第11話旅立ち

無事に王都から帰還した僕達は母上や他の家族に2人との婚約が決定した事を告げた。

兄妹達は「早すぎでしょ」とか「僕達もまだ婚約していないのに」とか「あとでキッチリお話しましょうね」とか言っていた。

唯一母上だけは全てわかっていたかのようにただ微笑んでいた。


(というか今回の事はどこからどこまでが予定されていたんだろう?ウチの両親達の計画がわからなくて怖すぎる件……)


などなど家族との話し合いも終わり僕は明日からの計画を立てる事にした。


 「よし、それじゃあ久しぶりに家に帰ってきたばかりだけど早速修行の準備をしよう。効率的な方法はアカシックレコードから知識を得ているからあとは実践あるのみだ。何より少なくともあの2人を超えないと…」


あの2人とは実は陛下と自身の父親の事である。

王城でクリスとの模擬戦を終えた後ふと気になったクロードはスキル【鑑定】を創り密かに陛下と父親のステータスを確認していたのだった。

結論からいえばあの2人は闘級Sの怪物であった。


 「どうりであの模擬戦も驚きもせずに普通に観戦していられる訳だよ。まあ確かに2人は戦士ではないからこの国最強の戦士には数えられないのかなぁ。まあ本当はそんなトンチみたいなのは要らなかったんだけどね。まあ超えるべき目標が出来たからよしとしよう。それじゃあまずは魔法から創っていこうかな。とりあえず威力は最大に必要な時には調整できる様にしよう。」


そしてクロードはアカシックレコードの知識を元に魔法を創りはじめた。

その結果


火魔法   ヘリオス

水魔法   オケアノス

土魔法   ガイア

風魔法   クレイオス 

雷魔法   トール

光魔法   ウラノス

闇魔法   ハーデス

時空魔法  クロノス

強化魔法  ヒュペリオン


全てヤバ過ぎる威力になってしまったので全て神様の名になぞらえさせてもらった。

試し打ちした際に山が消し飛んだ時は流石に父上に怒られた。

この身体になって初めて怒られたかもしれない。

けどそれも僕の事を真剣に考えて怒ってくれていたので申し訳ないが嬉しくもあった。

どの魔法も全力を出せば街ぐらいは軽く消し飛ぶ威力があったがあくまで現在の能力でなのでこの先自身が成長したらどれほどの威力になるか解らないので慎重に使用する事を誓ったクロードだった。



 「とりあえず魔法に関してはこんなものでいいかな?必要になればまた考える様にしよう。普段は既存の魔法を使う様に心掛けよう。あとはモンスターを相手に実戦を繰り返して経験を積もう。冒険者登録出来る様になるまで後7年か。まだ7年もあるともいえるしたって7年しかないともいえるけど僕的には出来る事は出来る間にやってしまった方が良いと思えるんだよな。特にこの世界は生命が軽く失われやすいから後悔だけはしたくないから、それじゃあ早速父上に言って修行の旅に出よう。時間は有限だからね。」


そしてクロードはユイシスに報告すると「必ず無事に帰ってくるんだよ」と言われ感謝を伝えすぐに旅立とうとしたがユリアを説得するのにかなりの時間を要したのだった。


 「ヨシ、これで問題なく旅に出られる。それじゃあ早速準備が整ったことだしいよいよ死の森に向かおう。」


死の森とはこの国の北に位置する凶悪なモンスターが生息する一国に匹敵するほど広大な森であり最低でも闘級B以上のモンスターしか存在しない上はS、もしくはそれ以上が存在するて言われている通常は人の寄り付かない場所であるがクロードは自身にとってその方が都合が良いと考えていたので危険はともなうが死の森を修行場所に選んだのだった。


 「確かにかなり危険だけどここで修行すれば必ずもっと強くなれるはず。護れべき人達を護れる様になる為にも僕は強くならないと。それじゃあ気合をいれて行くぞ。」


そしてクロードは1人死の森に向かうのだった。

ここでの経験と出会いが後に自身に大いに関わってくる事を彼はまだ知らない。

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