上層部の許可なしには使用出来ません」
私が慌てて言うと、隊長は拳を握り締めているのが見えた。
それがどのような感情を表しているかはすぐに分かった。
「全責任は私がとる。使え」
隊長が箒に魔力瓶を取り付け、静かに言った。
「部隊を頼むぞ」
隊長はそう言うと、箒に跨り空に舞い上がった。
「ベガ隊長ー!」
私の彼を呼ぶ声が屋上にこだました。
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