第14話
エピソード14 ___ 『トップヒルズ』完成
「いや〜、でけぇ〜〜、さすがララクス商事だな!!」
ついに俺が住むマンションができた。
マンション名は『トップヒルズ』で前世と同じマンション名がつけられていた。
『トップヒルズ』は洗練された美しさが感じられる外観をしている。
うん、ワクワクしてきた!!
『トップヒルズ』は俺が地主のマンションだ。
まあ、俺の土地以外の土地も使われているが。
ララクス商事の野村さんに聞いたところ、他の地主は土地をララクス商事に売ったらしい。
なので、『トップヒルズ』は俺とララクス商事が所有している土地の上に建てられた。
マンション自体はララクス商事が建てた。
「ようこそおいで下さいました、工藤様。工藤様のお部屋までご案内いたします。」
マンションの前にはララクス商事の野村さんが立っていた。
昨日、野村さんからマンションに住めるようになりましたと連絡があった。
連絡を受けた俺はさっそく今日、『トップヒルズ』にきた。
俺は野村さんに案内されながら、『トップヒルズ』の中に入った。
野村さんがある装置に顔を近づけると、ドアが開いた。
「『トップヒルズ』の中に入るために通らないといけないドアは、網膜認証で開けることができます。のちほど、工藤様の網膜情報を登録をさせていただきます。もちろん、いただく工藤様の網膜情報は『トップヒルズ』のドアのアンロックをするためにしか利用しません。網膜情報を我が社にわたしたくない場合は暗証番号を入力する方式にいたします。どうしますか?」
すげぇ〜。ハイテクだ〜。
「網膜で認証する方式でいいです。」
「わかりました。のちほど、登録いたしましょう。まずは、工藤様のお部屋に案内いたします。」
『トップヒルズ』の通路は全て絨毯が引かれており、通路の壁には絵や花が飾ってある。
めっちゃ高級感がある。
なんか、落ち着かないな。場違いな場所に来てしまった気がしてしまう。
「ここが、工藤様のお部屋です。」
俺の部屋は一階にあった。
基本マンションは上の階ほど値段が高い。
『トップヒルズ』ではどうなんだろう?
俺は一階でも特に文句はない。
俺と野村さんは部屋の中に入った。
「このお部屋は6LDKで面積は約450㎡です。最低限の家具は用意させていただいております。気に入りませんでしたらいつでも回収いたしますので、気軽に連絡してください。」
ひろいな〜、俺1人しか住まないのに割と広い部屋をもらえたのか。
俺は野村さんと部屋の中を見て回った。
ソファー、ベッド、机、イス、など生活するのに必要な家具が設置してあった。
設置してある家具は安物の家具には見えない。俺が使ったことのある家具よりも高いだろう。
うん、このまま住めるな。
「どうですか?気に入ってもらえましたか?」
「はい、とても気に入りました!!」
「それはよかったです。今日からお住みになりますか?」
「そうですね……。今日から住もうと思います。」
俺はそれから色々な書類を書き、この部屋が正式に俺の部屋になった。
そして、網膜情報を登録してもらった。
一応、暗証番号方式でも入れるように暗証番号も決めておいた。
いくつかの手続きが終わり、野村さんが俺の部屋から出ていった。
ふう〜、高級マンションの部屋ゲットだぜ。
それにしても、結構広い部屋をもらえたな。
めっちゃ小さい部屋渡してくるかと思ったが、さすが日本のトップ企業ララクス商事、そんなせこいことせずに立派な部屋をくれた。
まあ、一応俺もこのマンションの地主の1人だから気を使ったのだろう。
なんにせよ、うれしいぜ。
少し広いから掃除が大変だな。
お掃除ロボットでも買っておこうかな。
あと、網膜で認証できるか確かめておこう。
「師匠〜、こんにちは!!」
「悠真、久しぶりじゃの。さっそく、稽古をするか」
俺は師匠の道場に師匠に指導をしてもらうために来た。
いつも通りに型の練習をする。
「うむ?悠真、お前動きのキレが増したな」
「そうですか?ダンジョンに潜ってモンスターと戦っているからですかね?」
「確か、ダンジョンではモンスターという動物が出てくるんじゃったな。確かに実戦をすることによって成長するが、悠真、お主の動きのキレはそれだけでは説明できんと思うんじゃがな。」
「ああ、レベルアップしているからですかね。」
「うん?、レベルアップとはなんじゃ」
師匠はレベルアップを知らないのか。
「えーと、簡単に言うとモンスターを一定の数倒すと身体能力が上がるんですよ。」
「なるほど、ダンジョンとは不思議じゃな。にわかには信じられんが悠真の動きを見る限りそんなことが起こるようじゃな。」
師匠は納得してくれたようだ。
「どれ、悠真、手合わせをするか。お主がどれくらい成長したか見てやる」
「わかりました」
俺もレベルアップしたから師匠にそろそろ一発入れられんじゃないか?
ふふ、やってやるぜ。
「よし、かかってこい、悠真!」
俺と師匠の手合わせが始まった。
「よし、終わりじゃ」
師匠との手合わせが終わった。
結果から言おう、いつも通りボコボコにされた。
くそー、いつも通りだった。
まあ、師匠には筋力の面ではもともと勝っていたのにいつもボコボコにされていたから当然の結果かもしれないが……。
「うむ、技自体はあまり成長していないようじゃな。悠真、しっかり技を磨いておけよ」
「はあ、はあ、はい!!」
俺はいつも通りあざをつくって家に帰った。
まあ、今日は肋骨は折っていないから成長したかな?
肋骨を折すぎて、自分の肋骨が折れているか折れていないか分かるようになった。
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