エロゲー転生に感激して推し感覚でヒロイン達と関わってたら主人公からNTRしてしまい申し訳ありませんでしたっ‼︎
まさこりん
第1話
日本で最も人を救ってきた医師は死に際に願ったもし転生するなら大好きなエロゲーの『学園桃色パラダイス』に転生したいです。
目の前に現れた神にそう願った。
『その願い叶えよう!汝に素晴らしい人生を‼︎』
そして俺は『学園桃色パラダイス』の世界に転生したのだった。
転生先は桐生院正輝というキャラだった。
ゲームの中では見た事ないモブキャラだ。祖父は議員、父は大企業の会長に母は大女優の裕福な家庭に生まれ裕福な暮らしをしている
現在俺はお金持ち達が通う名門小学校に通っていた。転生先になった桐生院正輝の元々の性格なのか口調が少しキツく態度がデカくなってしまい学年のガキ大将ポジションについてしまったこと以外は基本的に順調に過ごしていた。
そして俺が小学三年生の頃に転機が訪れた。
「今日からお世話になります。古賀ゆいかです
よろしくお願いします」
何と、ヒロインの1人古賀ゆいかが転校してきたのだ。
古賀ゆいかはその猫みたいな目から愛称ゆいにゃんとファンから呼ばれている。
家は日本有数の大企業の社長令嬢で父が厳しく付き合う人を厳選するため中々友人ができない所を主人公に声をかけられ段々主人公に引かれ身体の関係をもち、学生中に妊娠して両親に渋々付き合いを認められるというのが
ゆいにゃんルートだ。
『私と友達になると貴方に迷惑が掛かります
が、本当に私でよろしいんですか?』
『なんで、私は普通の家庭で生まれなかったのでしょう。家柄のせいで好きな人とも結ばれないなんて…』
『私達が結ばれるにはこれしかない…わたし孕むわ!』
か、かわいいー‼︎あの大和撫子な長い黒髪にキツイつり目なアーモンドアイ、ゆいにゃんだ!あぁ俺の隣の席だ。どうする、声をかけるか⁈ええいっ男は根性と愛嬌だ!
「おい、転入生!オレ様は桐生院正輝だ。俺様の隣になれた事を光栄に思えよ?お前教科書は用意できてるのか?」
あぁ、やってしまった。これからよろしく、転校したばかりだけど教科書持ってる?って感じの挨拶しようとしたのに何でこう感じ悪く変換されるかなー!
ゆいにゃんは声をかけられた事と口の悪さに驚いたようだが会話に応じてくれる
「あっはい、よろしくね。うん、まだ用意できてないの…見せてくれる?」
「ちっ、しょうがねぇなぁ。ほらさっさと机よせろ!お前らっ‼︎転校生助けてやれよっ!分かったな!」
ガキ大将に逆らえないので皆んな任せとけなど返事はしてくれる。
ゆいにゃんと机を近づけて同じ教科書を見るなんて…幸せだ。あぁ転生して良かった!
神様ありがとう!
そして桐生院正輝は感激しながら授業という名の幸せな時間を過ごすのだった。
ねぇ古賀さんはどこに住んでるの?
前の学校では何て呼ばれてた?
好きな食べ物は?
ポチモンやってる?
放課後、ゆいにゃんは大人気だった。
「てめぇら、そいつが帰れねぇじゃねぇか!さっさと解散しろ。ぶっ飛ばすぞ!」
俺は群がるクラスメイトを無理矢理仲裁してこの場を納めた。渋々クラスメイトは退散する
「ありがとう。桐生院君」
こそっとお礼をいうゆいにゃん
大丈夫。これからは俺が守るからね!
「ちっ!俺がウザいと感じたからだ。勘違いすんな。っでお前引っ越したばっかだろ?1人で帰れんのか?」
「大丈夫よ、迎えが来てるの!また明日ね桐生院君!」
そうして綺麗な笑顔でゆいにゃんは帰っていった。
明日も頑張ろう!
だが、次の日ゆいにゃんの笑顔が消えていた。クラスメイト達も心配そうに見ているが誰もゆいにゃんに声をかけようとはしない。もしかして、他の家には既に圧力がかかっているのか⁈それに顔には泣き腫らした跡がある。
もしや毒親が原因か⁉︎
「あっ?お前なんだ、その顔。誰かにいじめられてんのか?」
「桐生院くん…もう私に関わらないで下さい。迷惑をかけてしまいます。」
ゆいにゃんは辛そうに俺を遠ざける。原作ではこうして遠ざけて周りから人が居なくなるたびにゆいにゃんは泣いていたと語られている
ゆいにゃんを泣かす奴は俺が許せん!
誰が離れてやるものかっ‼︎
「何で俺がお前の指図を受けなきゃならねぇ。舐めてると潰すぞ!」
「でも、お父さんが桐生院君の家に何かしちゃうかも…」
「俺の家なら大丈夫だよ!それに教科書まだ持ってないでしょ。まぁ任せといてよ」
俺は家に帰ったら早速行動に移した。
「もしもし父さん…実は相談があるんだ」
次の日ゆいにゃんと一緒に帰ろうとしたところを黒スーツの人間達に囲まれた。
「なんだ?貴方らは?」
「私達は古賀グループの社長よりゆいか様の周りを彷徨く害虫を排除せよと言われている
これ以上ゆいか様に害を与えると一族郎党彷徨う事になるぞ」
脅された瞬間、俺は防犯ブザーを鳴らした。
これは合図であり古賀グループの人間の周りを桐生院グループの人間がさらに囲う。
「何だお前らは?俺ら古賀グループの人間だぞ?俺らに手を出してタダで済むと思っているのか?」
「私達は桐生院グループのものだ。古賀グループは確か桐生院グループの傘下組織ではないか?お前らこそ桐生院グループの御曹司にこんなマネしてタダで済むと思ってるのか?
従業員諸共潰すぞ?」
「ひっ⁈」
古賀グループの者達は一斉に怯みだす。
昨日父に問い合わせた所、古賀グループはうちの傘下の組織だったのだ。桐生院グループ半端ねぇな!
それで俺達は古賀グループの者達を連行し、父と共にゆいにゃんの父の所へ向かった。
ゆいにゃんの父は、ゆいにゃんルートのボスキャラであり常にゆいにゃんを監視して、行動をコントロールしていた。ゲームの原作ではかなり厳格な毒親なイメージがついており原作ファン公認のクソ野郎だ。
それがまさか…
「この度は誠に申し訳ありませんでした」
エロゲーでの威厳はどこに行ったのか土下座で迎えるゆいにゃんの父
俺の父が畳み掛ける
「古賀君、君の会社が私にいくら借金してるか分かってるかい?
まさか、私の息子を恫喝するとは思わなかったよ。飼い犬に手を噛まれるとはこの事だ…
潰すぞコラァ」
ひぃぃぃ父怖い。俺にもそんな声だしたことないのに…
「今回ペナルティで降格処分後、君にはカンボジアに単身赴任してもらうよ。30年くらいね」
「そ、それだけはー!」
単身赴任は俺のお願いだ。これでゆいにゃんを父から解放できる。ゆいにゃん父よカンボジアはいい所だよ。頑張れ!
これでゆいにゃんの父への対処は終了した
次の日ゆいにゃんは本来の明るさを取り戻していた。そして俺を見かけると側にやってくる。
「あっ桐生院くんおはよう。ちょっといいかな?」
「何だ?さっさと済ませろ、暇じゃないんだよ」
嘘です。誰もよってこないのでめちゃくちゃ暇です。
「お母さんから聞いたの…ごめんなさい。父は前の学校でも私の友人関係に口をさして来てその度に権力で友人達の家に圧力をかけてきたの…それが嫌で仕方なかった。でも、今回の事で父だけが海外に行くことになって、父から離れられると思うと嬉しかった。桐生院くんがしてくれたんでしょう?本当にありがとう。」
ゆいにゃんは原作では見たことない笑顔を見せた
「ふん。感謝するなら勝手にしてろ。俺は隣の奴がウジウジしているのが鬱陶しかっただけだ。」
突き放すような言い方になってしまったが
この程度の事は気にしなくていいよ。君には
元気な姿が似合うよ!
って言いたかったのだ。
「うん!それと教科書今日も見せて下さい」
「…お前はいい加減教科書を買え。
…3日目だぞ」
そして2人は今日も仲良く同じ教科書を
シェアするのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます