第10話 タイガーデニッシュとの合流

女神様から貰った地図は、道などは描かれていない

南の方向に穴があるのが判るが、どう行けばいいのか判らない

大樹から鬼の箱を捨てる奈落までの

村や道が描かれている地図が欲しい


「古道具屋さんに地図とか売ってないかしら?」

冒険者のアイと孤独王に聞いてみた。

アイは「今の地図は無いだろうね、昔の地図を探そう」

孤独王は「南に向かいながら、村々で現地の女性に聞けば良い」

彼は女性限定なのかと思うと、クスクス笑えてくる。


町まで戻る事にする。川岸まで行くと

「この船で南にいけないかな」

アイは船旅を考えているようだ


孤独王は「鬼が水の中から出たらどうする?」

確かに速く南にいけるが、鬼が出たら逃げられない。

「歩いて、いきましょう」

でも私はそんなに歩けるのだろうか、気が重い。


町まで戻ると、古道具屋を探す

途中でタイガーデニッシュに出会う。

獣人族の彼は名前の通りに虎男だ。


「どうしたんだアイ、逃げないのか」

タイガーデニッシュとアイも知り合いなのか親しそう話す。

「なら俺も行くよ、奈落とやらを見たい」


「お前も行くのか」孤独王が横柄そうに言う。

「勝手だろ、鬼が居るなら素手で倒してやるよ」

どうも孤独王とは、仲が悪そう。


四人は、クァシンが封印された鬼の箱を買った古道具屋に入る。

「店主さん、奈落へ行く地図はありますか」

店主は様々な道具に囲まれた奥の方に座っている

「あーなんじゃね、ランプならあるよ」


耳が遠いのだろう、アイが耳元で地図を探している事を伝える。

「地図ねぇ、あるかな、うんと昔のならあると思う」

よたよたと扉の奥へ行く


しばらく待っていても出てこない。

アイはおじいさんが入った扉を開くと、店主が倒れている

「おじいさんどうしました」

アイが入ろうとすると、孤独王が肩を掴んで止めた。

「鬼がいるぞ」



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