第21話ギルマスとの話し合い

セリアの叫び声が引いたあと


 「…エッ、割れた?水晶が?…なんで?今までこんな事あり得なかったのに…」


 「だ、大丈夫ですか?すいません水晶割ってしまって…」


 「あ〜クロードそれはお前のせいじゃないから心配するな?それよりオイ、かえってこいセリア。」


 「…ハッ、私は何を?あれ?アンガスさん?…ハッ、すいませんクロード君すぐに新しい水晶を持ってくるから待っててくれる?」


 「いや、止めとけセリア。何回やっても同じ事になるだけだ。」


 「アンガスさん、それはどういう意味ですか?」


 「言葉どおりの意味だ。それよりここだと騒ぎになる何処か空いている部屋はないか?あと面倒だからギルマスもついでに連れて来てくれ?」


 「…わかりました。それではこのままギルマスの部屋に行きましょう。」


そしてクロード達はギルマスの部屋へ案内された


 「ギルマス、セリアです。よろしいでしょうか?」


 「アラ、どうしたのセリア?貴方がわざわざ来るなんて珍しいわね?」


そこには色黒の美しい女性がいた


(エルフに続いてダークエルフ?だと。今日はこの世界に来て本当に良かったと思える事が多すぎる日だな)


 「ハイ、実は先程こちらのクロード君の闘級を調べようとしたのですが判別水晶が割れてしまいまして…」


 「…ハ?…珍しいわねセリアが冗談言うなんて?」


 「…いえ、冗談ではありません。」


 「エッ、だって今までそんな事は一度もなかったじゃない?アレは最高と言われるS級より更に上の存在しないSSS級やその更に上のZ級まで調べられる物なのよ?貴方も知っているでしょ。」


 「…ですが事実です。」


 「…あ〜、ギルマス話の途中ですまないがそりゃ無理だ。」


 「…どういう事かしら?貴方達はたしか…」


 「俺達は「鋼の絆」D級パーティーだ。で、さっきの話なんだがあの水晶が例えZ級までの闘級を調べられるとしてもそれじゃあ無理なんだよ」


 「…貴方は何を言っているの?Z級よ?古の魔神ぐらいしか存在出来ない領域なのよ?」


 「だからそのぐらいじゃ無理なんだって?だってクロードの闘級は∞だから。」


 「「……ハァーーーーーーーーーーーー?」」


 「…そ、そんな訳、というかなんで貴方達にそんな事がわかるの?」


 「…アンガスさんそれは流石に……」


 「まぁそうだろうけど俺達は実際にクロードのステータスを見せてもらっているし実際の実力も含めてな。だからギルマス達もクロードにステータスを見せてもらえばいいだろ!てことでクロード悪いがギルマス達にもステータスを見せてやってくれねぇか?」


 「ハイ、もちろんかまいませんよ。」


そしてクロードはギルマスとセリアにも加護を除いたステータスを見せるのだった


 「……嘘、ありえない…」


 「…本当にこんな事が…」


2人は暫く違う世界に入っていた


 「………まだ信じられないけどステータスは偽造出来ないからね、けど本当にこんな子供が?」


 「俺達はクロードが実際に戦っている姿も見てるし何より命の恩人だからな。」


 「命の恩人?アンガスさんそれはどういう事ですか?」


 「ああ、実は今回俺達はいきなりC級のデスグリズリーに襲われてそれを助けてくれたのがクロードだったんだ。」


 「!デスグリズリー?まさかこの町の近くでですか?」


 「ああ、俺達はいつもの森でE級のウルフ狩りの依頼の最中に襲われたからな。」


 「それではすぐに手配をしないと…」


 「だから少し落ち付けセリア。デスグリズリーならクロードが瞬殺してくれたから。」


 「エエー?けど本当に∞級なら…」


 「それよりクロードは死の森から素材を持って来ているらしいから買い取りしてほしいそうだぞ?」


 「あぁ、はい。死の森の素材です……ね?エッと死の森とはアノ死の森の事でしょうか?」


 「エッと他に同じ名前の森があるかはわかりませんがこの国の北にある大きな森です。」


 「「死の森じゃーーーーーーん!!!」」


ギルマスとセリアの変な叫び声と表情が今日1番の御馳走でした

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