第3話 町の危機

ヒサギが町に戻ると、住人達が騒いでいた

「堤防が壊れたらしいぞ」

「洪水になるのかしら」


嫌な予感がする。占い屋まで急ぐ事にした。

早速カード占いをしてもらう

『夕方の漁師』と『勇者とドラゴン』と『平原』

が出た


占い屋のマイカは、

「『平原』のカードは良くないわね」

ヒサギがみると、草原が広がっているようにしか見えない

「これのどこが悪いの?」


「逆位置なのよ、その場合は無を意味するの」

「無なの?」

ヒサギの心がざわめく。


マイカは

「そうねぇ、失敗をしたり、成果が無いって解釈がでるわ」

「ただね、勇者のカードはあるの、これは逆転する可能性は残っている」


ヒサギは最初のカードの意味を聞いた

「漁師はどんな意味?」

「漁師は魚を持ってるわ、これは成果があるって事ね」


ヒサギは、3枚のカードを見ると

成功か失敗かは、勇者で決まるように見えた

「勇者次第なの?」

占い師は、難しそうな顔で

「そうでもないのよ、2枚のカードには人物が描かれている」

「平原のカードには、誰も描かれていない」

「悪いとりかたをすると、誰かが犠牲になるのかもしれない」


カード占いは、明確な答えは出せない

出せないのは判るが、大切な人が居なくなる予兆は、恐ろしい。

「勇者に会わないとダメみたいね」


料金を払うと、町の人達が移動を始めていた。

高台に向かっているらしい

ヒサギは避難している人に聞いてみる

「どうしたの?」

「ああ、川の水が町まで流れているらしい、あんたも避難しなよ」


クァシンの事が心配になる。

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