第20話冒険者登録をしよう

 「ようこそ城塞都市ビクトリアへ、クロード」


 「皆さん色々とありがとうございました。」


 「オイオイ、それは俺達のセリフだろ?それにまだ冒険者ギルドにも着いていないし登録だってしないといけないんだぞ。」


 「エッ、そんな事まで付き合ってくれるんですか?」


 「当たり前だろ?それに世界最強の冒険者の登録に立ち会える機会なんて2度とないからな。是が非でも付き合わせてもらうぞ。」


 「たしかにこんな機会は2度とありませんからね。僕達「鋼の絆」全員で立ち会えわせてもらいたいです。」


 「そのとおりだな。」


 「そうだ、それに俺は傷の手当ての借りもあるから出来る事はなんでもさせてもらう。」


 「皆さんありがとうございます。付き合いは短いですが不思議と皆さんとは旧くからの知り合いの様な気がして一緒に付き合っていただけると心強いです。」


 「…嬉しい事言ってくれるな、俺達もクロードとは旧くからの知り合いみたいな気がしてここまでも凄く楽しかったぞ。まぁ力じゃどうあがいても敵わないが他の事でなら先輩冒険者として力になれるはずだからいつでも頼ってほしい。なんて偉そうな事を言ったが冒険はまだまだこれからなんだからこの先をもっと楽しんでくれ。」


 「ありがとうございます。本当に皆さんに出会えて良かったです。」


 「俺達もだよ。ッと、クロードアレが城塞都市ビクトリアの冒険者ギルドだ。」


 「オオ、アレが冒険者ギルド!思っていたより大きいです。」


 「ああ、ここビクトリアは死の森も近いしそこまで行かなくても周りのモンスターも強いのが多い依頼も多いから冒険者の数も多くてなそれでギルドの規模も他の町に比べるとデカいって訳さ。」


 「なるほどやっぱりこの都市ほど大きいとギルドの依頼も多いんですね。」


 「そうだ。オッあそこの受付があいたから登録に行こうぜクロード。」


 「ハイ。…なんか緊張してきました。」


 「ハハハ、クロードにとっては遊びにもならないだろうがここでは闘級を調べるだけだから何も緊張する事はないぞ。」


 「オーイ、セリア。このクロードの登録を頼みたい。」


アンガスが声をかけた先にいたのは金髪の眼鏡をかけた耳の長い女性だった。


(あの耳はもしかしてエルフ?この世界に来て初めて見た。なんか感動しちゃうな)


 「アレ、アンガスさん達戻られていたんですね 。エッとこの子の登録ですか?ネェ僕?たしかに12歳になれば誰でも冒険者登録は出来るけど無理しちゃ駄目だよ?冒険者になったからっていきなり強くなれる訳じゃないんだからね?」

 

その言葉はクロードを侮るというよりもただ心配しての言葉だと理解出来た


 「ハイ、忠告ありがとうございます。無理はせずにやっていくつもりですのでよろしくお願いします。」


 「フフ、素直なのは良い事ですよ。それではお名前は?」


 「クロードといいます。よろしくお願いします。セリアさん。」

 

 「…ア〜、まぁすぐにわかるがセリア大きな声を出すなよ?」


 「??、エッと、それではクロード君この水晶で貴方の闘級を調べるから水晶に触れてもらえる?」


 「ハイ、このまま水晶に触れればいいのですか?」


 「そうよ、それでクロード君の闘級がわかるわ。緊張しなくても最初は皆だいたいH、良くてGの人が極稀にいるぐらいだから大丈夫よ?」


(それは無理だよセリア?)

(フラグですよ?セリアさん)

(気を強く持つんだセリア)

(声を出すなよセリア?)


そしてクロードが水晶に触れた瞬間 

 

   パッキーーーーーーーン


という音とともに水晶は見事に砕け散ったのだった


「……ハァーーーーーーーーーーーーーーー???」


そしてフラグどおりにセリアの叫び声が響き渡ったのだった

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