まどろみ

うたたねして まどろんで

疲弊した体を揺り動かす

淫らな衣装を凝らした女性が

宮殿の奥で夢を歌う


あらゆる媚態が許される頃

終わりの見えない人生に

あらゆる意味を見いだす

生とは永遠ではないか


肉体に閉じ込められ

ずいぶん時間が経った

ああ 終わったと思った出来事が

愛おしい時もあった


川から銃身のような傘が突き出て

そこに意味を求めた

あれは死骸だ

人間の死骸だ


つたない言葉に

見いだされた造型の日

私に何ができるというのだろう

もう認識に疲れている


深く愛した女性がロシアで散った

また終わりの始まりが来るだろう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る